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total offense guard security  作者: オルガン
1/19

その警備隊員、攻撃、防御の許可をへた狼だった。

(0)                

 現在日本の警備員には、攻撃許可は正当防衛し以外認められず、犯罪者しくは、犯罪者に遭遇した場合、全力で安全圏まで逃げる事、そして犯罪者、もしくは敵対勢力に対しての情報を、警察機関及び依頼人に報告する事が主任務、いや業務とされている。

 しかしながら、警備中に、必ず犯罪者が出没もしくは接敵してしまう警備エリアが有り、警備員が居る。なぜか?それは、最初から犯罪者及び社会的犯罪勢力と呼ばれる者達が来るのが、頻発するエリアにクライアント(依頼人)が、警備会社に依頼するのだ。

 本来この小説を読んでる読者諸君は、警備会社とは、道路誘導、女子大学等の簡単で、危険性が少ないものと、考えがちだが、確かにそれもらも警備である。しかしこの世界線がずれている世界での日本には世界ランキング10位までの企業、財団、グループ企業に限り、攻撃、先制攻撃、鎮圧行動が許可されている特殊警備隊員がいるのである。

 この物語は、勇者や魔法使いではなく、一人の人生を変えた泥臭い人間の話である。

 話は、数年坂登る、この小説の主人公である、時田威信がAceの特殊警備員になる数年と取るか、短いと取るかには、本人にも解らない、流されただけ、出会いが変えた、人には色々な言い方があるであろうが、そこに、犯罪者グループ達を恐怖のどん底に、叩き落とす、人物達の物語である。

                     (出会い)

 中学二年生も三分二は、消化しただろう、来年は高校受験を控えている、当然だが僕は身長158体重40学歴下の下唯一の得意分野は美術が5段階中2であとは、1とゆう見る影もないクラスでは、つま弾きにされる、点綴的な虐められる鏡のような人間である。、それでも、名前ぐらいはある、時田威信、男性、14歳だ、そんな僕でも最近何かが、変わる中間点に差し掛かっている。

 今日も学校に行き自分の席を、見る、机には落書きと、机の中にはゴミが、詰め込まれている、毎朝の日課だ、僕が、かたずけるのを、周りは汚れ物を見るかの状況であり関わりあいたくないとゆう状況である。

 「くそ!毎日毎日ご苦労なこった。」

 そして、掃除を始めるのだ、周りの生徒達は、関りになる事で自分達に飛び火する事で巻き添えを、恐れている。

 「クスクス」

 「またややられてるよ。」

 「今日は、いつもより派手にやられてるな」

 「学校にこなければいいのに。」

 生徒達は、思い思いの言葉で、威信の掃除風景を、見て見ぬ降りおしながら、担任が来るのをまつのである。

 そう、今は誰一人、威信に手をさし伸ばすことなく。

 そうこうしている内に、30代後半と見える担任教師が教室に入ってくる。

 教師は、威信の現状お見るも、いつものこと、自分の保身の為か、助けるどころか威信に、罵声が飛ぶ。

 「時田!またか、いい加減、何とかしろ、!」

 本来教師であれば、イジメとどこお見てもわかる、威信に帰ってくる言葉は、汚物お見るような罵声であっつた。

 威信には、毎朝のことである、返答も同じ。

 「すいません、すぐかたずけます。」

 そんな、学校生活を送りながら、時業が終了するまで、消しゴムが飛んで来ようと、プリントが破られていようと、進んでいく。

 人間そこまでイジメを受けているとなれば、人生積んでいると思うだろうが、威信には、まだそこまでは考えたくはなかった。

 学校に来るにも理由があったのだ、部活動をする事で、自分の居場所を、見つけていたのだ。

 威信が所属していのは、美術部であり、1年生のころから、作品で賞など、それなりの実績を、残していたし作品に打ち込む時だけ威信に対してのイジメや、嫌な人間関係で悩む事もなかった。

