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終末世界の観測者たちは、なぜか僕に“世界の終わり”を託してくる。

作者:執筆者
「気づいたんだね。
 ……うれしいよ。ずっと、君を待ってた。」

最初にそう言ったのは、
白い服を着た少女だった。
冷たいようで、どこか優しい目をしたその人は、
まるでずっと前から、僕のことを見ていたようだった。

──うっすらと、気づいてはいた。
この世界は、少しだけおかしい。
誰もが穏やかに暮らし、争いも悲しみもない。
でも、なにかが“整いすぎて”いる気がした。

きれいで、静かで、完璧な日常。
なのに僕だけが、その中に立っていると、
どうしようもなく「ずれて」いる気がした。

みんなが見えていないものが、僕には見えてしまっていた。
それでも、ずっと気づかないふりをしていた。

少女と出会ってから、
世界の輪郭が、少しずつ歪みはじめる。

存在しないはずの場所に現れた扉。
知らないはずの光景に、なぜか覚えがある感覚。

そして僕は、彼らと出会う。
この世界を見つめる「観測者たち」と。

「ここは一度終わった世界だ。
 君にしか、この結末を選ぶことはできない。」

どうして僕なんだろう。
ただ生きてきただけの僕に、そんな役目があるのか。
でも――
あの日から、心の奥で鳴り続けていた違和感だけは、
たしかに“本物”だった。

これは、生きることを忘れた世界で、
観測者たちに導かれた僕が、
たったひとつの答えを探す物語。

選ばなければ、選ばされる。
だから僕は、選ぶ。
もう一度、この世界を終わらせるかどうかを。
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