第五十五話:「解決案」
月光が窓から差し込み、
部屋の中をほのかに照らし出す。
ディーパ魔術学院に通う生徒を統括している生徒会。
生徒会が普段から使用する部屋。
他の部屋より綺麗な作りになっており、
ここで寝泊まりも出来るよう、
隣に寝室まで備え付けられている。
そんな部屋の中央に二人の人影があった。
一つは白髪の男性。
もう一つは、
金髪の女性の人影。
彼らは、真剣な表情で向かい合っていた。
「貴方には……生徒会に入って貰います」
彼女は、
確かにそう言った。
俺は思いも寄らないことを言われ、
「……はい?」
と呟いた。
「今の生徒会は、
私達が中心になり立っています」
「はい、存じています」
「ですが……我々では、獣人族や彼女の派閥に属する者達の動きを抑制することが出来ません」
この学院には、
大きく分けて二つの派閥があることが、
この二月間で分かった。
一つは、
レイナ・エスロア・アストを中心とした、
アスト王国やその周辺国の生徒の派閥。
一つは、
セフィス神聖王国北東に位置する、
獣人族や長耳族など色々な種族が住んでいる森。
その森における種族議会の代表の娘である、
ライラ・ドーガやその妹を中心とする派閥。
現在この学院は、
この二つの派閥がバチバチになっている。
この学院に通っていて、
レイナ王女派閥とライラ派閥がぶつかっているところを何度も見た。
主に、
レイナ王女の取り巻きと、
ライラの取り巻きが勝手にぶつかっているのだが、
彼女もこの状況を重く見ているようだ。
「それは、私が生徒会に入ってもどうにも出来ないと思うのですが……」
「そうでもありません。貴方が入ることで少なからず彼女たちを抑制できます」
彼女達を抑制できる?
何故そう思うのだろう?
「彼女……ライラ自身は、一度貴方に敗れてから派閥争いに消極的になっています」
ライラ自身は?
俺に敗れたって……ああ、あの初日のことか。
「あれは……特に戦った覚えはないんですが……」
俺がそう言うと、
彼女は、腕を組んだ。
「獣人族は、自身から仕掛けた戦いを決闘と認識し、
その決闘に敗れた際は、相手に対して神妙になるという慣わしがあります」
「……」
決闘に敗れたら神妙になる……そうか、ジェドが改心したのは、
獣人族の慣わしのおかげだったのか……。
「どうされました?」
「……え?」
「その……悲しげな顔をしていたので」
悲しげな顔……。
顔を触ってみると、
目から涙が流れていた。
そうか、
俺は誰のことも乗り越えられていなかったんだな。
「すみません。何でも無いです」
「そうですか……では話を戻します。
貴方のおかげで彼女自身はおとなしくなっています。
つまり、
学院内で別れている派閥を一つにする機会は今しかないんです」
「機会……」
「貴方のお力を我々にお貸しください」
彼女はつまり、
ライラを倒したとされている俺が自陣にいるということを、
相手派閥に理解させ、争いを抑えようとしているのか。
「なるほど……つまりは私の名前が欲しいということですね」
俺がそう言うと、
彼女は真面目な顔をした。
「実は、私が考えていることはそれだけではありません」
「……といいますと?」
「この学院は権力という物を好みません。
ですが、
現状この学院には権力を出す生徒が少なからずおります。
それだけじゃなく、
種族の違いで他種族を下に見る者もいます」
「……はい」
「そういった者達を強制するには、
少なからず、武力が必要になります」
「……」
「貴方には生徒会の武力になって貰いたいのです」
……彼女の考えが少しずつ分かってきた。
つまり彼女は、俺がそういった者をとめる役割を担って貰いたいって事か。
俺はここで、
