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オタクですけど、何か?  作者: TAKAHA
17/34

12話







グランチェーニの街に父様と来て今日で5日目。私は今、グランチェーニの街を偶然出会ったリヒトおじ様と一緒に散歩しています。賑やかな街からちょっと離れると、ほのぼのとした自然と動物の多い公園があってふれあい牧場みたいなものも見受けられる。

やっぱり領が違うと変わるもんだなぁと一人感心していた。

余談だが、リヒトおじ様のおすすめスポットという事で連れてきた貰った街の郊外は、少し懐かしさを感じで涙が出そうになったのは内緒だ。




ん?何かおかしいって?なんでまだグランチェーニにいるのかって?




あっははは、可笑しいですよね~!って明るく言っていますけど、隣国の反逆者?・・・の、処刑はもうすでに明日になっている。

が、どんな問題が起きたかはさっぱり分からないけども父様は動く気配はないので、私も行くはずだった隣国には未だ行っていない。そして、私はここ数日 ――父様の契約している精霊の監視付きだが―― 一人で街をぶらぶらしていた。

最初の2日ほどは父様の眼の届く範囲から出てはいけなかったのだが、何と言いますか・・・。



わたし、成長いたしました!!



今までは4歳児ほどの見た目でしたが、現在は漸く7歳児ほどまで急激に成長しちゃっております!やったね!

成長したからかは分からないけども、父様の心配性が緩和されたかのように一人での行動がとても嬉しくてはしゃいでおります!そして、はしゃいでいる原因はまだある。


「リヒトおじ様とこんなところで会えるなんて思ってなかったです!」

「・・あぁ、あの兄達かほごが家から出そうとしなかったからな」

「はい、だから今とても楽しいです!」


リヒトおじ様の腕に飛びついて見上げると、目元を緩めて微笑んでいるリヒトおじ様が反対の手で私の頭を撫でてくれた。うぅ・・綺麗な金糸の髪が目にまぶしいぜ!


今日のリヒトおじ様の服装は、司教のモノでもラフなものでもなく・・・何と、私がデザインした貴族服を着ていた。これは確かリヒトおじ様をイメージして作った物だが渡す機会がなくてしまっていたはず。そう思ってじっと見ていたら、知らない間に母様がプレゼントしていたと聞かされた。

うん、少し立てた大きめの襟にシンプルに見えるが、よーく見ると少しメタリックなキラキラした糸を編み込んだ棒タイ。多少幅のある2本のベルトには遊び心で・・・私が持ってきたパワーストーンの中にあった、ローズクオーツをハートの形に加工してシルバーのチェーンでワンポイントに付けてある。これはちなみにあの兄2人にもプレゼントしてある。




意味は勿論、恋人出来るといいね!だ。自分を棚に上げるとこは忘れてなどいないさ。




私がデザインした服は――何故かラフなものまですべて貴族用にされた――リーシャからミーヤさん経由で街に卸され、異世界人“マコト・アイホウ”モデルとして必ずどこかしらにハートのポイントが入っている。

何故ハートかというと、アイホウのあいからとっている。私的にはそんな可愛らしいモノは嫌だったのだが、リーシャが殊の外褒めてくれたので採用した。

デザイン画を元に、リーシャを始め私付きの侍女がこのブランドを作っている為にそう数は出回っていないが、現在は庶民用と貴族用の2種の職人を育て中だとかなんとか父様から聞いた。パワーストーンはまだあるが、貴重品の為に身内のみにプレゼントしている。


と、それはさておき。――周囲に聞こえないように――こそっと私に耳打ちでお礼を言ってくれたリヒトおじ様に私も耳打ちで返し、――傍から見たら仲のいい兄妹か親子に見えるだろう――そっとリヒトおじ様の後ろに視線を向けて内心にやりと笑う。


リヒトおじ様と再会の折、もう一人おじ様についていた顔見知りが居たのだ。その人物は前に会ったときはとてもほんわかした笑顔を常に浮かべていたのに、リヒトおじ様にべったりと張り付いている私を射殺しそうなほどキツイ視線で睨みつけている。






やっべ、超楽しい!!






