デンジャラスライフ!じゃねーよ。
私は今、なりゆきというもので魔城の一室のベッドに寝転がっている。
理由は至って簡単だ、自称魔王に半ば強制的に連れてこられたからだ。
魔城に住めとかふざけてる!と反論したのも束の間だった。
お前に拒否権などないの一言で私は強制連行、泣いてもいーかなこれ!な状況に陥ったのである。ただの平凡ライフからまさかの魔界ライフに突入するなんて思ってもいなかったよ!
+aみたいなオマケとして魔城に住むとか、ありがためいわくいがいの何者でもねーよ!
「ううう……なんてことだあ……」
ぽつりと呟く。
嘆いたところで無意味。
だって此処は魔界で魔城なのだから。
でもさ、私の唯一の頼りが魔王様ですよ?頼れねーよ!魔界にも私以外の人間いないかな、友達がほしいよ、魔王様は友達なんて柄じゃないし?恐れ多いわ!魔界で友達とか何これ、カオスだけどさ、やっぱりほしいもんはほしいんだよ!
「はあ……」
私は深いため息をつくと友達がほしいとぽつり呟いた。
そのほかにも魔王このやろーとか、癒しが足りんとか、以下省略とかいろいろと。
だって私以外の誰かがこの部屋にいると誰が思う?
ベッドの下に悪魔がいただなんて誰が思う?
だからこそ、驚いたんだ。
いきなりの悪魔の出現に。
「お前、ともだち ほしーのか?」
「そうなんだよねえ」
「へえ、ともだち ってなんだ?」
「そりゃあ…一緒に居て楽しかったり、笑いあったり、くだらないことしたり…て、うん?」
あれ、こいつ誰だ。
フレドリーに会話してるけどこいつ誰だ、そう思いギギギと首を動かし横を向く。
「おい、続きはー?」
そこにいたのは
「ちょ、おま、え、あああ、ぎゃああああああああああああああああああず!」
耳としっぽの生えた血まみれの少年でした。
デンジャラスな人生のはじまりでした。
(ああ、もう どうにでもなりやがれえええええ!)
もう、帰りたいですまじで!
まあそんなこと言ったって無駄だって痛感したんだけど、ね。
どうしよう、ギャグになりそうです、あばばばば!
本当はシリアス目指してたんだけども。