 しかしである、今日も授業が終わり美術室に行き、自分の作品お見た時、そんな、最後の憩いの場さえ、無くなろうとしていた、いや、既に無くなっつていたのだ。

 「・・・・・ひでぇ」

 綺麗な天使の油絵は、ナイフで刻まれ、見るも無残に引き裂かれていた、周りに目お向けると、女性部員ん達が、気持ち悪い笑顔で、心配してくる。

 「どうしたの?」

 「なにこれ?先生に言ったら」

 解りきった事、ここにも居場所はないらしい、彼等美術部員にとって必要なのは、自分達の成績が上がる作新であり、慢性的にイジメを受けている威信の作品では無いのだ。

 その日は、さすがに堪えた僕は家路に向かたのであった。

 「なんだろう?」

 家から帰る道のりで、複数のヤンキー達が、4WDのタイヤを引きずりながら川べりを、怒鳴り散らされながら走っていく?遠目からでも茶髪に、ロンゲ、金髪達7名が文句を言いながら、走って行ったのである。

 「なにやってんだ」

 何故か気になっつた、そう、今の自分に他人の事を考える余裕などない自分が、何かに引き寄せられるように、川縁まで、見に行ったのだ。

 「死ぬ」

 「足が上がんね」

 「師匠勘弁してや~」

 橋そばまで来たら、ヤンキー達が泣き言を、長髪が腰までありポニーテールに縛り上げた、女性に頼み込んでいた。

 女性は、倒れこんでるヤンキー達に、笑いながら

 「そうか、まだ足りないか?ならば、道場に一番最後に帰り着いた奴は、道場の雑巾がけをプレゼントしてやる。」

 「うが~」

 「ほら、豊明市まで走り抜け!速く帰らねえと、各師匠達が大先生に、ミンチにされるぞ」

 金髪のヤンキーあれは同じ学年の龍色信一郎君だ、他にもうちの学年のヤンキー達まあグループは、孤立してるが、色々な噂が絶えない、問題児たちだ。

 嵐のような集団がさっつた後、僕はまた一人で、橋の上でその光景を見守っていることに気が付いた。

 「元気がいいな~僕もあれぐらい運動神経があればな、…なんか疲れたな、もうどうでもよくなってきた、ここから飛び降りれば、楽になるかな?」

 と、人生14年ごときが、偉そうに橋から飛び降りようかと、負の感情に囚われる中、彼の後ろから忍び寄る影が・・

 「itttu try」

 「はい?ぎゃあああああああああああ」

 それが、時田 威信の人生その物を変える飛操一心流師範 鬼頭沙苗との出会いであっつた。

               (入門)

次の日、昨日の事が嘘の様に、記憶に蘇ってくる。

 「あ~そうだ、自殺しようかと橋の上に行ったら、ヤンキー達を遠巻きに見て、橋の上から、叩きおとされて、びしょびしょで帰ってきたんだ。」

 なんだろう?そうだ!この高さで、死ねるかと笑いながら、走っていったんだ!

 くそ!・・・あれ?僕今悔しのか?悔しいんだ!何年振りの感情が、威信にこみあげてきていたのに、威信が、気が付くのに、時間はかからなかっつた。

 当日学校に行くと、世界は変わっていた。

 いつもの学校の教室が変わり果てていたのである、何故か自分の席の周りに昨日、走り込みをしていたヤンキー達がたむろっていたのだ、しかも、机は綺麗で、汚された机は汚した本人達が気まずさそうに、雑巾でふいているではないか、何が起こったか理解できぬまま、威信は自分の席に近づこうとした。