「リヒトおじ様~、あの子はだぁれ?」


あえて甘えた様な声で上目使いに尋ねるわ・た・し。どうしよう、ちょっといじるつもりが止められなくなりそうだ。


「ん?あぁ、そういえば初めて会ったんだな」


まぁ楽しい事は楽しいが、これ以上はなんか可哀想だし嫌われそうなのでリヒトおじ様の腕をちょいちょいと引っ張ると、リヒトおじ様も自分の背後を振り返って数メートルほど離れてぽつんと立っていた子を呼んだ。

リヒトおじ様が背を向けていた時は私を射殺しそうだった視線も、リヒトおじ様が振り向くと瞬時に鳴りを潜めてほって置かれて寂しいと言うような子犬の様な表情をしていた。



器用だなぁ~・・と、しみじみと思いました。私にはそんな器用なマネは出来ませぬ!



「レフィー、彼は私の義弟おとうとだ。しばらく隣国に留学していてな、つい先日帰ってきたところだ。後日挨拶に連れて行こうと思っていたんだよ」

「弟?初めて聞きました」


リヒトさんより淡い金の髪に淡い青色の瞳の少年は、不機嫌そうな顔を隠そうともしないで私の前に立った。

おぉう?随分ご自分のお兄様に向ける顔とは違いますねぇ~。それでも怯む私じゃない。逆に挑戦的な笑みでも向けてやろうか?とも思うが、仲良くなりたいのでやめておこう。


「初めまして、レフィール・ウェルナールともうします」


一度会っているがここは敢えて初めましてとあいさつをしておくことにする。少し険しかった表情も、私の名前を聞くと険しさが消えてキョトンとした表情でリヒトおじ様を見上げている。


「兄上、あの・・ウェルナールって、あのウェルナール?西領の?」

「あぁ、そうだ。お前のいとこと言ってもいいだろう」

「・・僕の、いとこ?」


自分の腰より少し上の身長の弟に優しげな表情を向けるリヒトおじ様に、そう説明されてはゆっくりと私の方を向いた。



詳しく言えば、いとこではなくそれに近い者だけど間違ってはいない。



私の母様とリヒトおじ様は双子の兄妹だが、生まれて間もなく遠縁の中々後継ぎが出来なかった病弱な女領主が治める領の跡取りとして引き取られ、その後だいぶ経って漸く子供が生まれたとか。ご両親もこの弟もリヒトおじ様を次期領主にしたかったらしいが、リヒトおじ様がかたくなに正当な血筋の弟に後を取ってもらいたいと保護者に徹しているらしい。(と、後日父様から聞いた)


「はじめ、まして?・・・僕はガルディス・サフラル・カルバン。このシャルトルーズ侯爵家の次男です」

「ディー・・」


私の顔をまじまじと見て何所か疑問を持ったのか不思議そうな顔で挨拶をしたガルスに、内心はいはい正解ですよ~と思いながらも敢えて何も言わないでおいた。

不自然なほどに自分は2番目だという事をいうガルスにリヒトおじ様は困ったような顔を浮かべてため息をつくが、これがいつもの事なのかそれ以上は何も言ってはいなかった。


「ディー、その事はきちんと話しただろう・・・私はもう聖職者の道にいる。義父上たちも了承されて・・・」

「いいえ、兄上は兄上です。父上たちもずっと兄上をと言っていました」


表面上は冷静な兄弟喧嘩が始まってしまい、カヤの外に追いやられた私は偶然近くに来たリス猿に似ているルルネロという小動物に餌付けをしつつ二人の様子をみる。

ルルネロは人懐っこくてとてもかわいらしい、つぶらな瞳に淡い浅黄色の異世界産の小動物。2大陸で異世界から来た愛玩動物はたったの5種しかいないらしく、偶然・・“異世界の客人”に着いてきて来てしまった為に常に絶滅危惧種だ。

因みにいえば5種のうちこちらの大陸には2種のみ。ルルネロとネコと呼ばれているらしいが・・・あの猫と思っていていいのだろうか?ついでに言えば私は断然猫派だったのでいるならば是非ともモフモフさせて頂きたいことこの上ない。





おっと、話しが大幅にずれましたな!





う~ん、しかし・・・お互いがお互い信頼し合っているいい兄弟だなぁとは思うけど、リヒトおじ様の言い分も分からないでもないし、ガルスの言い分も分からないでもない。






だが、一応言っておくが―――私は傍観者に徹しますので巻き込むなよ?





まぁ、そんなこんなで現在1時間ほど私は忘れられていますが、その間に公園に遊びに来ていたシャルトルーズ領民の方々と私は仲良くおしゃべりをしていました。沢山のルルネロに囲まれて暇そうに二人を眺めて居る私に、通り過ぎる方々みんな優しく声を掛けてくださり色々とおやつを与えられたまま食べています。



どれもこれもうんま~い!!



