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メリアの暗殺計画!?

 グワジール宰相の嫌がらせが日に日に増えていった。


 いらぬ書類仕事をどんどん回してくるのだ。


 だが、書類仕事は慣れているから平気だ。


 書類の中に一枚、妙な紙が混ざっていた。


 これは……。


「メリア様、新しいリストです」


 ノエルが不審者リストを更新してくれた。


「ノエル、ありがとう」


「いいえ、動物たちがメリア様のためにと張り切っていまして。動物たちにも敬愛されるメリア様を尊敬してしまいますわ」


 ノエルは尊敬の眼差しで私を見つめる。やめて、そんなに萌えさせないで。


 私は、ダリアのところへ行って更新されたリストを手渡す。


「確かに承りました。しかし、彼女は素晴らしいですね」


「ええ、そうでございましょう」


 ノエルは5歳の頃から目をつけて育ててきたのですから当然ですわ。

 おほほほ。


 そいえば、まだアリスと顔を合わせていませんでしたわね。

 どうしているかしら。

 

 アリスのことが気になり、騎士団の訓練所を見てから戻ることにした。

 

 訓練所を通りかかると、アリスとフィーリア騎士団長が模擬戦をしていた。

 

 アリスは両手剣持ちのパワー系で、フィーリア騎士団長はレイピアでのスピード系だ。


「はぁぁぁ!」


 アリスが勢いよく剣を振り下ろす。フィーリア騎士団長は華麗にかわす。


「パワーだけでは勝てませんよ!」


 フィーリア騎士団長の素早い攻撃をアリスは巧みに剣で受け止める。


 アリスの間合いの取り方が前よりも一段と良くなっている。

 

 実は、アリスを教育しすぎて貴族学校に在籍している間に「剣聖」の称号を継承していたのだ。


 兄達よりもはるかに強くなってしまい、フィーリア騎士団長を凌ぎそうなくらいに成長してしまった。


 皆さん優秀で結構結構……。

 

 模擬戦がひと段落したところで、フィーリア騎士団長が私に気づいたようで近寄ってきた。


「メリア様。何か御用でしょうか?」

「あ、いえ、先ほどダリアに新しい例のリストを渡してきました。今はただの見学でございますわ」

「そうでございましたか。あちら側も動きが活発化してきていますので、メリア様もお気をつけください」

「フィーリア騎士団長、ありがとうございます」

「アリス、ごきげんよう。お久しぶりね」

「メリア様、ごきげんよう。例のお話を私も耳にしております。全力で王国を守る剣になりましょう」


 アリスは気合十分って感じですわね。頼もしいかぎりですわ。


 執務室に戻って私は部屋に入ろうとしたら殺気を感じた。


 ノエルは、今はいないようね。


『身体強化』


 私は念の為、自分自身を強化して中にいる者の攻撃に備えた。


 扉を開けると、いきなり針のようなものが飛んできた。

 

 当然、軽く交わす。


 毒が仕込まれている可能性があるので迂闊に触らないようにした。


 相手は覆面をしていて顔がよくわからない。


 両手に短剣を持ち、何度も攻撃をするが私に当たることはない。


 覆面越しにも焦りの色が見えた。

 

 しかし、覆面男が急に動きを止めて倒れた。


「メリア様。大丈夫でございますか? 大蜂に頼んでこの者を痺れさせました」


 扉が開いていて騒ぎが伝わったのか、ノエルが駆けつけてきて援護をしてくれた。


「ありがとう、ノエル。よくやりましたわ」

「はい」


 ノエルの褒められた後の無垢な笑顔が……。

 ここは我慢。


「ノエル、フィーリア騎士団長に報告してきてちょうだい。私はこの者が気がついた時に自害されないように施します」

「かしこまりました」


 ノエルがフィーリア騎士団長を呼びにいった。


 私は襲ってきた者の覆面を剥ぎ取り、口に布を押し込み自害されないようにした。


 さらに、身動きできないように縄で縛った。

 

 しばらくすると、フィーリア騎士団長とダリアが執務室にやってきた。


「メリア様、お怪我はございませんか?」

「はい、私は平気でございます。ノエルのお陰で何事もなく捕らえることができました」


 フィーリア騎士団長とダリアが暗殺者の両脇を抱えて牢獄に連れていった。


 おそらく、口を押さえている布をとると自害してしまう可能性が高いため自白させるのは難しい。

 

 自害されずに自白させるには……、そうだ!


「ノエル、今からちょっと王宮植物研究所に行ってくるわ」

「はい、わかりました」


 ミリーナに会うために、私は王宮植物研究所へ向かった。特殊な植物がきっとあるはず。

 

「ミリーナ、お時間はよろしいかしら?」

「メリア様。大丈夫ですわ」


 周囲の人に聞かれないように私はミリーナの耳元で話しかけた。


「私、暗殺者に狙われてしまったの。自害されずに自白をさせたいのですが、良い植物はございます?」


 ミリーナはびっくりした表情を出したが、「いけないけない」と両手で顔を覆った。


 ミリーナはこっそり私の耳ものとで話しかけた。


 私は耳に届くミリーナの甘い吐息にキュンとしてしまった……。


 いけない、いけない。


「あのー、相手を魅了させて自白に導くことができる植物がございます」


 私には扱い方がわからないので、ミリーナに牢獄までついてきてもらうことにした。


 私とミリーナが牢獄に到着すると、フィーリア騎士団長とダリアが困り果てていた。


「フィーリア騎士団長、いいものを持ってきましたわ」


 フィーリア騎士団長とダリアは何を持ってきたか期待しているようだ。


「ミリーナ、お願いしますわ」

「はい、かしこまりました」


 ミリーナは植物の入った瓶を取り出した。


「皆さん、影響がないように少し離れてください」


 ミリーナ以外は少し距離をとる。


 ミリーナは瓶の蓋を開けて妙な形の植物を取り出し、暗殺者の前に置く。


 妙な植物からピンク色の煙が暗殺者を包む。

 

 今まで暗殺者は抵抗していたが、目の焦点がどこかに行ってしまって、大人しくなった。


「これで大丈夫だと思います。尋問しをしていただければ素直に答えると思います」


 フィーリア騎士団長が暗殺者に近づき、質問する。


「メリア様の暗殺を支持したのは誰だ?」

「宰相閣下でございます」

「ティーポットに毒を仕込んだのはお前か? 指示をしたのは宰相閣下か?」

「はい、その通りでございます」


 これで首謀者が確定した。さらに仕込んでいる魔道具を使えば決定的だ。


 グワジール宰相、首を洗ってお待ちくださいですわ……。

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