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転生記 ~異世界では長寿を願って~  作者: 水無月蒼空
第1章:【幼年期】転生編
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第二話:「第一次人魔戦役」

 それは暦が、聖帝歴になる前の話、人族はアスト王国という国で世界の半分の領土を支配していた。魔力密度の多い土地を支配し作物を育てることや家畜を育てることで発展してきていた。

 そんな中、残りの世界の領土に住んでいる獣人(じゅうじん)族、背翼(ハーピー)族といった種族を【魔界提督(まかいていとく)アルレシア】が率いて人族に対して戦争を仕掛けてきた。

 約600年続いた【第一次人魔戦役(じんませんえき)】の始まりだ。

 初めは拮抗していた戦争は魔族側の特殊な技と死ぬことのない種族の影響で徐々に劣勢になりつつあった。

 

【追記】

 今現在魔族と呼ばれている種族はこの人魔戦役時に魔界提督(まかいていとく)側にくみしていた種族のことを言う。

 数の多い獣人族と背翼族は魔族という枠ではなく各種族名で呼ばれている。

 この当時、龍族、長耳族(ハイエルフ)は中立を説いており人魔戦役には参加しない意志を見せていた。


 人魔戦役開始から、約550年後、人族は魔族側の猛攻に耐えきれなくなり、領土の約3分の一が魔族に奪われた頃、人族は長耳族、龍族の中立の種族に対して共に魔族を打倒しようと共同案を出した。

 二種族はその提案をあっさり拒否、だか、代わりに二つの案を出してきた。

 

 【人族一人に龍族の技を伝授する】


 【人族一人に長耳族の秘術”精霊術”を伝授する】


 人族は、生まれつき高い魔力を有していたアスト王国の王子、後の英雄【アノス・エスロア・アスト】を選出した。


 約10年後

 【勇者アノス】は龍族の元で会得した龍族特有の技と、長耳族の精霊術を用いて快進撃を見せ始めた。

【追記】

 戦後の人族が、【勇者アノス】が行使していた精霊術を見て独自に改良し真似て作ったのが現在の魔術と言われている。


 戦役開始から約600年後

 ついに人族は【魔界提督アルレシア】が君臨する城に攻め入り追い詰めた。

 長い死闘の中ついに【勇者アノス】の剣が魔界提督に届き打倒し得たその時、

 魔界提督はこう言ったそうだ。

 

 「私は、この人魔戦役で我ら人族以外の種族の立場を確立しようとした。今後、貴様ら人族が我ら魔族、獣人族、背翼族その他の種族を蹂躙する世界を変えない限り、蘇るたびにお前達を滅ぼす争いを引き起こすだろう」

 

 そう言い終えた後魔界提督は静かに消えていった。

 その時【勇者アノス】は【魔界提督アルレシア】に対して一つ約束をしたそうだ。


 「約束しよう。私は、この世界で他種族間の争いが起こらないように人の国の中から変えていく。種族ごとの優劣もなく、みんなが笑い合える世界を作る。だから、君が蘇ったときこの世界が少しでもいい物に変わっていたら共に笑い合い競い合い高め合える友になろう」


 こうやって人族の英雄【勇者アノス・エスロア・アスト】は【魔界提督アルレシア】を打倒し人族に平和をもたらした。

 その後【勇者アノス】は人の国、アスト王国で国王となり人の世を変えていった。


 「私たちは、生まれた種族こそ異なるが皆平等だ。世界の種族の間に優劣はない」

 

 そこからアスト王国では、すべての種族が平等に扱われた。その思想はやがて全世界に広がっていった。

 それから、数十年の月日が流れた…‥

 国王アノスは人の世を変え、国を統治し続けた。

 そしてついに英雄最後の日。


 「人の世は少しでもよくなったのかな、私は皆が平等に生きられる世の中に変えることはできたのか?」

 

 アノスがそう言うともう一人の男が口を開いた。


 「…ああ、お前はよくやったよ。ありがとう、世界はお前のおかげで平和になり、獣人族も背翼族も魔族も不当な扱いで殺されることはなくなった」

 「…‥はは、なんだか君にお礼を言われるのは変だよ」

 「ふん、変ではない、本当に感謝している。後のことは…‥任せておけ」

 「ああ頼むよ。この平和の世を守ってくれ」

 「…約束する」


 英雄は最後に宿敵と再会し友となりその生涯を終えた。

 その死に顔はとても幸せそうに見えたそうだ。


【完】



ーーー



 「じゃあ、ルイ今日はここまでね」

 

 セリスはそう言って本を閉じて俺を抱きかかえた。

 その時俺は、セリスに読んでもらった本を思い出していた。

 

 この世界の戦争の話か…‥最後は人族も魔族も和解したような終り方だったけど、第一次ってことは人族と魔族はまた戦争をするのか?

 続きが気になるな


 そんなことを考えていると、俺の部屋についた。

 

 「ルイ今日はもうねなさい」


 セリスはそう言って俺をベットまで運んだ。


 「ルイ、おやすみなさい」


 セリスは俺の頬に口づけをしていった。


 これからもこの世界の歴史が載っている本を読んでもらおう。

 歴史を知ることはこの国で生きる上で必要になることだ、これからは優先的に読んでもらうことにしよう。

 人族とその他の種族との争いそれを止めた英雄アストか…‥どんな人物だったか気になるな。

 俺はそう思い眠りについた。



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