一つ疑問に思った。
「武力というのであれば、
貴方の護衛であり、生徒会に所属しているフィードで事足りるのでは無いですか?」
「そう……ですが、彼女は半長耳族で獣人族とは仲が悪い種族で、獣人の生徒の反感をかいやすいのです」
確かに、
獣人族と長耳族は仲が悪いとよく聞く。
ライラは獣人族。その派閥も大半が獣人族だ。
派閥の争いを治めようとしているのに、
激化させてしまっては元も子もない。
「申し訳ありませんが、
私は生徒会に入ることは出来ません」
正直、生徒会に入ることに魅力をあまり感じられない。
今の俺は余計な時間を使いたくない。
だが、
何か困ったときに助ける事くらいはしても良いだろう。
俺がそう言うと、
彼女は、決まり悪そうに口を噤んだ。
「……わかり……」
「ですが、何か起こったときに力をお貸しします」
「っ!」
俺がそう言うと、
彼女は、驚いたような表情を見せた。
「良いのですか?貴方は今、私の勧誘を断ったばかりですが」
「はい、生徒会に入るのはお断りしますが、会長方の手助けということであれば協力します」
この案は、彼女の望みも果すことの出来るものだ。
文句はあるまい。
「……本当でしたら、貴方を生徒会に入れ、そのままこちらの派閥へ引き込もうと思っていたのですが、貴方の方が一枚上手でしたね」
彼女は大胆にもそう言った。
どうやら、彼女は中々に食えないようだ。
「全く、機知に富んだ方が会長で、この学院は安泰ですね」
俺は嫌みを込めてそう言った。
「そうですか?貴方にそう言って貰えると光栄ですね」
「それはよかった」
その後、
ちょっとした世間話をして俺は部屋に戻った。
世間話と言っても、
ほとんどが彼女の質問を答えるだけの時間だった。
俺は部屋に戻った後、
すぐに床についた。
翌日、
俺は授業を受け終わり、
学院の中庭を歩いていた。
「……ん?何だあれ?」
俺の視線の先には、
大柄の生徒が、
小柄な生徒を壁に追い込んでいた。
「何か言ってみろよ」
大柄の生徒は、
小柄な生徒にそう言った。
すると、
小柄な生徒はフッと息を吐いた。
「お前達もご苦労なことだな。
こんな事をしているくらいなら、鍛錬でもしたらどうだ?」
煽るようにそう言い放った。
「……てめぇ、死ぬか?」
大柄な生徒が、
後ろのポケットに入れていたスクロールを取り出し始めた。
「もう後悔しても、おせーぞ!」
小柄な生徒の目の前で、
スクロールを発動させた。
「あれは……」
俺は小柄な生徒の目の前に魔術で壁を作った。
「なっ!」
俺はすかさず、
次の魔術を使った。
「『風縛』!」
大柄な生徒は風邪に縛られ、
地面に倒れた。
「あとは……会長様に任せようか」
俺はその後、
すぐにその場を立ち去った。
ーーー
その後、
授業を終わらせ、
研究室に向かう事にした。
「さっきのはお前だろう」
教室を出ようとした俺に声を掛けてきた男がいた。
「人違いです」
「ウソをつけ、あの魔術はお前の得意な魔術だろう?」
俺のことを知っている口調で話しているのは、
先日俺に依頼に同行しろと言ってきた男。
「何故反撃しないんですか?ルーカス」
ルーカス・ロンドは、
顔に痣を作りながら、壁により掛かり俺の方を見た。
「反撃するのは無駄だろう」
「反撃はしないのに挑発はするんですか?」
「それは……むかついたからだ」
最近授業などで彼を見かけることが多い。
そんな中、彼を客観的に見て、
彼は一言で表すと……子供だ。
自分の気持ちに正直に生きているようだ。
今回も恐らく、
彼のそんなところにむかついたあの男が、
彼に危害を加えたのだろう。
だが、
彼には確か、ライドが護衛に付いているはずだ。
どこに行ったのだろう?
