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序章〝期間が近すぎる門出〟

雪野華と申します。

一度全部詰め込んだめちゃくちゃな小説が書きたくて……

少し慣れてないので見にくい部分あるかもしれません。

低更新になるかもしれませんが、一生懸命書かせていただきますので、是非最後まで読んでくださると有難いです。





私はいつもこうだった。

八代杏音、御歳18歳。

あ、杏に音でアノンねアノン。アンネじゃないので悪しからず。

とまぁ、こうなるのも訳があって。


「え、アノン!?……外国人?」


「純日本人……」


はい、皆さん聞きました?聞きましたよね?

私のこの名前、東京や都会ではさほど目立たないのかもしれないけど、ドが着くほどの田舎に住んでいる私はまぁ浮くこと浮くこと。


「アンネだと思ってた…、まぁいいんじゃないの?よろしくね、杏音ちゃん。」


今は4月中旬。

やっと友達作りを始める季節。

だからこそ、私はこの季節が嫌いだった。


「……はい。」


感の鋭い人は察することが出来ると思う。

と言うよりも、むしろ何となくなら読めるだろう。

そう、私は超がつくほどの人間嫌いなのだ。


その場は適当に話を合わせるので精一杯。

私は疲れた体に鞭打って家に帰った。

そのあとは、まぁ何となくなら察することが出来るであろう。


「だぁああああめんどくせぇ!!なんっで私が上辺繕っていい子ちゃんしなきゃいけないの!?!?人怖い人間怖い!なんか早々やらかしてた気がするしぃ!!」


玄関入った瞬間そう怒鳴る私。

親にうるさいと言われたが知るか。

こうなるのは人見知りあるあるだよね☆

え、私だけ?


……コホン。まぁともかく、私は部屋へと行くため靴を脱ぎ、ゆっくりと階段を上り、そして突き当たりにある私の部屋の扉をあけた。


「失礼しました。」


……待て、なんだ今のは。

部屋に何かいたよ?なんかベッドで丸まってたよ?

その生き物があっ、と言った瞬間、扉を閉めたけどさ。

だがここで、一番大事な事。

……あの生き物、喋ったよね?


とりあえず、もう一回開けてみる。


「ちょ「部屋違いでした。」えっ、まっ。」


やっぱり居た。

いる、しかも今回はドアの目の前にいる、どうしよ。

もうなんでここにとか、どうして喋るとか、そんなのはどうでもいい。

一刻も早く、私の部屋から消えてくれ!!

そう考えていた、なのにだ。


バキッ!!


「っえ!?」


扉から物凄い音が聞こえた。

そして、次になったのは太鼓かってツッコミたくなるくらいドンドンと勢いよく叩かれる扉。

え、何、まさかノック?力強すぎだろ!!

扉が開かないように扉の前に座って、ひたすら生き物が去ってくれるのを待った。


それから数分後、音も消えたしもう居ないだろうと思い、扉を少しだけ開けてみた。


「うっ……、うっ……、酷いよ……」


泣いとる。

え、え?泣いてる……?

そこで私は初めて、その生き物の姿をじっくり見た。


感想は、美しい。ただその一言だった。

姿は、猫に天使の羽が生えたような姿。私に気が付いてないらしく、後ろ姿しか見えないけどそれでも羽や毛並みひっくるめて美しい。

白い毛並みに、赤や色々な色の模様。イラストなどから抜け出たようなその容姿に、私は目を奪われていた。


それと同時に、私は少し申し訳なくなった。理由くらいは聞いてあげるべきだったか。


「……あの、さ。」


そう声をかけたら、その子は顔を上げこっちを向いた。

赤い目だった。その目を見ていたら、何故か怖くなった。赤、血のような色だからだろうか。


その目が段々、ゆっくりと細められていく。

そして口元には、笑みが浮かんでいた。


「……お帰り、ずっと待ってたよ。」


……待ってた?何故?

そう思ったけど、これは聞くべきではないのかもしれない。

いや、決してこの子の笑顔が可愛くて愛着湧きそうになったからとかではない。


「…有難いけど、お帰り下さい。」


「酷いっ!」


まためそめそ泣き始めたけど、じゃあととりあえず聞いてみた。


「……何しにここに?ついでに誰?」


「普通ついでの方を先に……、まぁいいや。僕はラムって言うんだ。よろしくね!」


「だ●ちゃ?」


「やめて。」


あっ、つい……


「…コホン、まずここに座って。…うん、じゃあ正直に、率直に言うね。」


その子はそう言い、私の膝の上に座って、前足を私に差し出して言った。


「僕と契約して「は?」反応が早いよ!!」


どこかで聞いたことがあるその言葉。しかも嫌な方向に進む言葉だ。

本当に勘弁してくれ。


「…やだ、やだやだやだやだやだやだ。それあれでしょ。魔法で戦うんでしょ?殺されるんでしょ?みんな死ぬしかないんでしょ?絶対やだ。私まだ死にたくない。」


「違う!そっちじゃない!!いや違うとも言いきれないけど!!」


その後、ラムと名乗った妖精っぽい何かと言い合いを続けて行く中、なんとなく目的が見えてきた。


「…つまり、私をゲームの世界に引き込みたいと?」


「そう!」


…あらまぁ、いい笑顔。

それならば、仕方ないね。


「却下☆」


「なんで!?」


いや却下だろそんなの。なぜに却下しないと思った。


「…あのね、まぁ百歩譲ってあなたが言う事が本当だとしても、私新学期でそこそこ忙しいから、時期が悪かったね。」


そう言うと、サッと青くなった。

え、何、なんなの?


「…どうしても?」


「どうしても。」


「色々チート仕組んでも?」


「それでも。」


そう言うと、しょぼんとした顔になって、膝の上でごめん寝状態で泣き始めた。

…これは、なんか申し訳なく……


とりあえず、この子どうしよう。

そう思っていたらいきなりガバッと起き上がった。


「じゃあせめて!女神様に会って!!」


「……はい?」


「女神様ならきっと説得してくれる!」


そう言って、ラムは私の部屋の閉じられた扉を3回ノックした。

そして、開けばそこは…


「……うっそ…」


イラストとかでよくある、天界そのものだった。


「女神様〜!アフロディーテ様ぁ!僕じゃ無理でしたぁ〜!」


そう言って泣きつくラム。

てか、アフロディーテ!?

アフロディーテと言えば、美と愛の女神だ。

その女神様が、私を選んだ理由って……


「……初めまして、私の名は、アフロディーテ。美と愛の女神です。」


そう微笑む、絶世の美女。


一体、どうして私なんかに……!?









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