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んー。よく寝たわー。

寝すぎて体痛い気がする。


長く寝ると喉乾くわ…。


飲み物を飲みながら、携帯の時計を確認する。


10:00


…。


やってしまった。

せっかく早起きして色々やろうと思ったのに。


「二度寝してやろうか。」と思ったが、せっかく昨日何か始めようと決意したのに自堕落になってしまっては話にならない。


とりあえず何しよう。


起きていきなり運動はなかなかしんどい。

パンをつまみながら、携帯を開く。


転職先でも探すかー。


最近はネット媒体の募集広告がほとんど。

昔はタ〇ンワークやらの冊子をコンビニでもらって仕事先を探したものだ。

妙にあの安い紙の感触が懐かしく感じる。


携帯のネットの画面で「転職」と入力し、調べる。

とりあえず一番初めに出てきたサイトが一番でかいのだろうから、そこを開いてみるか。


…。…。…。


とにかく多い。


検索ボタンがあるから、そこでもうちょっと細かくしよう。


絞り込みをしようと開いてみるとそこには「ジャンルによる検索」と出てきた。

開いてみると事務・サービス・運輸・建築などとたくさんの項目が出てくる。


ここでふと考えた。


「俺は一体何の仕事をしたいのだろう。」


うーん…。

これだ!っていうのがないんだよな。


ここで適当に決めてしまって入社したとして、そこで他にやりたい仕事があったらどうしようか。

今の社会では年下だろうがなんだろうが、長くそこの会社にいる人が評価されて尊敬もされる。

実力主義とか謳っていても根本的には変わらない。


既に会社にいる年下の人は、年上の人に対して一応敬語を使うけど、あくまで一応って感じで。

だんだんなぁなぁになるのが、目に見えている。




「自分のやりたい仕事のジャンルが決まってから、転職先は考えよう。」


決まるまではスキルのレベルを上げてやれることを増やしていくんだ。

やれることが増えて、今まで関わったことがないこともやれるようになるだろう。


そうと決まれば、まずは運動だ。


着替えをすぐに済ませ、家の外に出る。


「近所の人には、あまり見られたくないな。」


時間もお昼近くだし、それなりに人は多い。



そうだ。

ジムなんかどうだろうか。


ジムだったら、みんな運動目的で来てるし思い切りやってても恥ずかしくはならないだろう。




携帯を取り出して近くのジムを探す。


最近は24時間営業のジムも増え、都会よりでない駅でもジムがあったりする。



「っと、意外に近いじゃん。」


家は結構駅から離れているけど、それなりに大きい道が近くにある為少し栄えている。

徒歩5分程度だから、すぐにいけるな。


タオルと身分証明書だけ持ち、ジムへ向かう。



ジムに向かいながら、携帯を見て少し考える。


応用スキルにスキルポイントを振るからには、方向性を決めておかないといけないよな。

自分がどんなことを出来るようになりたいのか。

自分のどういう部分を強化していきたいのか。


応用スキルが解放されたからって、基本スキルに振れないわけじゃなさそうだしなぁ。


スキルポイントをある程度貯めながら、方向性をじっくり考えよう。




と、考えているうちにジムに着いた。


ジムのドアを開け


「すみません。入会したいんですがー。」


すると、すぐにトレーナーと思われるムッキムキな男性がこちらへ寄ってくる。


「はーい。ありがとうございます。」

「すぐにご入会の手続きを致しますので、こちらにお座りになって用紙にご記入してください。」


記入が終わり、用紙を男性のトレーナーに渡すと


「はい。それでは本日から、施設をご使用できますのでお使いになってください。」

「あなたも体を鍛えて、筋肉をつけましょう。」


と言われた。


「お前みたいにムキムキになりたいわけじゃねーんだわ。」


と思ったが、口に出した瞬間殺られてしまう。

得意の苦笑いをしながら


「はーい。」


とだけ、返事をした。




さて、とりあえずランニングマシーンだな。


ランニングマシーンが並んでいる場所へ行く。


が、あいてない。

大人気なんだなランニングマシーン。

男性女性問わず利用している。


他の腹筋や足を鍛える機械は、ほとんど男性が利用しているみたいだけど、ランニングマシーンは女性が少し多い。


すかさず


「応用スキルのコミュニケーションと好感度上昇を上げてしまえば素敵な出会いが…。」


と思いついたけど、すぐに考えるのをやめた。

そんなことだけの為にスキルポイントを使うのはもったいない。



しょうがない。

とりあえず別の機械を使おう。


うろうろしながら、他の機械を見る。


…。


使い方が分からない機械が多い。

分からないのに使うって、使い方間違えていたら恥ずかしいな。


家に帰って、携帯で使い方を調べてからにしよう。



端のスペースにダンベルが置いてあるから、それがいいや。

基本スキルの力に振った時の違いも分かりやすいだろうし。


ダンベルをとりあえず持ってみよう。

最初は何キロがいいのか分からないから、まずは10キロにしてみるか。


軽い。


これじゃダメだな。

次は15キロ。


これも軽い。


次は20キロ。


おっ、いい重さだ。

正直20キロを片手で持ち上げるって、きついと思ってたから最初は10キロにしたんだけど…。

これも力のスキルのおかげだ。


あれ、力のスキルって項目があるのに、筋トレをする意味があるのだろうか。

うーん。


まぁ、検証がてら少しやってみよう。


…。…。…。…。…。


きつい。

結構きつい。


最初に20キロのダンベルを持った時は、そこまで重くないと感じていたけど連続で上げ下げするときつく感じる。



だめだ。もう限界だ。


と思ったけど、無理矢理ダンベルの上げ下げを続け自分の筋肉をいじめる。


「ぐう…。限界だ。」


ダンベルを勢いよく地面に置き、一息つく。


はー。疲れた。

やっぱ走ろう。これだけをひらすら続けるのは、きつい。


ランニングマシーンが空いたか見てみるが、まだ空いていない。


「せっかく走りにジムに来たのになんだよ…。」と思いながら、携帯を開く。


あれ、スキルのアプリが開ける。

スキルポイントの欄が1になっていた。



走っていないのに、なんでだろう…。

とりあえず初回だし、帰りながら考えるか。


ジムを出て、家へ向かう。




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