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幻光の中に咲く花

作者:

「貴方に渡すこの種を

育ててはくれないか?」

そう言われて渡された種は

白い 白い種でした。

「その種が花咲くときに、

あなたを迎えにいく。」と

白い長髪と紫眼の綺麗な人は、

遠くへ 消えてしまった。


幼き私は

その言葉を信じて

鉢植えに種を植えた。

その人にもう一度、

会いたくて、会いたくて、会いたくて、会いたくて、

私の心中は囚われていた。


幾日が経ち・・・、

少年になった私は

鉢植えに産まれた

ひとつの芽を育てていた。

その人にもう一度、

遇いたくて、遇いたくて、遇いたくて、遇いたくて、

私の意識は囚われていた。


幾月が経ち・・・、

青年になった私は

鉢植えから庭に移した、

一つの苗を育てていた。

その人にもう一度、

遭いたくて、遭いたくて、遭いたくて、遭いたくて、

私の真情は囚われていた。


幾年が経ち・・・、

大人になった私は

少しの諦めと供に

一本の木を育てていた。

その人にもう一度、

逢いたくて、逢いたくて、逢いたくて、逢いたくて、

私の魂は囚われていた。


幾十年と経ち・・・、

老人になった私は

一つの蕾がなった大樹を

寝具の中から眺めていた。

その人にもう一度、

会いたくて、遇いたくて、遭いたくて、逢いたくて、

私の心身は囚われていた。


逝く時が近ずいた時、

私は夢を見ていた。

淡き白き世界にて

幼き私に戻っていた。

「向かいに来たぞ。」と

笑顔で差し出された手を握り、

微笑みながら光り差す方向に

歩き出す夢を視ていた。

『やっと あえたのだ。』


老人の体が冷たくなった時、

庭にあった樹の蕾は花となっており、

中心が紫色の綺麗な白い花が

咲き誇り、そしてすぐに大樹は枯れてしまった。

恋愛物は初めて書きました。はっきり言ってまともな恋愛していないものですから一目惚れのことも余り解らず書いてしまいました。

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