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クッキング☆えんじょい   作者: 霜三矢 夜新
クッキング開始編
32/204

第8試合 風良VS高美 2

「聞きますけどラーメンの具といえば?」

 まだ料理を開始する雰囲気になっていないっぽいので風良が気を効かせて自分を含めた見習い料理人の7人に質問する(今は香理が休息中のため7人)

「チャーシュー」「チャーシュー」「きくらげ」「玉子」「味玉」「玉子」「ワカメ」

 これから開始予定の『変わった麺料理』対決を開始しても良いという雰囲気が出来上がり出している。もちろん視聴者の方達を飽きさせない工夫として、司会者のみことが本領発揮で自然な流れのまま番組アンケートを取っていたりした。

「視聴者の皆様のご意見をちょうだいしましてご協力に改めてお礼申しあげます。早速ですが集計がまとまったみたいですので発表します」


 番組スタッフの中にどれだけパソコン技術が優秀な人材がいるというのか、集計データを迅速に報告可能にまとめた人材がいるようであった。何はともあれ、その集計データが司会者に手渡される。

それによると、玉子が45%(味玉・溶き卵などもここ)アバウトに野菜との意見がある野菜類が30%(確認ーきのこなども野菜類にカウント)チャーシューが15%(男女比率では男性が高い)メンマやワカメなどが10%とまとめられた。

「いやいや、こういうデータって面白いですよね。さて、今回の対決ではどんな具材が使われるのか注目したい」


視聴者参加型は楽しめる要素になり得る。料理対決を心待ちにしてくれる人達がいる舞台は整った。そこまでしてもらえれば風良と高美両名にとってもやりやすい。


「えっと、今回の麺は生ラーメンに使う一般的な奴が良いかな。作ろうとしているものは料理研究家の方の物を参考にしたやつだけど」

 風良が料理研究家うんぬん言ったが、むしろ大半の料理はどこかの誰かが食材との相性の良さに、この味で食べてみたいという思いが独創的料理になり得る可能性。後はそれに自分らしさを出せれば自分だけの料理という者が出来あがるかもしれない。

「私も審査員なんて普通こんな年齢の女性が経験しない事をやらせてもらっているわけだけど……風良君を始めとする後輩の台頭に驚いているわ。経験値はあっても私もまだ高校生。若い感性に負ける気はないから」


 少し目を丸くしていたり、驚きの表情を浮かべている奏や込流、それに観客達の中にもそうした表情が浮かんでしまっているのには高美の気持ちは何とも言えない状態に。大人びたというのは高美にとって褒め言葉にはならない。10代の女子高生というのはこの3年間しかないので歳相応に見られたいのかもしれなかった。こうなったら若い人《同年代》の者達の好みそうな麺料理でも作ろうかなと考える。だけど体調の良くない人のための料理、重要だと感じたのはこれだ。頭を振って迷い出した思考を振り払い、作りたいと決めた最善と思う食べ物に取り掛かろうと決めた。


「うどん粉やそば粉にパスタ乾麺なんかもあるみたいだけど、時間も押して来ているし食感も生ラーメンが良いかな」

 高美がつぶやいている通り、いつもより時間が少なくなっている可能性がある。頭の中で手順をまとめて淀みのない動きをすれば問題無さそうではあるが。


 2人とも準備が整ったようだ。司会者の命による宣言で試合の幕が開いた。

「おっと、ちゃんと試合開始宣言をしていませんでしたね。始めて下さい。制限時間は15分」

 まずは風良の手際から見ていこう。最初から見ている者《観客》達を驚かせるように大根の4分の1を細切りより千切りに近い感じで切りながら、ごま油を熱した鍋に一気に入れていった。

「次はスープを作らないとな」


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