 「よう、鬼姫に蹴落とされた英雄」

 長髪の、男子生徒が、笑いながら手お降ってきた。

 確か昨日、笑い飛ばされながら走り込みをしていたヤンキーの一人、確か3組の大倉新次郎君だ。

 「しかし、あの高さでは、無理だろ?良くて骨折ぐらいだぞ」

 金髪のヤンキーカットの1組の龍色信一郎君が、うなだれた顔を向けてくる。

 「ハハハ、でも怪我はしてないじゃん、骨折ですらなかったんや~」

 眠たそうに、5組の茶髪で、前髪をたらしながら、伊藤勇也君が、話しかける。

 そんな時、いつも僕の机に落書きや、嫌がらせをしていた生徒達の方から罵声が聞こえてきた。

 「てめえ等は、弱い奴等にしか、やんねいのか?相手になってやんよ!ほら、かかってこいや!」

 クラスの嫌がらせをしていた生徒達は、蒼白になりながら、落書きをした男子生徒や、女子生徒達は、一心不乱に、雑巾でふいている。

 あれは、確か5組のモヒカン、何故か木刀をもっている。4組の稲垣信二君だ?

 何故?彼等が助けてくれているのか?理解できないでいると。

 「鬼姫師範代が、新しい弟子を拾ったから、連れて来いと言うもんで、どんな奴か見に来てみたんですよ時田威信君、俺は、こいつらのまとめ役件、問題解決人の香月孝太郎、一応、クラスは、一緒だね、話すのも、初めてだけど。」

 香月と名のった生徒は、万年3位以内に全てのテストではいる天才である、底辺を歩く自分には、雲の上の存在だ。

 その時である、教師達が前扉から、体育教師中心に3~4人ぐらいか雪崩れ込んできた。

 まあ、こうなるよな、と、頭の中で思いつつ、つぶやくと、隣にいつの間にかいた香月孝太郎が、さあ、戦いの時間だとつぶやく

 威信は、暴力行為に走るのかと背筋に冷たいものを、感じた。

 「全員、席に就け!」

 間髪入れずに、木刀で仁王立ちする、稲垣信二が言い放つ。

 「おい、こらせんこう!このあからさまに、解るイジメは見て見ぬふりか?それとも老眼で見えないのか?」

 教師達も時田への悪質なイジメは知っていた、しかし、教師としての評価が下がるのを恐れ、黙認していたのであだ。

 時田が慌てふためいてると、香月が話しかける。

「後、30秒ぐらいかな?」

 30秒?

 その時である。後方の扉から、ビジネススーツに右腕に腕章をつけた集団が、乱入してきたのだ。

 「我々は○○市教育委員会です、教師のイジメの黙認及び、悪質なイジメの現行犯で、現時刻を持ち全員取り調べを行います。」

 何やら手には、強制的に調査可能な許可章まで持参していた。

 そのスーツ集団の側には、今にも倒れそうな校長先生と、意気揚々とした教頭先生がいた。

 最初に入って来た教師達は、何やら慌てて、校長のもとに駆け寄り、話をしている。

 香月君が、僕に話かけてくる。

 「僕達の武芸の先生は、厳しくてね、一度拳を振り上げて戦うのであれば、、一方的な殲滅、それ以外作戦成功では、ないのだよ、だから○○教育委員会さん、イジメの写真と、教師の生徒が助けをもとめに無視していた、ボイスレコーダー、関与していた生徒の名簿があります。これらを、○○教育委員会に提出します。」

 スーツ姿の男性が、香月君にそれら写真や、名簿、ボイスレコーダーを受け取ると同時に、目を通し始める。

 「これは、先生方にも詳しくお話しお聞かなくてはいけないやうですね。」

 その言葉と同時に、今日は全教科自習となり、当然、イジメにあっていた被害者は、自分を入れて教育委員会の個別の聞き取りと、自分以外のイジメられていた被害者は、授業後メンタリストによるカウンセリングを受ける事となった。

 待て!僕はカウンセリングは?それよりもこの一方的なイジメの取り締まりは何?と、香月君に、話を、降ろうとした時、モヒカン頭の稲垣君が、笑顔で話しかけてくる。

 「自殺使用としたんだから、命は、捨てたんだよ?」

 「いやいや、自殺の前に蹴り落されたんだけど」

 「可哀そうに、当たり所が悪かったんだね」

 香月君が、僕に真剣な眼差しで言う。

 「時田、今日から僕達と同じ道場に、学校が終わったら通うんだよ」

 道場?昨日見たナントカスクール以上のスパルタの?ないない、自分でもイジメに対抗する為肉体

強化は、やって見たけど、余り意味をなさなかった。

 そんな僕に、カウンセリングでわなく、道場に来い?しかも○○教育委員会を、一日で動かせる謎めいた道場に?