「……」
「……はぁ、ライドなら今は用事で外に出ている」
彼は俺の考えを読んだようにそう言った。
しかし、
護衛が離れた途端絡まれるなんて、
この人も大概ついていないな。
「あのままで良いんですか?」
俺がそう言うと、
彼はもたれていた壁から離れた。
「良くは無い……が、奴らは俺を毛嫌いしている。
教皇の息子ってだけでな。
そんなやつは多くいる。いちいち対応していたらきりが無い」
確かにな。
どこの場所でも富裕層を嫌う奴はいるもんだ。
……あ、良いことを思いついた。
「ルーカス。ちょっと待っててください」
俺は彼に一言そう言って、
すぐにある場所に向かった……。
「なるほど……」
俺の目の前にいる彼女……レイナ王女は、
そう呟いた、
ここに来た目的は、
ルーカスを嫌っている生徒を特定するためだ。
「現教皇の一人息子。
ルーカス・ロンドに対して良くない印象を持っている生徒がいます」
「……存じております」
ルーカスの父。
現教皇アーサー・ロンドは、
数年前、
ゼルドル・バーナード枢機卿と共に、教団をまとめるため多くの貴族を、
王族の代わりに選別した。
教団には多くの貴族がいたため派閥が多く存在していた。
だが、
現教皇や枢機卿の働きにより、
教団は限りなく一つにまとまった。
その反面、
選別された貴族は、
その爵位を失い、
国を出ることを余儀なくされた。
恐らく、
ルーカスに危害を加えてくるのは、
選別によりセフィス神聖王国を抜けた貴族の関係者だろう。
「彼らを落ち着かせるのは簡単なことではありません」
俺がそう言うと、
彼女はフッと笑った。
「そうでもないかも知れません」
「……どういうことですか?」
「これは、王宮にいた頃に聞いた事なのですが……」
彼女は、
聞いた事を話した。
アーサー・ロンドは、
選別した貴族が路頭に迷わないように、
秘密裏に援助していた。
ゼルドル・バーナード枢機卿にもバレない形で。
それは、
他国に選別した貴族をかくまってもらうように手配をした。
「つまり、彼らはその事を知らないだけって事ですか?」
「おそらくは。あとは、彼らにルーカス・ロンドのことを認めさせれば良いのです」
彼女がそう言うと、
部屋の扉がバタッとあいた。
「それなら、あたしが解決してやるさね」
「あら学長先生」
「ルーカス・ロンドの問題はこの学院の掲げる物の妨げになるさね。
反対に、
それを解決すれば、学院はもっと綺麗な物になる」
彼女はそう言って、
こちらの方へゆっくりと近づいてきた。
「セフィス神聖王国の貴族だった生徒は全部で三人。
その者達とお前さん達で試合をすれば良いさね」
「……またですか……」
「はは、まあそう言うな。
男なら、戦って仲を深める物だろう?」
そうでもない気がするが、
戦うってのは、確かにいい手だ。
だけど、
今回は俺は戦わない方が良い。
「試合は確かに良い提案だと思いますが、
俺はやりません」
「ああ、そう言うと思ったさね。
今回はルーカス・ロンドが解決する事案さね。
お前さんが介入すると、解決しづらくなる」
サテラも同じ事を考えていたようだ。
俺たちの会話を聞いて、
レイナ王女が起ち上がった。
「それでは、会場や彼らを試合に誘うのはこちらでやっておきましょう」
「ありがとうございます」
「構いませんよ。一つ貸しですよ?」
彼女はニコッと美しい笑みを浮かべ、
部屋を出ていった。
「それにしても、
毎度毎度、都合良く現れますね」
「まあ、お前さんなら、
何か面白いことを考えていないか常に見ているからね」
「は、ハァ……程々にお願いしますね」
「本当なら、お前さんには生徒会に入って貰いたかったところだがね」
なるほど、
見ているってのも、本当らしいな。
