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クッキング☆えんじょい   作者: 霜三矢 夜新
クッキング開始編
50/204

第10試合の前に―― みんなで作ろう 6

「こんな感じになったんだけどどうかな想くん」

 しょう油をつけるくらいの小さな小皿に味見用に入れたものを渡した。しばらくおっかなびっくりな動作で味見をためらっているのかなと様子でわかるがやはり好奇心の方が強かったのか一気に飲み干す。

「どう表現したら良いんでしょう。あははっ」




これは俗に言う『面白い味』ってやつかもしれない。ありか、なしかでいえば『あり』と思う人が多いんだろうなと奏はそう勝手に結論づけた。パスタもゆでて、それにエビマヨ味のうめえ棒をクリーム状にしたソースをかけて和えれば出来上がりである。

「この独創的なソース、面白いよ」

「そうですね、奏さん。後は美味しいと思ってもらえるかどうかドキドキします」


 もう一品作ろうかと思った奏。今になって思いついたのはレンジを活用して簡単に作れるお菓子レシピ。ベビスタメンに卵といちょう切りしたハムを皿に入れて温めるだけ。順番としてはいちょう切りのハム、卵、ベビスタメンといったところだろうか。それを2分程度レンジでチンすれば完成という一品を作り終えた。

「笑えるくらいすぐに出来るお菓子レシピですよね。名付けるならベビスタメンもんじゃかな」


                 ◇

 奏や有音達、後輩がいろいろと工夫していくつかのお菓子レシピを余裕たっぷりで見ていた彼ら、その2人は風良と込流である。

「好きに作れって言われてはいたけど美味しそうなのとか未知な味が体験出来そうなのとかもあるな」

「そうじゃのう。いちいちユニークなレシピで驚きタイ」

「ああいうのを見ていると僕らもお菓子レシピを披露したくなるね」

「やりたくなる気持ちはわかるタイ。だけどわしらはバニラアイスにちょい足しって考えに至ったんじゃからそれをしようか」

 

 まずは風良が思いついたもの。バニラアイスの真ん中をくりぬいてキャラメルコーンを数個入れてバニラアイスを入れ直す。そうするとコーンアイスぽい味になった気がする。これの上に板チョコを砕いたものをのせたり、チョコソースをかけてみるなども美味しそうだなと思った。甘いものが好きじゃない人も世の中には一定人数いるが、それ以上に結構甘いもの好き(甘党)も多いとどこかで聞き覚えがあった。つい一口でも食べたくなってしまう出来栄えになったなと風良は顔をゆるめる。


 風良がバニラアイスのちょい足しを試している時、込流もオレオクッキーや他にもロールケーキを切ったもの、きな粉などを準備し終えている。オレオクッキーは砕いて混ぜればすでに市販品でもクッキー&クリームとか売られているので美味しいだろうし、ロールケーキも美味しそうではある。生クリームは間違いなく相性いいだろうし。どんな味なのか気になるのはきな粉をかけたバニラアイスだろうか。さて、万人受けするか気になるところではあった。


  ◇

 

 一応ほぼ全員がお菓子レシピを作り終えた頃に審査員同士の話をまとめた高美がスタジオにやって来た。彼女は真奈達の方へ行って机のここら辺を使っていいかと訊ねる。

「あなた達のいるここが一番誰からも視線を集めるという位置っぽいわね」

 断る理由のない真奈達は作ってあるお菓子レシピを邪魔にならない場所によせて、使うのは構わないという意思を表した。

「どうぞ、使って下さい。近くで見させてもらいますね」

「ポテトチップスはじゃがいもをスライスして揚げても良かったんだけど気軽に作れるレシピと考えるなら市販品よね」


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