表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

67/376

第55話 戦いの後で

「ここは?」


 怒りに自らを投じ、意識を失ったはずの俺。目が覚めた場所は、白紙の世界。今の状況がわからない。いったいどこへ来たのだろう。


『おーい、聞こえるか?』

「えっ⁉ だ、誰?」

『よし、しっかり繋がったみたいだな』


 声はするが姿は見えず。存在するのは俺1人。聞き覚えはあっても、確定とは言えない。 


『ま、普通ならそういう反応するよな。第12層踏破おめでとう。私だ。これでわかるんじゃないか?』

「もしかして、ルグア?」

『そうだ。声だけですまない。通信魔法だからな。無線通信と言えば簡単か……』


 でも、ルグアがいるの第50層だよね? 今ここ十二層……。おめでとうってことは、バトル終わってるの?

 って、どうして十二層にいるのがわかるんだよ⁉ 居合わせていないよね? 不自然なんだけど。


『勘だが……』

「あ、相変わらずっすね……団長……」


 あんなに離れても勘が働くって、情報収集の速さに度肝を抜かれる。ルグアの本気は絶対ヤバそう。

 本人が本気って言っても、100パーセントじゃないと思う。それよりなんで、通信魔法で俺に?


『んじゃ、本題に入るとするか………』


 発言に合わせて吹いてくる、黄金色の風。ルグアが放つオーラの証。やっぱり理由ありなんだ。


『まずは、仲間が増えたことだな。どうだ? 協力し合う気持ちは?』


 そりゃ楽しいの一言しかない。初めて協力したのは、紛うことなきルグアだが、3人以上でのバトルは最高だった。


『だろ? あとは……。どうやら新しい能力を手に入れたと、風の噂で聞いたんだが……』

「実は俺、属性強化ができるようになったんすけど……。〈2色の瞳(オッドアイ)〉っていう……」

『そうか。私も属性強化は可能だが、種類が違うようだ……。どちらかといえば、属性を直接私に付与させるからな。慣れていないお前には合っていると思う』


 いろいろが完璧なのに全能ではないのは、なんの変哲もないただの人間だということ。全能だったら、怖すぎる。

 世界を制圧しようと強行突破して、為す術なく倒されるくらいなら、彼女が知らないこともあっていいじゃないか。全てを手に入れるのは間違えだ。


『確かにその通りだな。私が知らなくても、お前が知らないことでも、いずれ意味がわかってくる』

「ですね。俺も、もっとルグアのことが知りたい。頑張って迎えに行くよ」

『おっ‼ それなら、楽しみにしておくか……。ファイト‼ アレン‼ みんなにもよろしくな‼』


 この会話で通信が途切れ、気がつけば第十二層のボス部屋。心配そうに見つめる仲間が、口を揃えて「おかえり」とささやく。

 俺も「ただいま」と応え、第十三層に向けて歩き始める。ルグアと再会するために……。


◇◇◇第十三層◇◇◇


「なんか湿気がすごい。ジメジメしてて気持ちいいぃ‼」

「雷夜君よかったですね」

「よくねぇじゃん。蒸し暑いんだけど‼ 沼地なのに、日光ヤバ‼ ぬかるみで足取られるし、歩きづらい」

〖まあまあ、よいではないか、アレン殿〗

「クリム飛んでんじゃん‼」


 のっそり進むアレン一行。まだまだ先は長い。第五十層まであと37……。


「オマエら、こんなとこで騒ぐな。沈んだら、自分で対処しろ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