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1話 いつもの日常

「ゆうちゃん?遅刻するよー!!」

そう私が一階のキッチンから大きな声を出し、二階の角にある部屋で遅刻ギリギリまでぐうすか気持ちよさそうに眠りこけている自らの弟を呼んだ。

今日は母親が早く仕事に行かなくてはいけないので高校生である弟の朝の世話を頼まれたのだ。

私がふっくらした白米に香ばしい匂いのする焼き鮭、優しい味のアサリの味噌汁と昨日買ってきたキュウリのぬか漬けというごく一般的な朝ごはんを作り終えテーブルに運びおえても弟は降りてこない。

現在の時刻は午前7:00高校までは自転車で通える距離だが、寝坊助さんな弟は学校に行く準備に少なく見積もっても30分はかかってしまう。仕方なしに一軒家にしては少し広めな階段を上って弟の部屋のドアをノックもなしに乱暴に開け弟の頭を軽く叩いた

「ねぇ、遅刻するって」

すると弟はその大きな目を眠そうに開けやっと起き上がりおはようと欠伸混じりの朝の挨拶をし階段を一足先に降りていった。私はドタドタと弟が階段を降りて行った後にのんびりと降りて行き朝ごはんが置かれたテーブルの近くのソファーに腰掛け、適当につけたニュースを見ながら朝食をとっていると"またも解決天才少年''という文字とともに見慣れた男が写っていた

「あっ!まさしじゃん」

そう顔を洗ってきたのであろう無駄に女子力の高いヘアバンドをした弟がソファーに座ろうとしながら言った。まさし君とは弟の幼稚園からの友達で今でも仲がいい大親友らしくいつも弟の事を家まで迎えに来てくれる。

ピーンポーンっと家のチャイムが鳴り来客を知らせてくれたどうやらその大親友がきたようだ

「 まさしちょっと待ってて!今制服に着替えてくるから!!」そう言い弟はせっかく作った朝ご飯を一気にかきこむと二階へと走って行った

そんな弟を見送りまさし君と二人リビングでお茶を飲みながら弟を待っていたので何気なしに先ほどのテレビの事を口にする

「まさし君またなんか解決したの?すごいなぁ」

私がそう言うと彼は健康そうなその滑らかな肌を少し赤らめながら「殺人事件をちょっとね」っとはにかんだ。何を隠そうこの少年は実際に難事件を解決する人気アイドルグループ 名探偵王子 の1人だ。彼が照れ隠しにお茶を一気に飲み干し私がお代わりを聞こうとした時弟が少し急ぎながら降りてきたのでまさし君と私も玄関に向かった。玄関につき弟達を見送っているとまさし君がくるっと振り返り

「希さん、最近物騒なので戸締りはちゃんとしてくださいね!」と言った。

まさし君がそういうと、弟がハッとした顔をして自分のカバンの中からウサギ型の防犯ブザーを取り出し私に手渡してきた。

「これ学校でもらったけど俺もう持ってるからあげる」確かに弟のカバンにはもう既にクマ型の防犯ブザーがつけられていたのでありがたく頂き、なんていい子達なのかと感激しながら弟たちを見送りバタンとドアを閉めちゃんと鍵も閉めた。今日はなんだかいいことありそうと期待に胸を膨らませながら。



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