学校の変化と自分の変化
(学校の変化と自分の変化)
真剣の儀の後、家にどうやって帰ったのか、記憶に無い、色々ありすぎて、自分自身が、追いつかないのが現状だ、学校のイジメの一斉検挙、自分だけ飛操一心流の道場に入門これだけは、理解できている。
そして、学校のヤンキー達に助けられた事実、先ずは学校に行かなくては、現状把握はできない。
通学路で、既に自分の方への目線が痛い、やはり、昨日の○○教育委員会のイジメの一斉検挙は、確かにあったのだ。
そんな目線に、戸惑いながら、教室に行く、すると自分のクラスは、AB組にわかれている事を、書かれたクラスの名簿が張られていた。
僕は、A組に名前が記入されていた。
「僕の中に、毎朝の机の掃除がよぎる。」
「時田、とーきーだー、大丈夫か?」
僕自身我に帰ると、龍色兄が、後ろから、何回も呼んでいた。
「あ!ごめん、何か教室に入るのが、て、おはよう。」
「おっす、流石に怖いか?」
怖くないとは嘘になる、あの、せせら笑う恐怖は、トラウマになる、人間の集団心裏の恐怖も同じである。
「んな事、言っててもしゃねえじゃん、香月君いんじゃん、なら大丈夫じゃね?」
ガラガラ!勢いよく扉が開いた!
「威信君、早く教室にはいりなよ、僕の席の隣だよ」
威信と龍色兄は、ないとはいえ、恐る恐る教室を覗いたそこには、本来の姿の机があり、とりあえず二人は、胸をなでおろした。
「あれだけ動いて、まだ続くようなら実力行使しかないよな。」
「まあね、今、大倉達が、少数のイジメの被害教室を確認しに行ってるとこだよ、所で龍色」
「こうちゃんどうしたの?」
「今日は、各教室のイジメ対策で、俺達は、一時間早く来る約束では?色が、何回起こしても無理だったから、捨てて来たと聞いたぞ?」
「そうなんだよ、誰も起こしてくれなくて」
「起こさないじゃなく、起きなかったんだろうが!」
そんな二人の姿をみていると、事故処理は、まだ続いているし、よく見ると教員も大分入れ替わりがあった用で、担任の変更や、各教科の担当教師も入れ替わるようだ。
しかし、彼等は一体何者なのだろう?同じ道場だけで、これだけの事が中学生に可能なのだろうか?いけない、助けて貰った恩人達にゲスな勘繰りは、失礼になる。
解らなければ、聞く勇気を持たなくてはいけない、彼等が何者で、あの道場が、一体どんなところなのかも、今朝、父と母に、道場の話しとイジメの件は、話してきた、両親からは、教頭先生から、話しは昨日の夜聞いたから、これからは、自分で決めなさいと、一言でかたづいてしまった。
あまりにも、単調な返答に、自分自身に興味がないのだろうか?今更ではあるが、何故ならイジメが始まっつた時期には、自分でも足掻き、反抗し、やり返したら10倍になりボコボコにされた。親は、マニュアル通り、学校に通報したが、何ら改善の見通しがみられない中での数ヶ月間の一方的なイジメのやりたい放題だった。
そして、日本刀を振り抜かれたような一斉取り締まりである。
解って居るのが、もしあの時自殺していれば、この状況ではなかったのは、確かである。
数ヶ月ぶりの何もされていない、机にカバンを置いて、椅子に、画びょうが無いかを確認して、席に座る。
出入り口では、まだ、香月君達が、騒いでいる。
そんな時、前の机に座っている、生徒から、紙が、回ってきた。
「覚えていろよ」
「(やっぱり、こうなるか、なるよな)」
周りに目を向けて見ると白い目が、綺麗にむいている。
一人考え込む、威信、先ずはこの状況を最大限にいかし、周りから自分は、危ない奴、触れると、なにを、しでかす人間かを周りに植え付ける方法は無いか?そして、日常との決別を心に誓う、しかし、助けてくれた香月君達に、見せかけとは言え、イジメの無い教室を与えてくれた事には、感謝しなくてはならない。
授業後、威信は、東門へと向かい、影に隠れてイジメを継続されている、奴等への報復作戦を、道場につき次第、香月君達にお礼と、今日のあった事の説明し、そして、これから、やろうとしている事を告げねばならない。
それを聞いた、香月君を筆頭とするヤンキー達は、何も言わずに、ただ頷いた。
それは、何を、意味した頷きなのかは、今の威信には、到底わからなく、無言で、僕の顔を見て、うなずいていた。
