第四話目!
こんにちは^^是非コメントを下さい!
「ですから私、人間じゃないですから!」
「え?」
刹那ーークラス中が沈黙し、中川君と佐伯さんが
「馬鹿だな(ね)」と呟いた。
「えっと……どういう事なのかな?」
全く意味が分からなかった為、音根さんに尋ねてみる。
すると音根さんはしまった、という表情をしながら口を開いた。
「いや、あの、今のは口がすべったというか何と言うか……」
ああ。なんだ、そう言う事か。
別に誰にだってそんな経験あると思うし
そこまで慌てるような事じゃないような……。
そういった点では、馬鹿だなって言った中川君と佐伯さんは
デリカシーに欠けてるのかもしれない。
こういう時はしっかりフォローしてあげないといけないってのに。
「口がすべるなんてよくある事だよ」
「そ、そうですよねっ!」
「そうそう。それに音根さんは自分を草食動物だと
間違えるほど野菜が好きなだけなんだよね?」
「え……?あ、はいそうですね。基本的には野菜ばっかりかも……です」
やっぱりそうか。僕って意外と探偵さんに向いてるかもしれない。
さすがにそれはないか。
「翔夜君って鈍いのか鋭いのかよく分からないわね……」
「そうだな……。でも俺達にとってはかなり好都合だ」
「それもそうね……。でも本当、音根のミスにはホント困ったわね……
バレちゃうかと思ったわ……」
「ああ……。おかげさまで俺達が常に監視しなくちゃならないしな……」
……? 二人が小さい声でまた話し合っているけど
一体何を話し合ってるんだろう。まあいっか。
そんな事より中途半端に弁当を食べたせいで
余計におなかが空いちゃったから早く食べよっと。
むむ、しょうが焼きの下に隠れていたのはミートスパゲティか……!
母さんめ、味なマネを……!
しかも冷凍食品じゃなくて手作りって所が
母さんの本気さをうかがえる。
今朝母さんが今日の弁当は奮発したからねって言ってたけど本当だったんだ。
「そういえばよ~。翔夜は何で転校してきたんだ?」
瞬間、僕のハシを動かす手が止まった。
しまった……。 その質問はもうされないって思ってたのに……。
「あ、それあたしも知りたいかも」
「わ、私も知りたいです」
中川君に続いて音根さんと佐伯さんまでも知りたがってる様子だ。
どうしよう……。しっかり言った方がいいのかな……?あ、そうだ。
「お、親の転勤でこっちにやってきたんだよ」
「ふ~ん。結構普通な理由だな」
「ハハ、まあそうだね」
ーー嘘だ。
本当は親の転勤なんかじゃない。親の離婚が原因で転校してきたんだ。
だけど本当の事を言ってしまったら、
せっかく歓迎されていたのに空気が一発で壊れてしまうし、
何より変に気を遣わしてしまう。
それだけは何としてでも避けたい。
僕は、なんの隔たりもない友達関係を築いていきたいんだ。
それはみんなだって同じはず。だから今はまだ言わない事にした。
いずれ話す機会があれば……その時キッチリ話せばいいよね。