第1-EX-3話 クエストデート③
「ルグア団長‼」
「アレン‼」
「そっちスネークいたか?」
「み、見当たらないっす……」
荒野の中でキーボスを探す俺とルグア。少し前に俺が踏みつけた紐――スネークが逃走したことに、お互い焦っていた。
あれからルグアは4体ほど倒していて、現在のHPは残り5。対して俺は、3500と、これっぽっちも減っていない。
時々ルグアはメニュー画面を表示させ、負荷倍数を上げたり下げたり。まれに苦い顔をするけど、数秒で元に戻る。
「こんな時に何をしていたんすか?」
「ん? ただ、負荷倍数を上昇させていただけだが……」
「それって今は……」
「そうだな……。前回は300段階……。んで、今は……。1000段階だな……。一気に引き上げただから。かなりダメージ受けてるが……」
〝かなりダメージ〟受けてるって……。どれくらいなのかな? 想像するのが怖い……。あと複数回に分けて上げて……。
「1回で1000段階だ」
「ふぇ?」
そんなことして頭大丈夫なの? それにまたメニューを開いているし……。どんだけ負荷を強くさせるんだよ‼ やめた方がいいって‼
「これで……。って、もう最大値かよ……」
「?」
「5000段階に変更した。残りはアプデ待ちだな……」
「デバイスアップデート?」
「ああ」
この話を聞いていると、彼女のゲーム機は頻繁にアップデートされてるようだ。んなことより<5000段階に上げて問題ないんかよ‼
「アレン‼ キーボスの場所を特定した。来てくれ‼」
「るる、ルグア⁉」
「早くしねぇとまた逃がすぞ‼」
「い、今……⁉」
俺が1歩前へ踏み込んだ時。紐のようなものを踏んだ。その後はこの前見た現象と同じこと。紐は擬態を解いて蛇になる。
「アレン‼」
――ドスン……‼
「ルグ……ッ⁉」
突然俺にタックルしてきたルグア。直後、ルグアの左腕に蛇の鋭い牙が深く食い込む。
チーム登録しているため、俺もルグアのHPを確認できるけど。そのゲージは増減を繰り返していた。
「団長⁉」
「……ふぅ。ここまで喰い込んじまったら、スネークの所有毒が0になるまで無理か……」
マジで⁉ ルグアずっと毒状態ってこと? デバフ回復魔法も効かないって意味だよね? 常時回復魔法使っても危険じゃん‼
いくら、いくらルグアが耐えられるって言っても、信じられないよ……。ルグアのゲージもめちゃくちゃ少ないし……。
「つまりそれって……」
「スネークの毒が全部私に流し込まれるまで、腕からは外れない。まあ、これも全部計算遠だけどな」
「そ、そう、っすか……」
「ついでに、このスネーク。武器にしてみるか……」