確かに、イジメの首謀者達は、今日から謹慎が、二名、後は学年主任達からの訓告、中には反省文等、自殺にまで追い込もうとしたイジメにしては、可愛い処罰で、済んでいる。
よっぽど、教師達への訓告処分や、来期への他校への転勤、謹慎処分の方が、解りやすい処罰だ。
まあ、中学生は、義務教育であり、停学等の処罰が、無い為でもあるのだが、明確な、処罰は、制定されていないのが、実情であり、イジメを経験した事のある、ご両親、ご兄妹を、持つ家族であれば、中学生、小学生高学年、辺りから、子供とのコミュニケーションを大事にし、イジメや、非行に走らないかに、細心の注意を図ると言う、しかし、威信の父は、公務員であり、交通局に努めていたこともあり、上手くコミュニケーションの取り方を間違えた面もある、しかし、父は家族の為に身をこにし働いていたのも事実で、悪いわけでもない、そんな事を考えながら、威信は、道着に着替え、霊木の前に座り、明後日より、全生徒が謹慎やらから、戻ってくる。
やるのなら、全員が戻ってからでなくては、意味をなさず、そして、一人に対して周りが恐怖に落ち込む程、徹底的にし返す事で、他の奴らが、こいつは切れさしたら危ない奴だと、逆集団心裏を利用して、己の立ち位置を、確立させることにより、一番少ない被害で、自分自身を護る事をする。
しかも、大いに目立つように、だが、奴等がやってきた、陰湿なイジメではなく、目標を定め、その目標以外には、絶対に手出ししない、もし、そいつの仲間が手出ししてきても、目標以外は、手出ししない、何故なら、この道場の文言にも書いてあり、己が数日とは言え、学べた、道場での戦い方を、霊木に、話しかけ脳内で、何度も繰り返していたのである。
「若いの?松は、何かを教えてくれるかな」
「自分は、自分の居場所を取り戻してきます。」
「居場所か、ハハハ、確かに戦う意味ではある、して、この道場から、何か学べたかのう」
「戦い方を、一つだけ、しかし香月君達みたいな戦い方は、出来ません、ですが、相手を一人に絞れば、周りの見方も変わるのではないかと。」
「ふむ、相手が大軍でも将を、射ることで、周りも瓦解すると言う事じゃな。」
「はい、何分、自分には、友も、仲間もいませんので、勝負は、敵将を撃つことこそ、最良な作戦だと考えました。」
「悪くない、当分謹慎処分かのう?」
「はい、しかし、心配するほど頭も良くなく内申も落ちようがない程、落ちてる現状、失う物は、ありません、おもいっきりやれます。」
「後顧の憂い無し、後は、己の刃を抜きさるのみじゃな。」
「明日は、一日普通の学生を楽しんで見ようと思っています。」
そして、影より二人のやり取りに出遅れた、鬼姫事、鬼頭師範が、悔しそうに男の一代決心を、後押しできず、師匠が、既に自称師匠に、格下げされていることに、きずいてしまった鬼姫であった。
(学校の変化と自分の変化2)
決戦当日の朝が来た、威信は、今日初めて自分から、作戦ねり、敵陣の総大将に挑むのだ、ボコボコになるかも知れない、ミスをして、より多くにイジメを受けるかもしれない、勝てる見込みは、20%と自分では、算出してみたが、数学の内申が、最悪の自分が出した計算数の勝率に何の意味を表そうか、ただ、僕いや、俺には、ただ刃をおもいっきり振りぬくのみである。
制服に着替え、カバンを持ち、学校に行く道のりは、只々恐怖との戦いだった、普通の漫画や小説の主人公なら、敵陣に向かう荒武者のごとくや、明鏡止水のごとく、何か言うんだろうが、俺は、せいぜい、僕から、俺にいいかえるくらいが、関の山であることは、認識していた、要するに怖いのである。
昨日は、一睡もできず無残に、寝不足、素晴らしいな、なんでこんなにメンタルが弱いんだろな。
そんなこんなを、考えて居るうちに、学校にっいてしまった。
「うわ~公開処刑を、期待した奴らが、自分を見ながら、薄ら笑いをしながら、公開処刑の場に、来いと皆様で、ご招待ですか?、嬉しいね」
「やったれや!、友がいないとは、寂しいね、俺達がいるじゃない?」
俺はその声で、振り向くと香月君達が、待っていたみたいだ。
「威信、俺達は、手出ししない、今回は道場での経験がある、威信なら、勝てるよ。」
威信は、彼等に、再度の感謝を言い、教室えと、向かっていった。
さあ、レッツパーリィ!!