で、リヒトおじ様とガルスの兄弟喧嘩と言うか口論と言うか・・は、この領内でとても有名らしく、領民方は微笑ましく見守っているそうだ。どう考えてもパッと見は侯爵家領主めんどくさい仕事を押し付け合っているようにしか見えないのだが、どちらも言葉の端々に『皇家の忠誠』『大切な領民』などなど領民を愛して、尚且つ皇家への忠誠はMAXな台詞しか出てきてはいないし、まぁ勝手にやってくれ。


「ほんっとうに兄弟仲いいですね~」


私がクレープの様なお菓子を頬張りながら呆れ顔でそうつぶやくと、周りのみなさんもうんうんと頷きながら暖かい眼であの二人を眺めて居る。


「ご領主ご夫妻が十数年ほど前に不幸な事故で召されてしまったときにはお二人とも酷く落ち込まれていたものだが・・・見てみろよ、あんな明るい顔をされたリヒト様とガルディス様を!」

「前侯爵ご夫婦も素晴らしい方々でしたのよ。そしてそのご子息方も気取ったところなど無く私たちにとてもお優しくて、私たちみんながお慕いしているのですわ」

「え~・・何かお互いに領主になると言う仕事を押し付け合っているようにしか見えないですけど?」

「ははは、そう見えてもお二人ともわしらの事を自分の事以上に気にかけてくださっておる。だから山挟んだ隣国があんなにキナ臭くてもこうのびのびと暮らしておれるわい」


面倒くさいから押し付けているわけではないと分かっているし、お互いの兄弟愛ゆえの口論として理解しているからこそ領民たちはこの侯爵家子息兄弟が好きらしい。

いつの間にかギャラリーも増えていて、ちょっとした見世物のようだが二人は気が付いていない。

領民の方々曰く、今リヒトおじ様が侯爵代理をしつつガルディスにも少しずつ教えているらしい。そして、おじ様が結婚しない理由もそこにあると言う噂がある。





+++++






「ディー、私はルフのところに行ってくるからレフィーを案内してあげなさい」


シャルトルーズ侯爵家にお邪魔させてもらってすぐ、リヒトおじ様はそれだけ言い残して館から出て行ってしまった。残されたのは私とちょっと不機嫌そうな表情のサ・・じゃなくって、ガルス。

しかしさすがと言うべきかリヒトおじ様を見送り一度深くため息をつくと、ガルスは先日会った時の温和な笑みを張り付けて私を振り返った。ちょっと呆気にとられたが、ガルスに連れられるまま私はシックだが温かみのある茶色と緑の基調のティールームに連れてこられた。






そして今、何故か二人きり――使用人さんたちはいるが――で向かい合って香りの爽やかなお茶を飲んでいる。


「ん?どうしたの、レフィール。僕の顔に何かついてる?」

「・・・いいえ、じっと見てごめんなさい」

「?」


おっとやばいやばい。思わずじぃっと見つめていたことに不思議そうな顔をされた。今まで年の一番近かったのはリーシャだけだったから、未成年な上に貴族子息との交流なんかどうしたらいいのかわからない。

し、加えて目の前には某漫画のキャラにそっくりな人物・・・観察しちゃうって。勿論にやけそうな顔はカップで隠してる。あぁぁっ・・・本当に悶えそう!!2番目に大すきなキャラだったの!!!駄目、にやける!狂喜が爆発して発狂しそうっ!!


「リヒトおじ・・・お兄様と仲がとってもいいんですね」


とっても!の所を強調して話しかけると、ガルスはとても嬉しそうにニッコ~リとほほ笑んだ。うんその笑顔は素敵だしご馳走様って言いたいが、頬を染めるな。BL要素は出すな!!そこだけは萌えれない!私は仲間内で唯一のノーマル推進派だった。



BLやGLに偏見はないが、どちらかと言えは断然ノーマルが良い。



「そう見えた?でも、ウェルナール家の末娘って言ったら君も相当兄弟仲がいいって話を聞い・・・・うん、なんかごめんね」


私の言葉に気を良くしたのかガルスも私の方の兄妹の仲を褒めてくれているのだろうが、私は思わず顔を顰めていたらしく謝ってきた。

いやいやいや誤解しないでね?私、兄様達の事は好きですよ?た・だ、ヤンデレかと思うほどのあの過激なスキンシップが嫌なだけであって、凛々しくってかっこいい兄様達は好きなんですよ。特にフォル兄様に抱っこされている時に触れるあの逞しくて割れた腹筋には思わず惚れそ・・・げふんげふん、は置いといて。


