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クッキング☆えんじょい   作者: 霜三矢 夜新
クッキング開始編
11/204

試合後の反省会 対策

           調料学園料理研究部反省会


 反省会といっても、自宅に戻る前にファミリーレストランでさっきの番組に敗北してしまった風良副部長(副部長も基本的には先輩に統一、かしこまった時のみそう呼ばれる)に雰囲気や感じた事を教えてもらうつもりなだけである。ドリンクバーのみを4人ともが頼んで適当に飲むつもりのジュースやコーヒーなどをテーブルに置いておいた。


「それで? たまたま私達の中から審査委員長のあの人に指名された風良君。負けても何かを掴んだんでしょう!?」


 真奈先輩(これからは部長ではなく先輩で統一)が風良先輩に問いかける。コーヒーを一口すすって少し気持ちを落ちつけた風良先輩が番組のシステムについてなどを言及する。


「うん、美味しさももちろんだけど料理に工夫したかどうかっていうのが大きい印象かな。ただ工夫といったら僕も結構していたんだからちょっと違うか」


 風良先輩の意見を受けて奏が聞いた。


「もう少し感じた事を教えて下さい」

「そうするよ。あまり見たことのない、作った事のある人が少ない料理を考えて作る。そこがカギな印象だね」


 期待しているからこそ真奈先輩が風良先輩に厳しく当たる感じになる。


「負けてしまった事に対する言い訳とかある?」

「あえて言わせてもらうなら得意じゃない題材だったかもしれない。でも悔しかったな」


 後輩に対するシメシが出来なかったお詫びは? とも改めて真奈先輩が問いかける。結局は反省しろって事じゃないかと風良先輩が苦笑した。


「だけど反省を忘れる気はないよ。スープというのは僕の得意とするご飯料理と対をなす存在といえなくもないからね。アレンジの情報を集めようかな」


 ここで今まであまり意見を言う事が出来ていなかった有音が感心する。


「素晴らしい心構えですね。私が試合するのはいつだろう? 実は真奈先輩と……だけど不安だな」

「有音ちゃんは味付けの工夫がランクアップすれば大きいと思うわ。また今度アレンジ料理を作りあいましょうね」


 料理知識が多くない方がいろんな発想が出てくるかもしれない。真奈先輩のように定番料理をレシピもほとんど見ずに作れるのは時間短縮や作業工程でホレボレするような側面もある。だけど無難な料理に落ち着いてしまうという葛藤もあった。


「どちからといえば初心者がずっとチャレンジ精神を忘れずにいろんな料理を作る方が独創性が磨かれる気がするわ。私は初心者じゃなくなっても失敗を恐れずに作る気持ちを大切にしましょ」


 簡単にこれからについての話題で方向性を見出した調料学園の4人。良い感じで話をまとめた所でジュースや紅茶などでまったりとした時間をすごしてそれぞれの帰路に着くのであった。


 こういう反省会を書くのは最初で最後なつもりです。


どうなるかなんてわかりませんけどね^^;

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