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異世界で猫に転生した俺は、理想の飼い猫生活を目指す  作者: たも吉
第二章 野望のはじまり
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進捗状況の確認

 パレオとアレッサンドラがうちに住み始めて数日が経った。

 二人ともここでの生活に少しずつ慣れてきて、みんなともうまくやれている。

 ここに来た当日は、ちょっとプリンのせいで少し頭がバグってたようで、今はもう落ち着いている。

 サッカーの普及についても、約束通りちゃんと協力してくれている。

 パレオは毎日、人化の魔法以外の魔法を打ち消す魔法具の開発をしている。

 パレオは国で魔法の研究をしていたわけだけど、ガイアで唯一、あらゆる魔法を使いこなすドラゴンというのは彼女にとって憧れの研究対象だった。

 そしてそれは、ドラゴンのようにあらゆる魔法を使える俺もあてはまるらしい。

 たまに、よくわからない魔法の実験に付き合わされたり、いろいろ質問をされたりする。

 とはいえ、無茶な実験はしないし、こちらが嫌がるようなことは絶対にしない。

 研究者だからそのへんちょっと心配だったけど、どうやら根は良い人みたいだ。

 アレッサンドラは、ボールにゴムを使うのを第一王女の権限で許可してくれて、そのままボールの製作を手伝ってくれるようだ。

 そんな簡単に第一王女の権限を発動させてもいいのかと思ったが、「女神様ならばゴムを悪用することはないので大丈夫」とのこと。

 聞けば、エルフは女神に対する信仰心がガイアで一番大きいらしい。

 美しく、人柄もよく、心優しい薫子さんはアレッサンドラにとってまさに理想の女神様だった。

 なので今のアレッサンドラは、薫子さんに心酔している。

 というより、薫子さんを見る目がなんかたまにハートマークに見える。

 もしかすると百合かな?

 薫子さん以外に対しても、エルフの王女だからと威張り散らすようなことはない。

 気さくで、でも礼儀正しく品もあって、この人も根は良い人だったんだなと思った。


 ある日の夕食後、みんなでダベっている時にアレッサンドラが質問してきた。

「そういえば、食材はどこから仕入れているのじゃ?

 野菜の畑が少しあったが、あれだけでは自給自足はできないじゃろ」

「あぁ、獣人の国のケモッセオで買ってるんだよ。

 ここから一番近い街だからね」

「獣人の国か、なるほどのぉ。

 だからか」

「どうかした?」

「いや、ここでは米が食卓に出てこぬのぉと思っておったのじゃ。

 獣人の国から仕入れているのなら納得したのじゃ」

「え……、ガイアにもお米あるの……?」

「ん?あるぞよ?

 まぁ、エルフの国でしか作られておらぬが、エルフの国では主食じゃ」

「「「マジっすか!」」」

「オーマイガッ!

 まさかお米があるだなんて!」

「こんなことならもっと早くエルフの国に行くべきだったよ~!」

「え……、どうしたのじゃ?」

「俺たちの元いた国もお米が主食だったんだよ。

 いやー、まさかお米があるなんて!」

「ほぉ!そうだったのじゃな!

 エルフは森の民じゃ。

 ゆえに植物についての知識も多種族よりは多いじゃろう。

 昔のエルフは、農業は自然を破壊する行為だということで忌み嫌っておったようじゃが、今は人口が増えて自然の恵みだけでは生きていけんでの。

 植物の知識を活かして農業が盛んとなっていったのじゃ。

 米はそういう経緯で開発されたのじゃ。

 そして我が国は閉鎖的ゆえに、ゴムと同様に米の作り方も他国には伝わっておらぬ」

「な、なるほど!」

「ねえねえアレッサンドラちゃん!

 植物の知識が豊富で農業が盛んってことなら、醤油とかも作ってたりするかな~?」

「ショーユとはなんじゃ?」

「そっか、醤油はないか~。

 でもお米があるならやっぱり醤油とか味噌なんかもほしくなるね~。

 あと日本酒もあれば料理のレパートリーがすごく増えるんだけどね~」」

「てか、そのうちガイアの各国に行って、ガイアにはどういう物があるのか確認してくる必要があるね」

「各国の首都だけ見てくれば十分だろうから、時間がある時にでも行くべきかな?」

「行くときはトラブル防止のために女神様を連れて行ったほうがいいと思うわよ。

 どの種族も女神様に対して馬鹿な真似はしないと思うから。

 あー、でも人間は最近きな臭い動きがあるから危ないかも。

 魔王様も、最近の人間の王は危ういって言ってたしね」

「じゃあ、人間の国以外に行くときは薫子も一緒に行くってことでいい?

 ガイアの人々の暮らしを見るという意味ではちょうどいいと思うけど」

「そうだね、行きたいなー。

 ジズーはどこから行ってみたい?」

「うーん、どこがいいかなぁ」

「あー、ちょっと言いづらいんだけど、ジズーくんは行かないほうがいいね。

 見た目はただの小さなモンスターなんだから。

 モンスターと見れば問答無用で攻撃してくる人もいるだろうし。

 それに、女神様がモンスターと一緒にいるなんて思われたらすっごい面倒なことになるかもしれないよ」

「……確かに。

 しょうがないね、俺は家にいたほうがいいね。

 まぁ、澪と雫が薫子さんと一緒に行って、いろいろ見て回ってくれば十分だよね」

「えぇー、ジズーと一緒に行けないのー?」

「そんなしょんぼりしないでよ薫子ー。

 私たちがいるでしょー?」

「そうだよ~!