「嫌いじゃないですよ?鬱陶しいだけです!だから、リヒトおじ様とガルスお兄様の2人の姿が憧れるの。リヒトおじ様みたいなお兄様が良かった」



――――と、一応兄様方の弁解だけはしてあげておいた。



「うん、兄上は素晴らしいだろう?」

「はい!リヒトおじ様なら尊敬できるお兄様ですよ!・・・あ、取る気はないのでご安心を」


私はただ羨ましいという事と良いなぁという事を言いたいだけで、欲しいとは言っていないじゃないですか!“兄上を取るやつは殺す”とでも言わんばかりなオーラを出さないでくださいますか?このブラコンが!





「それより、ガルスお兄様?」

「なんだい?」


「ディーの方が少し年上だ」と言うリヒトおじ様の言葉に私が「それじゃあガルディスお兄様?」と猫被っていったからリヒトおじ様が楽しそうな嬉しそうな顔をしていたので、おじ様の前ではそう呼ぶと決めた。

ガルスは自分が兄というのが少し気分いいのか、にこにことしたとてもいい笑顔を向けてくれる。や、やめて!少しは抑えて・・眩し過ぎて涎と鼻血のどちらも出そう!!


うぅ・・そ、そこはまぁ気力で抑え込んで、冷静に冷静にと心で念じて私はとても無邪気そうにガルスを呼んでみた。


「今日は一人・・なんですか?」

「え、ひとりって?」


暫くワイワイと会話をしていたけど、突然にやりと笑って話を変えた私にガルスはカップを持ったままキョトンとした表情で私を見ている。

よしよし、まったく気が付いていないみたいなのでここら辺で投下しておきたい。

と言うよりも、折角美味しい親戚と言う立場!脅してでも・・・失礼、仲良くなって今後につなげていきたいではないか!


「南の隣国の“エース”は今日居ないの?“サボ”お兄ちゃん。あ、お嬢ちゃんみたいな第二皇子は今はどうでもいいや」

「!!」


傍から見たらとても悪役じみた顔をしていただろうが、目を見開いて驚いているガルスを見るととても楽しい気分だ。ここでガルスと仲良くなってあわよくばエルとも仲良くなりたい・・・自分の欲望むき出しのそんな考えはこの際は伝えない。

うっふっふっふ~・・仲良くなって、間近で観察したい・・そして、成長するさまを見たい!この国は長寿だから、死ぬまで間近に萌えがある!!素敵!!


「ふふ、ここ数日で成長したんだ~。びっくり?びっくりでしょ?私もびっくり!あ、この前はキチンと名乗らずごめんなさい・・・でも、リヒトおじ様からとか聞いてるでしょ?マティ兄様やフォル兄様の鬱陶しいほどの溺愛!」


ちょっと力が入ってしまった為にずずいっとテーブルの上に身を乗り出してしまったが、ガルスは動じず、微動だにしない。



だ、大丈夫か?



さすがに驚かせ過ぎたかとお~いと目の前で手を振ると、一瞬ハッとした表情をしたかと思ったら顔の前で振っていた私の手を両手でがしっと握ってガルスは俯いてしまった。

なんだぁ?!と思っていたら、肩が少し小刻みに震えている・・・え、なに泣き出したわけはないから、怒り出したか?!と少し恐恐とした視線を送っていた――――ら。


「ふ・・・あっははは!」


勢いよく上体を起こしての大爆笑・・・目に涙すら浮かべて。

今度はこっちが呆気にとられて間抜けにもぱかーと口を開けたままガルスの事を凝視しちゃったよ。何?なにさ?!笑うような要素あった・・・ような気もするが、大爆笑はなくね?



