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クッキング☆えんじょい   作者: 霜三矢 夜新
クッキング開始編
10/204

第一試合 込流VS風良 2

 続いて風良のスープを審査する番である。もちろん審査してもらうわけなので手を抜いているつもりはない。


「これまたシンプルなスープを作ったものだな」

 

 一口すすって


「おおっ、スープに味の深みが! なるほど」


 番参審査委員長が一人で納得しているだけなので、風良はどれだけ好意的に取ってもらえたかわからず、心配してしまう。


「これは豚肉効果だろうね。美味しいよ」

「確かに普通のわかめスープよりいいわ」


 ここで風良も半分近く飲んだスープに準備していた肉だんごをスープに投入してみてくださいと教える。万能ネギ・長ネギ・白ゴマなどを個人のお好みの量をどうぞとばかりに小皿に盛って出した。


「ほほうっ、素材の味も引き立たせて入れるものを工夫する。両者とも見事であった。得点を出すか」


 番参が審査委員長として目配せすると、それに司会のみことが気付いて総合評価を出す盛り上げ音を、と音響スタッフに合図を送る。


「さて、評価後は皆さんにも食べて頂きますのでお楽しみに。さて、発表~~!!」


味の総合評価と独創性の両方を評価。一人の審査員が20点、どこかで見たと思ったら公民館で行なっていたイベントの得点発表方法が同じなのだ。結局このケーブルテレビ局もその評価の出し方で良いと判断したのだとわかる。


 中華風ごちそうかき玉スープ     (込流 56点)


 清  味総合    9     独創性 10


 高美 味総合   10     独創性 9


 番参 味総合    9     独創性 9



            28  +       28


  豚肉入りわかめスープ        (風良 51点)


 清  味総合    9      独創性 9


 高美 味総合    9      独創性 8


 番参 味総合    9      独創性 7



             27  +        24



 料理に対する得点が発表された。見れば結果はご覧の通りといえるが、声だけでテレビを楽しんでいる人もいるだろうからという事で司会者の命が番組進行して、込流と風良が審査員達のアドバイスをもらうという流れのようである。


「それでは込流君についてのアドバイスを高美さんから、風良君は清さんに教えてもらうということで」


 審査委員長は彼らが萎縮しては良くないと考えたのか、料理人としてまず目指すべき地位にいる審査員の2人に今回は任せる事にした。


「それでは良い点・改善点についてのアドバイスをお願いします」


司会者の命にうながされて、まず高美が審査員3人でまとめた事を発表する。


「中華風かき玉スープに関してですが、わかめスープに思わないと想像可能な所は減点。それ以外の独創性などの部分は高評価になりました」


 高美がアドバイスを話し終えると、司会者が清に話をふった。


「風良君の方はわかめスープという題材としては素材の味を活かそうと努力していたと思う。だけど評価の基準、独創性が足りなかった」


 ここで文句を言った所で評価(得点)を変えてもらえるわけじゃない。風良は悔しさを押し殺して少しも表情に出さずにつとめて潔く込流と健闘を称える握手をしてもらえないかと、込流の近くに手を差し出して求める。


「視聴者の方、どうもありがとうございました。また機会がありましたらお会いしましょう」


 司会者の命が番組のシメの挨拶をすると、込流が風良に応じてしっかり握手をしているシーンで番組を終わらせた。


 テレビ中継自体は収録終了のようだが、対戦を見守ったり、番組を理解しようとしていた奏達も込流と風良の作った料理を食べていくように頼まれた。他の人が彼らの作ったような料理を作った事があるのかどうか不明だが、結構全員の創作意欲を刺激したようだった。誰の表情を見ても明らかである。




 いろいろと試行錯誤しながら書いています。


見守ってくれている方、ありがとうございますm(__)m

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