表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
可愛い君は最強の力を持つが故に  作者: 林十-りんと-
第一章 縛る者
9/120

九話 接吻

「…帰らないと。」

 目が覚めてすぐ、今自分がいる場所を察したらしい彼女は、そう言ってドアに向かおうとする。


「……いやいやいや。ちょっと待て。」

 彼女の腕を掴もうとする…が、俺の方がドアに近かったこともあり、掴んだところとか、振り向き方とか、色々悪かった。彼女を下敷きにする形で転けた。女の子を下敷きにするとかあり得ない。そう思って咄嗟に態勢を変えたから、下敷きにはしなかったが。俺が下敷きになって、彼女を抱き締めていた。そして、一瞬、口に柔らかい何かが当たった。


 ………キス。


 それがわかった瞬間、俺の顔は茹でダコのように真っ赤になった。彼女の瞳にそんな俺が写っている。慌てて彼女から手を放す。


 対して、彼女は相変わらずな様子で起き上がる。

「キスって何? 」


 ………!?


「…唇が相手に触れることだよ。本当は好きな人同士がする…。」

 俺も起き上がりながら言って、恥ずかしさに耐えられなくなった。多分、さらに顔が赤くなっている。顔を隠したい。


「そう……ところで、さっきから頭の中に、あなたの…草野君の声が響いて、うるさいんだけど。」

 恥ずかしがる様子もなく、話を変えられた。何で相変わらずの無表情なんだよ。この温度差、悲しくなってきた。




 彼女の言葉、俺、そんなに何か言った??? それに頭の中って何!?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