 「でも僕には、美術部があるし」

 それを聞いて伊藤君が話に入る。

 「他人の作品を妬み、利用することしかできない部活を、部活言うのか?」

 「それは・・・」

 見かねた香月君が、言う

 「なら、今日学校が終わるまで、考えてみるといい、正直、テストで、上位を取り続けるより価値がある人生にめぐりあえるよ、いい答えを待ってる。」

 そう言い残すと、5名は、クラスを出て行ってしまった。

 「違う、何かとの出合いのチャンスなのでは?あの鮮やかな、展開、中学生でありながら、僕の知らない世界への扉・・・・」

 既に答えは出ていたのかもしれない・・・そして、僕は、飛操道場の門を叩いた。

                (限界?それって美味しいの)

 荒らしのような、一日が、自習と、関係者の取り調べで、終わってしまった。

 一日とは、こんなにも早いのかと思える程であったが、被害者の僕には教育委員会の職員よりの聞き取り調査だけでなく、今まで見て見ぬふりをしていた教師達が、自宅まで謝罪に行きたいとか、イジメに加担した生徒達からも同じく同様の態度をとられたが、教育委員会の職員より、許可が降りるまで、謝罪等は控えるようにと通達があった、何でも他の案件を有耶無耶にしてしまうからとのことだ、それから、カウンセラーの指示で、クラスが同じ2組でもA組B組と、当分分ける事となっつた。

 そんな状態で部活も何もない、二年生の部活動は、無期限中止となり、帰宅する事となりそうだ。

 僕は、自分の決めた事、そう道場への入門と、美術部退部の決心を香月君に話を、したら授業後、東正門にて待ち合わせる事となったのだ。

 「トキー!」

 誰?チキンではない、呼び名で僕に手を振る人物、モヒカンに木刀、世紀末到から来そうなtheヤンキーみたいで、人間は死に絶えてなかったのである、世界から来た。

 「待て待て、ヒャッハーとか言わねぞ」

 「何で解った?心が読めるの?ごめん、すみません」

 「駄目だ、今日からは同じ道場の仲間になるのだから、タメな!いいか?トキーには、先ずは覇気がたりねえ、俺ぐらいの奴らはゴロゴロいる道場で、気合い負けしたら、鬼姫の顔に泥を、塗るぞ」

 「鬼姫?」

 「昨日、橋の上から蹴り落した女だよ、自分の弟子が居ないから基礎体力とかで、随伴とシゴキを担当してた行き遅れ。」

 「稲垣、一遍に話しても、解んないだろ?」

 「クラちゃん!オッツー」

 「悪いな、話は皆が来てからと思ったが、調書が、長引いてるみたいだから、俺が説明するよ、

俺は、3組の大倉新次郎、で、こいつが世紀末から転生してきた5組の稲垣信二?あれ?何で一番イジメの調査が長そうな稲垣がいんだよ」

 待ってましたとばかりに、稲垣が答える

 「魔法を使ったのだよ」

 「はい、逃げてきたのね、でだ、皆が集まるまでに異世界人じゃなく、俺が説明するよ」

 稲垣が不満そうに、大倉に説明を譲る。

 やけに、素直だ?不思議に思いつつも、大蔵君の話では、前々から目に余る、我校のイジメについて、

親後さんから、学校側に注意して欲しい、問題を解決して欲しい等の話が出ていたのだが、保身を考える校長側からは、少し悪ふざけした程度で、イジメではないと親御さんへの返答を、していたらしい、しかし教頭側は、事の重大さを鑑みて、市の教育委員会に香月君に報告をしてもらう強行終段にでたのだ、教育委員会もその日に行っても、喪に消されるのは明白な状態と判断し、教頭側には教師の怠慢リストを秘密裏に制作、香月君側も、道場仲間を招集し、ボイスレコーダーや、写真、関連生徒のリストの作成を、行っていたのだ、何でも政治家につてもあり、一斉検挙のタイミングを計っている時、僕の自殺未遂で、教育委員会は、これ以上の時間がないと、翌日、そう、今日踏み込む事にしたのである。

