探査
ドラゴンとして目覚めた主人公。
はたしてこの先どうなる…?
グ…とあたりを見渡す
木々に囲まれ緑が鬱蒼としている。
管理されている後はなく、好きなように木々や草などが生えている。
その木をボーッと見ていると頭に声が響いてくる。
【魔力を帯びた木】
【ランクE-】
【ただの木が魔力を帯び成長した木。
迷った人間を森の深くへ誘ったり、目を離すと位置が変わっていたりする。火に弱い】
なんだこれ…。
興味を持ち草や花などジッっと見ていく。
【ロイヤル草】
【ランクFー】
【魔物の住む土地でしか生えない草。
多少の治癒効果がある。】
なるほど、これは生き物の説明を行ってくれるんだな、と思ったが、原理は全くわからない。
次に自分の体を見つめる。
【子ドラゴン】
【ランク E】
【ドラゴンの子供、生まれてすぐの状態。
脅威は全くないが、爪と牙に注意が必要である。
また、その肉は大変美味である。】
へえ…やっぱりドラゴンねえ…
…美味って…
とりあえず、このあとどうしようかと考える。
この地で生きていく上で、必要な物は…
水、食料、火、シェルター…確かこの4つがサバイバルでの必須だったはずだ。
水は幸いこの小川で事足りる、後は食料と火とシェルター…か
考えていても始まらないので周囲を探索する事にした。
動物がいてくれたらいいが…というか居るのか?
さっきの気に「魔力」って書いてあったのも気になるし、そもそも動物が居たとしても仕留める力があるのか…
募る不安を振り払う様に歩いていく。
ふぅ…と少し疲れたので木にもたれかかる。
突然、木の裏側から30cmはあるであろう幼虫の様な虫が現れ、「キシャーー!!」と威嚇してくる。
「ニ“ャ“ーー!!!!」
と声にならない声を出し、反射的に鋭い爪で串刺しにする。
ピクピクと痙攣するようにその幼虫らしき生き物は力尽きた。
【ワーム】
【ランクFー】
【幼虫の見た目をしているが、立派な成虫である。群れで生活している事が多いため、不用意に近づくと地獄を見る。】
(ニャーて…心臓止まるかと思った…
この説明文とかも見つけたらまず見ないとな…)
と思いっていると、「経験値を25取得しました。レベルが1→2へ上がりました。」
という声が頭に響く。
(経験値?レベル?この世界はRPGみたいだな)
と思いつつ手についている幼虫の汁のようなものを振り払う。
んー、と考えていると、頭の中に文字が浮かび上がる。
「種族 子ドラゴン
状態 通常
レベル 2
HP 13
MP 8
攻撃力 15
防御力 8
素早さ 12
魔法力 5
恩恵
「邪竜の子」「全てを覗く者」
種族スキル
「竜の爪 Lv1」「竜の鱗 Lv1」「竜の牙 Lv1」
通常スキル
「引っ掻く Lv1」「噛み付く Lv1」「ドラゴンテール Lv1」
ほう、とスキルを見ていく。
(邪竜ってなんだか不吉だな、あと全てを覗くものってなんだ?)
と思っていると、頭に声が響く
「スキル、全てを覗くもの。
相手のステータスや細かな情報を得られます。
また、ランク差やレベル差で見れない場合もあります。」
(全て覗けてねぇじゃん…あとこの邪竜の子って言うのは?)
「邪竜の子。
レベルアップまでの必要経験値を半分にします。」
(めちゃくちゃありがてぇじゃん)
他の竜の爪や牙はだいたい検討がつく。
この爪や牙のことだろう。
と自分の手に生えている鋭い爪を見る。
竜の鱗というのも、腕などに生えている硬い鱗のことだろう。
通常スキルは、技みたいなものだろうか。
ドラゴンテールはしっぽ振り回したらいいんだろうか。
ステータスを閉じるように念じると文字が消えていく。
(さて、とりあえずはレベルアップしたいな、自分の身は自分で守りたい。
その前にシェルターだけでも確保しよう。)
そう思い前に進んでいくと、木陰がガサガサと音を立てている
(なんだ、動物か?!)
木陰から距離を取る。
中から現れたのは体長約1mはあろうかという猪のような動物だった。
いや、厳密に言うと、魔物のようであった。
猪のような見ためはしているが、鋭い牙に筋骨隆々とした体つき。
どう見てもただの猪には見えなかった。
【ロードボア】
【ランクE】
【敵を見つけてくると真っ直ぐ突っ込んでくる。
頭が岩のように硬いが知能は低い。】
ロードボアと目が合い、すぐさまロードボアが戦闘態勢に入る。
(これは…食料確保のチャンス!
しかし、仕留めれるのか、この猪みたいなやつを…)
グルルル、と喉を鳴らしこちらも戦闘態勢に入る、
こちらの武器は爪と牙に尻尾。
恐らく、相手は突っ込むことと牙だけだろう。
武器の数的にこちらの方が有利だ。
どう攻めようかと考えていると、ロードボアがこちらに突っ込んでくる
「ピギィィィ!」
一直線にこちらへと走り込んでくる。
それに対し俺は……。
文字書くのって疲れますね