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クッキング☆えんじょい   作者: 霜三矢 夜新
得意分野で勝負編
67/204

第12試合目 1

 10月の中旬になり、寒さも結構なものになって来ているのだが調料学園で行ったり来たりと忙しそうな生徒の多くは最低限の厚着で十分なくらいだ。学生の出演者達は特に授業や学校イベントの合間に適度な休息を入れてやりくりしている。一方の想や香理といった小学生組、両者は今週の試合前日に運動会が終わったばかりといったところだろうか。


 もう学生ではない込流は込流で秋野菜の収穫時期の関係で忙しそうにしていた。


結局は出演者達全員(高美さんは高美さんで料理専門学校の資料まとめを頼まれていたらしいし)何らかの形で疲労を抱えたまま番組出演という事になる。


             ◇


 今回は平日4日間使って料理試験期間が終わった奏達。テスト後は文化祭が待っていたりするがそれは一時置いといて、料理研究部の先輩達にテストの感触について尋ねられた。

「神経を使うテストが終わったな。一息つけやすいよね? どうだった調子は?」

 奏がお世話になっている風良の質問に答える。

「好きこそものの上手なれって言いますけどあれは本当ですね。料理に関する知識なら先輩達にも負けませんよ!」

 それに真奈が関心したような声を出した。

「あらあら、大きく出たわね」

 奏が増長しないようにという意味合いも込めて有音が真奈に耳打ちする。

「奏は料理には興味あるから栄養学とか食品学といった教科の成績良いんです。問題は一般教養で」

「そうなの? 国語とか数学が……」

「教えるだけで一苦労です昔からいつも」

「お疲れ様」


 テストの話題の後は誰も他の話をしないまま約3分間ケーブルテレビ局までの道を歩いていた。テレビ局前で真奈が奏達に声をかけて出演者用パスを預かる。そして受付で受付嬢に「料理番組出演 調料学園からお越しの料理研究部の4名様」とPCに入力してもらい、関係者用通路へどうぞと案内された。

「おはようございます」

 奏達がスタジオに入る際、挨拶しながらスタジオの扉を開けると番組スタッフ達には会釈で返された。どうやら彼らが一足先にスタジオ入りしたようである。なので他の出演者達が来る前に余った時間を有効活用してこれから先使うかもしれない料理器具「ホットプレート」や「魚焼きグリル」に「圧力鍋」の使い道を考える時間に使った。


 番組収録時間が近づくにつれ、「おはようございます」と出演者達が挨拶をしながら入って来る。奏達は自分達も人の事は言えないが、時期的な問題で疲れが見え隠れしているように感じた。全員そんな状態であろうとも言い訳にならないとわかっているので疲れはコントロール出来ている風に装っている。


「え~~……マイクテスマイクテスー」

 マイクの調子が良くないのか軽く叩いたり、声を出してどれくらいの音量になるのかを確かめている司会者のみこと。確認して問題ないと判断した命が番組開始宣言をした。

「失礼しました。それでは皆さん、所定の位置へ」

 番参審査委員長と清、高美両審査員は審査員専用席に移動、出演者達は対戦相手を決めるための電光掲示板の結果が発表されるまでスタジオ待機する。



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