 大倉君は、僕に顔を苦らせて、言う

 「親父の権力を借りるのはしゃくだけど、香月君が師匠達がいつも言っている、やるからには、一方的な殲滅だよやり返しのできないぐらいにやらないとの一言で、俺も賛成に回ったんだよ、それにさ、見てて頭にくるしな」

 「俺は、一波乱あるから、付き合えでかかわったんだがな。」

 稲垣君らしいな、でも、考えてみたら稲垣君が、弱い者いじめをしたとは、聞いたことがない、硬派なのかな。

 「トキー、俺はな弱虫が、嫌いだし負け犬も嫌いだ!拳を振り上げる力があるやつには、助力するぜ」

 色々話を聞いているうちに、龍色君も合流し、今日は香月君は、教育委員会への事情聴取と、学校側への話で遅くなるらしい。

 だから、道場へは、稲垣、大倉、龍色兄妹、自分で、行く事となった。

 大倉君が、話をしていると迎えが来たよと、指をさす。

 「あれは、ポルシェ、ジャガー、ランボルギーニ、高級スポーツカーが、ドリフトを見せつけるようにとまる。」

 体の内臓が売られる覚悟をきめ、涙目になっているところを、龍色兄が、肩に手おき、今考えていたことと同じことを、笑いながら話かけてくる。

 「今日は、年少組の回収に送迎用のハイエースが、使われてみたいだし、師匠達も今日の作戦状況が知りたかったみたいだ。」

 各々が、各師匠のと言うか、ポルシェとランボルギーニには、大倉君と龍色妹が、後は、ジャガーに便乗し、豊明にある古流剣術道場に、むかった、安全運転て言葉を皆さんご理解されてますか?

 涙目になりながら、ジャガーから、降車したぼくの目の前に立ちはだかるように、威風堂々と立つ、松の大木に、一気に酔いはさめ、書きたい模写したい、との辞めたはずの美術部気質が、出てしまい親指と人差し指で四角を作り、その絶景に酔いしれてしまった。