教室に入った威信を待っていたのは、謹慎し、今日から学校に通学し始めた鳥川だった。
鳥川は、待っていたかのように威信にちかずいてくる。
「待ってたよ、派手にやったな、友達に対して、あの仕打ちは、いくら俺でも涙がでてしまよ。」
「・・・」
「何とか、言えよ!そのおかげで、中学で、停学処分だ!俺の人生ボロボロだよ」
「友達とは、我を顧みず、助けに入る者達を言う軽々しく、友達を語るな、それから、お前が休んでた、初日に、御大層に前の席より『覚えていろよ』との、手紙をもらっつた、これは、俺に対する戦線布告と取るが間違いないか?」
「まちがいありまちぇ~ん、今から、また、みんなのストレス発散要員でちゅよ~」
「解った」
と、終えるやいなや、威信のカバンが、鳥川の顎にクリーンヒットし、鳥川の取り巻き共々後ろに巻き込まれる形で、拭き取んだ。
威信は、その隙を、見逃さず倒れた鳥川の溝にカバンの角を、降りぬいていた。
見事に、溝にカバンの角が入ると、カバンから、手をはなし、鳥川に馬乗りになり、顔面を殴打しはじめた!
周りは、先生を呼びに行こうと扉に、駆け寄るも、また自分が関与している事で、内申に響く恐怖心から、何故か誰も動かなかったのである、状況は、一方的にやられている、鳥川を助けようとした、生徒は、誰もいなかったのである。
無残にも殴り続ける威信に対し、やめろとか、血が出てるとか、聞こえるたびに、威信の猛攻は、収まる事を知らず、監視カメラを、配置しその光景にきずいた、教師達が、慌てて、教室に飛び込んできたのである。
その時には、威信が仁王立ちし、鳥川は、ぼそぼそ、許しをこく姿が、そこにはあったのである。
「イジメなんて糞みたいな事を、続けたければ、俺が相手になってやる!俺は、失う者の無い底辺だからな!いくらでも相手になってやるし、イジメも許さん!」
初めて威信が、自分で考え自分で行動した結果である。
しかし、反響は、瞬く間に学年中にひろがった、確かに何も失う者のない者が、本気になり、牙をむいたのだ、通常の思考を持っている人間なら、触らず関わらずが、何も損のしない判断だろう。
その後、威信はと言うと、原因がイジメに起因するものではあったが、やりすぎたとは言え、直ぐにイジメの再開が確認された事実を鑑みて、相手側から、転んだ為の怪我で、威信とは、かかわりがないとの本人の強い要望が、早期の決着をみたのである。
早い話、おとがめ無しである。
威信は、初めて人に暴力を振るった、興奮と恐怖が、自分自身を、がんじがらめにしている現実に、あの霊木を思い出した。
「あの木は、300年の人間のこんな感情を見てきたのか、俺は、一回の戦いで、恐怖に押しつぶされる、感情をコントロールすらできない未熟者とは、正に俺のことだな」
そんな姿を、見ていた香月や、廊下で事の顛末をうかがっていた、稲垣達は、友の完全勝利に、胸を躍らしていたのは、言うまでもない。