八話 彼女はベッドの中
………女の子が俺のベッドで寝ています。
はい、思考停止してました。可愛いから仕方ない…可愛いから仕方ないんだ。
さっきまでは苦しそうに眠っていたけど、今は落ち着いている。
「いつまで、誰から、匿えば良い? 」
これだけは、はっきり聞いておかなければ。母さんにはまだ「泊める。」としか言っていない。
「僕達の両親から匿って欲しい。期限は………無いは駄目? 」
虐待の文字が頭をよぎった。屋上での話を信じるのなら、いったい…。
「さっきの彼女の姿といい、何をされてるんだ? 」
「両親は研究者で、ゆきはその実験体なんだ。人間以外の姿に変化する。……僕は弱いから選ばれなかった。片割れである僕がなるべきだったのに。」
とても苦しそうに言った。まるで自分が死ぬはずだったとでも言っているようだ。
「ゆう、お前は悪くない。弱いも片割れも関係ない。実験をする両親が悪い。」
「ありがとう。……それでも僕はあくまで片割れだから。」
泣きそうな笑顔を作って返された。後半は聞き取れなかったが。
それにしても、研究者……草壁……聞いたことあるな。
「ところで、研究者って、夫婦で研究者やってる有名な草壁研究所の? 」
「有名かどうかは知らないけど、そこで合ってる。」
小型の家庭用風力発電機とか呼吸の出来る水とか、画期的な発明をしてる研究所だ。その裏で人体実験なんてことをやっていたのか。
「……わかった。とりあえず、母さんに事情話して、二人がこの家に住めるようにしてくる。実験のことは秘密にするから、安心しろ。」
「!?……ありがとう! 」
部屋を出ようと立ち上がる。
彼女が目を覚ました。