 「若いの?これはのう、300年生きておるんじゃよ。」

 「300年!霊木ではありませんか!」

 興奮する威信に、老人はほうきを持ちながら言う

 「この木は、幾多の戦争、世界大戦、人間の負を、見つめてきたのじゃ。」

 「負ですか?」

 「そうじゃ、人間の愚かさじゃ、じゃが、それでも、ほれ見て見い。」

 老人が付け根にほうきを伸ばすと、そこには新芽が力強く成長していた。

 威信は、己の安易さを、心に打ちつけられる、失礼にも感じた、ただ絵にしたいとの安易な考えが、この目の前にある300年生きる霊木に失礼であっつた事を痛感した。

 きずけば、威信は霊木に対して一礼し、自分の絵を描きたいだけでも、未熟な人間がおこがましい考えもってしまったのだろうと、霊木に対して、反省していた。

 「お爺さん!あれ?いない?」

 「トキー、何してんだはかまの、道着なんて着たことないだろ、鬼姫が、用意してあるから、着替えろ、てつだっつてやっから」

 「え?うん、解った」

 蹴落とされてから、自分の人生が変わりかけている。

 それから、稲垣君に道着の着方、道場への入り方の礼儀作法を聞き、この道場は、中学生から、専門の

先生に教えをこうみたいだ、師匠がいない時は、先日のように肉体強化や、年少組と基礎的な修練をおこなうのだと、説明をうける。

 「俺のことは先輩と呼んでくれて構わないからな」

 「はい、ありがとうございます稲垣先輩」

 「稲垣先輩・・・いい響きだ」

 その時である、いきなり、後ろから抱き着かれた!背中にはやわらかい胸の感触が伝わる。

 「よしよし、来たね、君の来るのを待っていたよ。」

 「鬼姫、トキーが悶えてるぞ!自己紹介位しろよ」

 その時、空気が張り詰めた。

 「そうね、時田君、貴方が私の弟子になれるか、見極めてから、私の胸の感触の感想を聞きましょうか、時田君、はいこれ」

 投げられた一本の木刀、どうやら、この道場では、弟子と呼ばれる者、高校生以上の練習性達は、竹刀稽古はしないようだ。

 投げられた木刀は、通常より長い3尺程ある長刀であり、後で聞いた話では、野太刀、長太刀とも、呼ばれるらしい、通常の剣士や、剣道の門下生ならば、師匠達に年齢にそった竹刀、もしくは木刀を、もたされる。

 しかしである、女性剣士が持っているのも、同じ3尺に近い木刀である。

 「おら、年少組全員並べ、着座!」

 どこからか、激が飛ぶ、それを聞いた年少組や、稲垣君達は、長方形の隅に正座してならぶ。

 「(いきなり試験?この道場に努力はないのか?いや、まずは、自分の立たされた状況を理解しよう、眼前の剣士に勝つ事は、無理、では、負けずに見返す事は・・・・ある!昨日の蹴りと同じ動きで、木刀を振り回せば、いや、それしかないし、それ以外ない、初めの一言と同時に動け、それが、できなければ、頭が割れる。)」

 「では、両人中央に!」

 審判が激を飛ばす。(あれ、ビビッてないな、何かしでかすぞ)

 「始め!」

 勝負は、一瞬であった、型も何も知らない時田が、地面すれすえれから、足ではなくもらった木刀をしならせ、眼前のかなわない相手に、もてる知識を全て動員した一撃を入れたのだ。

 しかし後ろの壁にめり込んでいたのは、時田本人であった。

 自分自身でも何がおきたか理解できず、考えていた確かに太刀は相手の太刀にフルスイングで、当たったはずなのだ。

 そんな、何がおこったか理解できない、威信にたいして、鬼姫が、語りかけてくる。

 「確かに、太刀には当てた、しかし剣術は、敵を倒すもの、二の手、三の手があって当然、、しかし昨日の蹴りを、剣にのせてくるとは、自分が持っている木刀を見せる、木刀が砕けたのだ。」

 「合格じゃ!時田威信、死んだ命は庭の松の大樹と共によみがえった!文句はあるまいて」

 「さっつきの庭師のお爺さん」

 鬼姫が笑う

 「その方は、飛操一心流の、総師範であり、私の父よ」

 威信は、素直に納得する物があった、何故なら霊木を前にした時から、テストされていたのだ、一度は、自殺を考え地に身を乗り出した人間に、300年は生きる霊木に世界の負を語り、そして、また生き抜く事が、霊木の新しい芽を天に伸ばすのだと、そして気づかせている事を。

 お前の、苦労等、霊木に比べれば軽く、そして、甘えですぎないと言う事を、その場でできうる事を、やったか?もし何も試していないのならば、今日見た、物はなんだ?動いて見ろ試してみろ、それからの、試験は、只々、経験を呼び戻すかのように、降った事も、持った事もない木刀を、その場の、そう、目の前の鬼頭師範の真似から、昨日の蹴りまでをつなぎ合わせる。

 俗に生き抜くための努力を始めて、おこなっつた瞬間だったのだ。

 大先生は後に語る我々がもつ剣は、人を傷つける道具にしか無くどんなに綺麗ごとを並べても、変わることはないだが!我々が持つ剣は、同じ傷でも護る事で、本当の意味を見出す事こそが、剣を持つ者の責務であり、負を背負う責任なのだ。