「とりあえず、
俺はルーカスにこの事を伝えてきます」
「ああ、詳細は後で伝えるさね。
ルーカス・ロンドと対策でも練っておくことさね」
今回、俺は戦わない。
彼の実力がどれほどの物か知らないが、
ひとまず、彼と合流して対策を練っておこうか。
「学長、一つお願いがあります」
「っ?」
「俺とルーカスの二日間の外出許可を頂きたいです」
ルーカスの実力を知るには、
ギルドの依頼を一緒に受けて見るのが一番だろう。
「良いだろう。ゆっくりとしごいてくると良いさね」
そう言ったサテラの顔が妙に怪しかったが、
この人は常に怪しいので放っておこう。
ルーカスを見つけるために、
学院内を歩き回った。
しかし、
ルーカスを見つけることは出来なかった。
俺は町に探しに出た。
町で思い当たるところをしらみつぶしに探した。
そして夕暮れ頃。
捜す場所がなくなり、
俺はなるがままにある場所の前に来ていた。
「ここは……教会か……」
そういえば、
ルーカスは教皇の一人息子だったな。
ここにいる可能性はある。
教会の扉を開けると、
木製のイスが複数置かれ、
正面奥には、
教壇が置かれ、その奥には女性の像のような物があった。
そして、
その像に祈りを捧げる男の姿があった。
「……ルイネスか……」
ルーカスは後ろを向いたまま、
俺にそう呼びかけた。
「ここは……良いところですね」
以前教会を訪れたときは、
まともな状況ではなかった、
そのため、
教会の中に漂う独特な空気感や様子などほとんど見ていなかった。
「ああ、ここは良い場所だ」
「ここには良く来るんですか?」
「ああ、毎日」
毎日!?
流石教皇の息子だな。
信仰心が人一倍だ。
「それで、僕に何か用か?」
「はい」
俺は決まった試合のことを、
ルーカスに伝えた。
「はぁ……全く余計なことを。
いいか?僕はこの現状を変えたいと思ってはいるが、
態々動こうとは思っていないんだ」
どうやら、
昼頃に話したときと思いは、
変わっていないようだ。
「だから、僕のことはほっといてくれ!」
彼がそう思っているのならそうでも良いのかも知れないが、
何故かほっとけない。
「いいんですか?このままだと学院に来た意味がありませんよ?」
「なに……?」
以前、ライドからある話を聞いた。
「お前は父上が信頼をおく者の一人だから特別に教えてやる。
ルーカス様は御父上であるアーサー教皇聖下様に異国交流を目的としてこの学院に送られた。
だが、本当はルーカス様が自信を守るための力を付けるためだ。
この学院には世界中から様々な魔術師が集まる。
その者達に影響を受け、ルーカス様が実力も精神力も一人前に成長される事を期待して送り出された。
ルイネスも、ルーカス様に何かあったら助けてやってくれないかい?」
ライドはそう言っていた。
ルーカスがここに来た理由は、
色々な面で一人前に成長するため。
今回の事を乗り越えれば、
彼の精神面で成長することだろう。
「貴方はここに成長するために来たはずです。
目の前の事から逃げることしかしなかったら、いつまで経っても成長なんて出来ません」
自分で言ってて胸が痛くなる。
今俺が言っていることは、全て俺自身に刺さるからだろう。
これでは人のことは言えないな……。
だがまあ、
ここは棚に上げて言うことにしよう。
「……」
「確かに逃げることは楽です。
ですが、
貴方が父親の期待に応えたいのならここは乗り越えるべきだ」
「……」
俺がそう言うと、
ルーカスは、
女性の像の方にむき直し、
像の顔を見つめた。
『どんな時でも困難に立ち向かい逃げる事なかれ。さすれば望みは成就するだろう』
女性の像を見つめながらそう呟いた。
「それは?」
「セフィス様の教義だ。
