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くじらのあたま  作者: みつお
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2話

7時にセットしてある目覚ましで起きた。今日は金曜日だ。電車に乗る。向かう先はしがない中小企業だ。しかし、全国の会社の99%は中小企業なのだ。


「今日の設置三件だけか。もっと売らないとなー」

橋田がだるそうに話しかけてくる。


「最近少ないよな。給料減らされるかも」


「ウォーターサーバーの水うまいじゃんか。もっとみんな買えばいいのに」


「そうだよなあ」

 内心は違った。水道水がそのまま飲める日本において、僕はウォーターサーバーの需要をいまいち感じられなかった。

「ぜひご家庭に!」と口説いてまわっているいる社員でさえそう思っているのだから、売れないのも仕方あるまい。


「あ、たぬき来たぞ!」橋田が窓の外を指差した。

 

部長が見えた。その風貌は、橋田いわく、「たぬきの中のたぬき」で、部長のことを陰でそういう風に呼ぶものは多い。過去には「うどん」と呼んでいる先輩もいた。たぬきうどんだから、うどんなのだそうだ。ちなみに性格は怒りっぽいので、正直あまり好きではない。


 部長に怒鳴られる前に僕らは仕事に取りかかった。その日の仕事は案の定早く終わった。

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