 大先生が、鬼頭、時田に、いいはなつ、今より『真剣の儀』を執り行う。

 真剣の儀とわは、弟子が真剣での稽古が可能と判断された時に行われる、前に行う儀式である。

 「おい、今回のは、才能は有るらしいな」

 周りの師範代達を驚かさせた。

 当然である先ずは、基礎訓練次に竹刀稽古に木刀稽古、ようやく、師匠との大先生の前での試合をえて、能力実力が、有ると大先生が判断され、初めて真剣の儀に入れるのだ、現在最初の入門試験の後に、真剣の儀に、到達出来たのは、太刀の香月、大倉、二刀流の龍色、槍の稲垣、小太刀の龍色妹、鎖鎌の伊藤、両東の伊藤と、中学二年組が、飛び級で、真剣の儀を受けている。

 大倉が、その姿を見て、時田は、この事実を知ったら、自分の隠れた才能の開花をどう思うのだろう?

 自分の時は、数日間混乱した時の事を思い出していた。

 他の弟子達も同じ事を考えていたのではないだろうか。

 鬼姫事、鬼頭師範は、事態を飲み込めない時田を呼びつける。

 「時田くん、呆けてないで、大先生の部屋に行くよ。」

 慌てるように、時田は、ついていっつた。

            (何故か相棒には、刃がありません)

 「よしよし、来たのう、時田君、この中から、自分の持つ、野太刀を、選びなさい。」

 威信は、驚きと共に眼前に並ぶ、日本刀に目をやった。

 「(何々、僕負けたよね、しかも壁を壊したよね、そんな僕が日本刀しかも立派な、高そうな刀を目の前に選ぶ?隣では、どれを選ぶか瞳を輝かす鬼頭さんの目線が、自分と刀を行き来してるし、そんな時目に入る長太刀どことなく、鞘も使い込まれた、一振りの刀に目が止まった。)」

 「俺を選べ!」

 「(確かに、聞こえた、声が、聞こえたのである。)先生、そちらの、古くなった太刀や槍をくるんでいる長太刀でもかまいませんか?」

 先生と師範は、目をあわせ、廃棄予定の太刀に目をむけた?

 「この中かね?」

 「はい」

 その中の刃紋もなく、しかし、光をあびると、蒼い刀光を輝かせるが、只の打ち刀(練習刀)にしか

見えない、長太刀を指さすのである。

 「時田君これで、よいのかのう?」

 「はい」

 大先生は、何やら困った顔をしながら、師範である娘めに、目をやる。

 「解ったけど、この後のお披露目で、大竹斬りを、見せる時恥をかくよ?」

 何故か、威信は『はい』と、答える。

 「解った、君は、道場に戻りマサ師範に、太刀の持ち方と斬り方を、学んできたまえ。」

 「はい」

 威信が出てった後、直ぐに鬼姫が、刀を確認する。

 「確かに刃は、付いているが、外見しか見えず、切れ味は、最悪としか思えない駄刀・・何で、あの子は、この太刀を?」

 「運命なのかのう、歴代その長太刀を持つ物は、早死にか、天運に恵まれた男じゃ」

 「私、とんでもない逸材か無能を拾ったのね、こりゃあ、私だけじゃ手に負えるか、不安になってきたは。」

 「あやつを、呼び寄せるだけの価値はありそうじゃな」

 そんな会話から、一時間が過ぎた頃、道場に大先生と鬼頭師範が、長太刀を持ち戻ってきた。

 「只今より、真剣の儀である、一刀両断を行う。」

 大先生が、激を飛ばすと門下生達は、両脇により、直立にで、中央に置かれた大竹に目を向けた。

 「時田、長太刀を!」

 「はい!」

 威信は、先ほど習った手順で、刀を受け取ると、鞘と持ち手が、綺麗になっつている事に気がちいた。

 鬼頭は、考えていた、もしも本当に、あの切れぬ長太刀に選ばれたのなら、眼前にある、大竹を斬りおとすだろう、もしできなくても、もし?何故か斬れないとは、思えなかっつた。