ガルスはヒィーヒィーと息も絶え絶えになるほどに笑っている。な、何なんだよ一体・・



「あぁ、げほっごほっ・・んんっ、ごめんごめん!」


大きく深呼吸をしながらガルスは目尻に浮かんだ涙を擦りつつ漸く私の方を見た。握っていた手も放してくれて、冷めてしまったお茶を飲み干すと輝かしい笑みを浮かべて私を見据えた。

何があったのか良く分からないが、片手をあげてさっと使用人たちを下がらせて私に向き直ったガルスは微笑んでいる。


「エルは昨日の内に隣国いえへ連れてかれたよ。彼、僕の帰郷にお忍びで付いてきちゃっただけでお叱りの連絡が届いていたから。でも、そっかそっか・・君があれでしょ、“客人”のマコトだったけ?そっか、ウェルナール家で保護されてたんだ」

「・・・おじ様から聞いてたの?」


とても楽しそうにつらつらと話すガルスに私の声はちょっと硬かったと思う。それも敏感に感じ取ったのか、ガルスは違うよと言うように肩を竦ませて見せた。

例え身内でもどこから情報が漏れるか分からないから、異世界人わたしの情報は常に隠れていた。私デザインの衣服・食べ物に私の名前を付けて広めているだけで、異世界人マコトレフィールという事を知っている人はほぼいない。勿論どんなに仲が良い身内だろうと、ガルスにリヒトおじ様が話すとは考えられない。


短時間で多少考えましたが―――・・・うん、馬鹿な頭なので良く分かりません!面倒くさいこと嫌いなのでこれ以上考える事も放棄します。使用人を下がらせたのはこの話をするからってことだけは理解したぞ。

それに“なるようになれ”が信条ですとでもいうか、何か問題が起ころうと足掻いてみせるさ。それに、上魔石パワーストーンを持っている私はそれこそ色騎士団所属の騎士と対等に手合せできる程だしね!


え?なんでわかるかって?前にお忍びで出かけた時に偶然訓練に来ていた人に出会って、面白そうだったから手合せしたことがあるんだよね。勿論後々ばれて怒られたのは言うまでもなく分かるだろうけど・・・。


「先日皇宮で言っていたのってさ、10年前にヴィーに会ったって言う場所はオリエントの森でしょ?」

「なんでわかったの?!」

「あはは、やっぱりね~。その姿になる前って騎士の訓練服みたいなの着たちょっと男っぽい感じだったんだよね?あの時ヴィーが映水晶で撮っていたみたいでね。レフィーあの時ヴィーの事“お嬢ちゃん”って言ったでしょ?彼すっごく根に持ってて、事あるごとに僕らに愚痴ってくるんだもん」


困ったように眉は下がっているが、「気持ちはわかるよ」とガルスの声は楽しくて仕方がないと言わん限りだ。

穏やかそうな笑みの中に、少し黒い笑みを見た気がするが・・・気のせいではない、かな?

興味深そうな中にも、なんか同色な匂いを感じる・・特に嫌われてそうでもないし、嫌悪感を抱かれては居なさそう。


映水晶とはその名の通り色々なものを映しておくカメラみたいなものらしい。性能的には元の世界のデジカメなどには劣る感じで、映水晶では映像は残せるが声は取ることは出来ない。因みに95%の魔石は静止画のみだ。動画は取れるものもあるらしいが、それは皇国や各王国へ献上されるらしくたとえ貴族であろうと持っているものは殆どいない。


え・・てかそんな素敵な道具があったなんて知らなかったんですけど!!って、あぁっ!あれか!!兄様達がことあるごとに蛍の様に光を発する水晶を私に向けてはデレデレ顔を崩していたのって私の事を映していたのか?!

やだ、なにそれ超欲しい!!それでガルスやエルの事を撮りまくりたいし、一緒にとって欲しいじゃないか!!







じゃないじゃない・・すぐに逸れてしまう。うん、それよりどうする・・・自分?

ガルスに嫌われたくはないし、離れると言う選択は私の中には存在しない。



→ ①好みのキャラに似ていて萌えるので映水晶で色々撮らしてください。


→ ②秘密をばらしたら絞めるぞ、嫌だったら仲良くせいや。


→ ③友達なんて生ぬるい、悪友になって一緒に楽しい事考えて遊ぼうぜ。




うん。普通は③だわな。え、違う?友達になって仲良くしてください。が正解って?似たようなもんでしょ?







お互いの顔をじっと見つめて微笑みあう私たちは、傍から見たら微笑ましいだろうが・・・私の心は狂喜のあまり壊れそうです。

でも、ガルスは好意的だと・・・思いたい。さて、自分の思ってることを伝えるのは苦手だからなぁ~、どうしようかなぁ?













やっと更新できました。


読み返してみると・・・脈絡なくって話がつながっていないと実感しました。

うぅ~・・ん・・・読みにくいっすよね、ごめんなさい(-"-)

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