どんな苦しいことでも逃げず乗り越えれば、
自身の目的はかなえられるという意味だ」
そう言って、こっちの方をみた。
ルーカスの顔は凜々しく何かを決めた顔をしていた。
「ルイネス」
「はい」
「僕を強くしてくれ」
「良いでしょう!ですが、俺はかなり厳しいですよ?」
「構わない。よろしく頼む」
教えるのなら軽くするつもりはない。
俺がリベルに習っていたとき、彼は厳しく教えてくれた。
その結果、俺は強くなれたと思う。
だから、
俺も彼のように厳しくいこう。
その後、
教会を出て冒険者ギルドに向かった。
ここで手頃な依頼を受けるためだ。
そして、
ある依頼を受け、外に出る準備を整え、
町の門に向かった。
「ルイネス。ギルドで何の依頼を受けたんだ?」
ルーカスは大きめのバックを背負い、
杖を握りしめながらそう言った。
「受けたのは……」
俺は懐から依頼書を取り出し、
ルーカスに見せた。
「近隣の森に潜伏する盗賊団の捕縛依頼です」
「と、盗賊!?」
盗賊団の捕縛依頼は、
ごく希にある。
この盗賊団は、
スィーヴズでは無く、
対立をしている盗賊団の一部だ。
そのため、
俺はこの依頼があると、
なるべく受けるようにしている。
スィーヴズには何度も助けられているため、
小さな恩返しだ。
「なんで盗賊の捕縛依頼なんか……」
ルーカスは少し怯えたようにそう言った。
「学院の試合は、
相手を殺すことが禁じられています。
今回、
相手を無力化するために魔術を抑える訓練もしないといけない。
そのため、
盗賊の捕縛依頼っていうのは、訓練に効率が良いんです」
「なるほど……考えたら確かにそうだ」
俺の説明に納得してくれたらしい。
今回の依頼は、
町の近くの森に潜伏している盗賊団の捕縛。
「ところで、試合までは二日なのだろう?
この依頼書を見ると、どう考えても二日では戻ってこれないと思うんだが?」
そう、
近くの森と言っても、
普通に行けば、三日はかかる。
だが、解決策はある。
「大丈夫です」
俺はそう言って、
杖を空へ向けた。
そして、
魔術を空高く打ち上げた。
「なっ!?」
俺の魔術が空中で爆発し、
色々な色の火が大きな音を立てながら飛び散った。
「何しているんだ?」
「僕の娘を呼んでいます」
「娘?」
ルーカスの問いに対して、
俺はそう答えた。
魔術を使ってすぐに、
町の南の方角から、
大きな何かが飛んで来た。
『パパ!』
ルーシィが元の姿で飛んで来た。
降っている雪と、
ルーシィの身体の色が相まって、
とても綺麗に見える。
「遊んでたところすまない」
ルーシィは首を下げて、
俺たちが乗りやすいようにした。
「しかし、お前大きくなったな」
『そう?』
前に見たときにすでに俺より大きくなっていたが、
今は大人になりかけている龍くらい大きくなっている。
俺たち二人が乗ることは余裕なくらいだ。
「さぁ、ルーカス行きますよ」
俺がそう言ってルーカスの方を見ると、
彼は呆気にとられたように目を見開いていた。
「こ、これは……」
「俺の娘のルーシィです」
俺がそう言うと、
ルーカスは俺の元に歩いてきた。
「ルイネス。この竜は本当に君のかい?」
「はい……そうですけど……」
「っ!?まさか白竜を従えているなんて」
白龍?
確かにルーシィも母親も身体が白いが、
普通の竜とはどこか違うような気がする。
「まあ、とりあえず行きましょう」
「あ、ああ」
俺とルーカスは、
ルーシィの身体に乗った。
「ルーシィ行けそうか?」
『余裕だよ』
「よし、それじゃあお前がよく遊んでいる森に向かってくれ」
『分かった!』
ルーシィは翼を大きく羽ばたかせ、
空中に飛び上がった。
そして、
凄まじい勢いで進み始めた。