 結果は、考えている内にでた。

 道場には、何かを斬り落とした音だけが響いた、だが、竹が落ちるでも、横に倒れるでもなく、大竹は、立っていた、しかし父の興奮と、歓喜の表情は、何があっのかを物語っていた。

 「斬れてないじゃん」

 「でも、音はしたよね」

 周りの年少組や、驚きから声が出ない師範達、そして、剣線が確かに見えた師範の直弟子達は、大先生に目を向けた瞬間、次に見た大竹は、斜めに斬れ、上の部分が、道場の床に突き刺さっていたのである。

 確かに、あの長太刀には、刃は、無く思えたしかし、日本刀は、時として人を選ぶのだ、あの長太刀は、彼を選んだ、そして、威信は、長太刀の声を聴いたのだ。

 幻想かもしれない、しかし、現実に、眼前の大竹は、見事に斬り伏せられ、地面でなく道場の床に刺さり、驚く程の鋭利な角度で、刺さり混んでいる、何が起きたか解らない年少組は騒ぎだした。

 「何々あの長太刀すごくねえ」

 「あれなら、僕もできないか」

 「てか、長すぎるだろ」

 「どこで、練習したの」

 長太刀を振るった、本人は、鼻血を両穴から吹き出し、その場に倒れたのである。

 「トキー!慌てて、一番近くで見てた稲垣が駆け寄る。」

 「救急車は居るか?医者の重富師範が駆け寄って、脈などを計っている、いきなりの血中血管内にある、血液が鼻から血圧が上がり噴出したんだね、まあ、これからの修練で、なくなっていくだろうね。」

 道場に居た門下生は安心した。

 威信の意識の中では、不思議な出来事が、おきていた。

 「目覚めよ我に選ばれた勇者よ」

 「ライトノベルは、まにあってます。」

 「待て待て、私は黒火刀、貴様の刀だ。」

 「はい」

 「貴様はまだまだ未熟!我を使いこなすには、この道場で、鍛錬するのが、良いだろう。」

 「いや、美術部も退部したから、そのつもりですが?」

 「うむ、先ほどの血液を操ることで、爆発的な力を、物にした剣技を物にする事で、また貴様の人生の道がひろがることとなる。」

 「今の僕は?確か太刀を振りぬいたと同時に頭に血が登って、倒れたような」

 「まあ、技を使えるのは、今のところ一度が限界と言う事だろう、我主ながら情けない」

 「いやいや、情けないのは認めるけど、破棄されそうだったよね」

 「我の声が聞こえない駄剣士ばかりだったからな。」

 「・・・・・ひでぇ」

 「まあ、我が帯刀になったのだ、最強を目指すのだ」

 「勝手な事を、おきます、とりあえず鬼頭師範から教えをこいます。」

 「まて~~~~~~~~~~~」

 「冷たい!」

いきなりの、水をかけられた、感覚で威信は、目を覚ました。

 重富師範が、心配そうに顔を覗かせてくる。

 「大丈夫か?頭がフラフラするか?」

 「します。」

 「それは、血液循環の爆発からくる、貧血に似た症状だよ、少し足を上げて、休んでいれば、元にのどるよ。」

 「そうですか、いったい何があったかわからなくて・・」

 「だろうね、始めての技では、普通に起こるもんだが、本来そうならないために、修練してからの『真剣の儀』なのだが、初めてで、この状況だと、逆に自分の限界を知るのには、丁度いい、儀だったかこしれないね。」

 「限界ですか?」

 と、威信が大竹を見た時、これを自分がやった記憶が、合間で、手にしていた長太刀を見ながら、先ほどの、夢は、事実なのだと、理解せざるをえなかっつた。

 気が付いた僕に、大先生が、近寄り当分は、木刀稽古と集中鍛錬を行うように、語りその場を、離れていっつた。

 

             


 









   




 

 

 

 

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