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クッキング☆えんじょい   作者: 霜三矢 夜新
クッキング開始編
52/204

第10試合の前に――みんなで作ろう 8

 料理好きな者は自信のあるレシピ程、他の人達の評価が欲しくなったりする人種が多いのだ。


 お菓子パーティの主役級を要望された清と、お菓子パーティとしては異色な料理を作る事にした番参。二人ともそれだけの腕前があるとわかるまったく無駄のない動作で料理を作り終えた。完成したと司会者に報告した所で好きな席に行くように司会のみことにすすめられた。


 一部面白い試みのお菓子を使った料理とはいえ、それぞれの作ったアレンジレシピを全員が好き好きに賑やかな会場でつまんだりしている。最初の内は無難なビスケットケーキやアイスにちょい足し(いろいろある。人気なのはキャメコとオレオ、次第にきな粉とかを試す人が現れてきた)に集中していた。だが、一度誰かが主食になりそうなお菓子レシピに手を付けた事から興味や好奇心があった面々がどんな味なのかドキドキしたり意を決してという表情でふんぎりをつけて食べたら結構美味しいというのを顔に表したりしていたからそれ《食べる事》が普通の状況になっていく。


 これがお菓子!? という料理を作ったのは番参審査委員長である。メインが『魚』になってしまっているだけでお菓子をしっかり使っているからお菓子レシピ、判断もわかれそうな所だと考えた人は誰もが思いそうな事ではあった。

「おぉっ! このザクザクという食感はせんべいそのまま活きているのがすごいですね。衣と魚の調和で美味しく食べれます」

 最初に食べに来たのは奏である。審査委員長の料理スキルを知っているから気になって仕方なかったのだ。奏が噛んでいる衣の音で食べてみたいという気持ちになった人達が興味を持ちに来た。


「うん。しっかりムラなく揚がっている衣ね。私も少し食べてみようかしら」

 良く見るとしょう油味のせんべいで作った衣以外もある。それを後から来たおもいが手に取ったところ――

「僕、魚が好きなんですよ。揚げ魚はそんなには食べませんが人並み以上には」

 食べてみたいと思った一人、真奈が手に取った魚の皿と想の皿を番参審査委員長がひと声かけて交換した。

「そうそう、想君すまないね。それを渡してもらえるかの。真奈君の揚げ魚とチェンジ。この衣は微妙に大人向けにしたから中学生くらいの君達の意見を聞きたいのだが」


 真奈は審査委員長に直接皿を渡されたのですぐ味わい始めた。

「せんべいを砕いた衣と違った衣、何かと思ったら辛いわ。これって『柿の種』を!? 淡白な魚の味わいを更に引き出すかのごとくこれがマッチしてます」

 食べた時の彼女がどこか陶酔しているような表情に見えた番参審査委員長がご満悦というような笑みを浮かべている。


(せんべい以外の衣も作っていたのか。食べれるけど僕が辛いものが得意じゃないって事実に考慮してくれたのかもな~)

 もしかしたらと予想していたおもいが今度こそせんべいの衣をまとった魚を口に入れた。


 少し短めな時がしばらく続きます。


文字数調節とかいろいろあって……すいません><

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