表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/9

邪心

地面が大きくえぐれてるような場所の真ん中に大きなドラゴンが居る。

おそらく親ドラゴンであろう。

俺はそのドラゴンに近付いていく

そのドラゴンは朱〜桃色という赤っぽく、凛とした佇まい。すらっと生えた手足に尻尾。

大きなゴツゴツとした鱗は硬そうに思えた。

大きな翼は折りたたんでいる。


(あれ、多分親だよな…?

でも邪竜とかには見えないけど…)


1歩、また1歩、少しずつ近付いていく。


少し近付いたところでそのドラゴンがこちらに気付く


(あ、気付いた━━━━━)


その瞬間、身が凍るような、引き裂かれそうな気配に襲われる。

殺気だろうか。


(う…!!?)


よく見ればそのドラゴンの周りには夥しい量の血だろうか、肉塊には骨がバラバラに、無残に散っている。

俺はどうにか状況を理解しようとした


【邪竜の残骸】

【ランクB+】

【邪竜が朽ちた残骸、それでもなお価値は高い】


(………残……骸…)


脳細胞の隅から隅へと絶望が澄み渡った。


殺されたのだ。親は。


絶望感だろうか、なんだろうこの感覚は。

自分でも分からない黒い感情に襲われる。


【スキル 邪竜の心Lv1 を会得しました。】


うるせえ


【スキル 邪竜の心のLvが1→2へ上がりました。 】


う る せ え !!!


「グルルルァァァァアァ!!!」


感情に任せて怒鳴るように吠える。


相手のドラゴンを睨みつける


【ヴォルケイドラゴン】

【ランク B】

【炎と光の扱いに長けたドラゴン。

人間には友好的という説があるが、半刻で村を滅ぼしたという記録もある。】


ヴォルケイドラゴン

Lv 45/70

HP 854/920

MP 651/670

攻撃力 420

防御力 498

素早さ 605

魔法力 670



ああ、十中八九勝てないな、これは


そこでようやく考え出す。

このまま勝負を挑めば負けるだろう。

しかし、あいつを野放しにできない。このまま置いておくことは許せない。

でも、仇を取りたい。


考えた結果、今じゃないと、

そういう答えが出た


悠々とこちらを見ているヴォルケイドラゴンを後目に駆けるように撤退する。


自身の無力を嘆いたって仕方がない。

今は違う、まだこれからだと、自分に言い聞かせる。


坂をおり、森を抜け拠点に向かう。

途中何度転んでも起き上がって駆けた。日は落ち始め夕暮れになってきている。


やっと滝が見えた。拠点が近いことを示す。

そのまま壁つたいに歩いていく。


壁にぽっかり穴が空いた洞窟の。拠点だ。


その奥に歩いていく。

妙に疲れた。

今日は逃げてばっかりだなと、

当たり前か、生まれ落ちたのは今日なんだから。

今日生まれ落ちて、生まれ落ちた日に親が死んで。


最悪な人生…もとい、竜生だよ。

もふもふの苔の上に腰を下ろす。


ここで1つ疑問が浮かぶ。


さっきのヴォルケイドラゴンが居た地を見る限り、巣は真ん中にあった。

そしてそこは360°上り坂だ、穴の真ん中に素があるからな。


どうやって、俺はその巣の外へ逃げた?


卵は坂を登れない。

誰かが坂の上に置いて押してくれないとコロコロと転がっていかない。


(うー…ん)


疲れていて頭が回らない。


その頭の中でこう考えた。


恐らく、ヴォルケイドラゴンが襲撃に来たので、慌てて卵を巣の外へ放り出した?


……勝機がなかったのだろうか…


頭がぼーっとする。次第に眠気に襲われる。


(あー、考えるのは後でにしよう、今は…眠い…)


いつの間にか寝落ちていた。



今は何時だろう、夜中に目が覚めた


(んー…?)


グーっと背伸びをする


そして寝落ちてしまったんだなと理解する。


そのまま立ち上がり、拠点の外へ出てみる。


空には満開の星空。虫であろう鳴き声、水の流れる音。


(これは…いい。)


その星々を見上げる。


(…この星の中に、地球は、あるのだろうか。)


ジッと星々を見つめている。


俺は拠点に戻りもう一度寝ることにした。


(強く、ならないとな)


俺の目標は、あのドラゴンを倒すことになった。


仇討ちだ。

僕は目が悪いので満開の星々!とかよくわかんないんですよね、見えません

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