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夜霧家の一族  作者: Mr.M
二章 歪んだ家
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日出 卯の刻 <因襲>

夜霧の家は異質である。

その稼業も

そして

その性質も。


夜霧家は代々殺しを生業にしてきた。


夜霧の名は常に歴史の闇で語り継がれてきた。

その名は伝説であり、

伝承であり、

巷説でもあった。

又、お伽噺でもあった。


只、夜霧の家は確実に存在していた。


夜霧の者達は

人里離れた山奥でひっそりと暮らしてきた。


彼らがそうした暮らしをしていることには

一つ大きな理由があった。


『夜霧の者は人にあらず』


夜霧の血は濃い。

彼らにとって一族の血は最も尊いモノだった。

それ故に、

夜霧家には古くから伝わる

決して破られることのない血の掟があった。


「夜霧の血は

 一組の夫婦によって次の世代へと受け継がれる」


夜霧家は代々近親婚によって

その血を守ってきた一族だった。

そしてこの掟が意味するところはつまり、

兄妹間での殺し合いである。

生き残った一組の男女だけが

子孫を残すことができる。


この掟の根底にあるのは「弱肉強食」の原理。

生物界における真理である。


勝者が生き延び、夜霧の血はさらに強くなる。

そう信じられてきた。

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