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 よっ。マゼンダ、また会ったな。

 なにしてんの。さっきの子は?

 ああ、あいつ? あれは妹だよ。プレゼント選ばされてたんだ。

 へえ、そうなんだ。

 なんだ、つれないな。

 カノジョだと思ってた。

 まじ? あれがぁ?

 で、ここでなにしてんの。

 なにって……、まあ、ぶらぶらとな。

 妹さんは?

 帰ったよ。もう十二時過ぎてるじゃん?

 ブルースは……まだいいんだ。

 おうよ。クリスマスだしな。そういうマゼンダは……ひとりでなにしてんだ?

 ねえ、ブルース。

 うん?

 ジュースおごってよ。


 喉奥に染み渡る味は、じんわり、じんわり。

 ふいに消えることはない。じんわり、じわりと去っていく。

 別れを惜しむ仔犬のように。

 私は生き返った。

 今まさに、私は生気というものを得た。

 うるおい。

 確かな。

 この、うるおい。


 あはは、笑顔だな。

 ブルースが言う。

 私は笑顔だった。オレンジジュース。

 オレンジジュースの台頭。時代を揺るがすオレンジジュース。

 なにかが起きてすべてが明瞭に判断できるようになった。

 ブルース。

 ん? なんだい?

 私、分かったんだよ。

 なにをだ?

 ――私は息を吐いた。

 きみがすきなんだ。

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