 寂しくなったらすぐ帰ればいいんだしね~」

「そっか……、そうだね!」

「それに急ぎじゃないからね。

 時間があるときにでも行こうかって話だから。

 今はまだサッカープロジェクトがあるし、ガイアめぐりは落ち着いてからかな。

 ちょっと今どんな進み具合なのか整理しようよ」

 澪の一言で報告会になる。

「じゃあまずは俺から。

 スタジアムを建てる土地を街の中で確保するのは無理みたいで、街の外に建てることになると思う。

 サッカーのグラウンドは、街の中で土地を買収することで五箇所作れそうかな。

 土地代は五ヶ所全部で金貨五百枚くらい。

 正直土地がこんなに安いのはビックリしたよ」

「ケモッセオは獣人の国の最南端の街で、場所も龍の巣から近いってのもあって立地的に良くないってことなのかもね。

 それに、土地よりも家とか建物そのもののほうにガイアの人は価値を見出してるとか」

「あー、そんな感じかも。

 スタジアムは街の外に建てるから土地代はゼロなんだけど、スタジアムの建設にすっごいお金かかりそうだよ。

 スタジアムって言っても、サッカーグラウンドに観客席を付けただけのようなものなんだけどね。

 それでも人件費込みで金貨十万枚くらいかかるみたいだよ」

「金貨十万枚……。

 すごい大金なはずなんだけど、ジズーが狩りをがんばれば稼げちゃいそうなのが怖いね」

「あーねー。

 でもだからって、資金面でジズー一人に頼りすぎるのはよくないし。

 コストカットできる所はコストカットして、ひとりひとりの負担を減らすべきだし」

「すっごくその通りすぎてビックリだよ~。

 あのいつもゴロゴロしてるフランちゃんからそんな言葉がきけるだなんて……」

「うっさいし。

 いつも言ってるけど、あっしは基本有能だし!」

「まぁ、いつでもどこでも、お金がかかるのは人件費だよね。

 ここでお金をケチるとろくなことにならないしなー。

 どうしたらいいかな……」

「人に頼むとお金がかかるなら、父ちゃんに頼めばいいのだ!

 ボクたちドラゴンなら重い物もへっちゃらだし!」

「確かに家を建てた時はドラゴンの力がすごく助かったけど、こんなことで竜族を頼っていいのかな~?」

「構わないと思いますよ。

 竜族は基本暇を持て余してますしね」

 ロナが自分の種族をディスるようなことを言う。

「ええぇぇー。

 でも仮にも竜王でしょ?

 なんだか畏れ多いんだけど」

 澪がそう言うのもすごい理解できる。

 竜王とその部下に建設作業をさせるとか、ほんと畏れ多いよ。

「全然問題ないっすよ!

 建設期間中はステーキとプリンとアイスを出すとか言えば、むしろやらせてくれって言ってくると思うっす!」

「そうっすよ!

 龍王様はうまいものを食べるのが大好きっすからね!」

「なるほど……。

 畏れ多いとは思うけど、その条件でバハムートさんにお願いしてみようか」

「そうだね。

 じゃあバハムートさんにお願いしに行くときは教えてね。

 お土産にプリンとアイス作るから」

「おっけー、わかった」

「じゃあ次は私たちの報告かな~。

 と言っても、パレオちゃんがうちに来てくれたから、あとはパレオちゃんの頑張り次第って状況かな~?」

「そうだね、協力できることがあればするけど、パレオに頑張ってもらうしかないよね。

 今どんな感じなの?」

「現状、魔法を打ち消す魔法具を作ることはできるし、人化の魔法を例外として設定することもできる。

 今わたくしがやっているのは、その魔法具の小型化なの。

 ただ、開発にはお金……というか必要なものとかいろいろ出てくるんだけど、その辺は任せていいのよね?」

「あ、うん、それはもちろん。

 無駄遣いは困るけど、必要な物とかあれば遠慮なく言ってね。

 こっちがお願いしてることだからね」

「そう。

 ならその時はお願いね」

「じゃあ次はあっしだけど、こっちもアレッサンドラがここに来たことであっしの役目は終わってるし。

 あとはアレッサンドラにがんばってもらうし」

「清々しい丸投げじゃのぉ。

 関係各所に指示を出して、国外の物にゴムを使用することはできるようになったのじゃ。

 じゃが、ボールを作るのはどうするのじゃ?」

「ボールの構造とかは、私たちが地球から持ってきた本もあるし、ボールを一個半分に切ってみて確認してもいいんだけど。

 でも、構造とかわかってもそれを作れるかってなるとまた別だよねー。

 物づくりの職人さんとかにお願いしたほうがいいよね」

「そうだね~。

 物づくりならこの人!みたいな人とかいるといいんだけどね~。

 誰かそういう人知ってたりしないかな~?」

「物づくりといえばドワーフよ」

「そうじゃな、ドワーフじゃな」

「ならボールに関しては、ドワーフの国に行って、ボールを作ってくれる職人さんを探すってことで」

 澪の言葉に頷きながら、締めとしてまとめる。

「じゃあ、現状はそんな感じで。

 これからはサッカーグラウンドを作ってスタジアムの建設。

 あとは魔法具の小型化。

 それから職人さんを探してボール作りをやっていくって感じだね」

「そうだね~、

 着実にサッカープロジェクトは前に進んでるよ!

 がんばろ~!」

「「「「おーっ!!」」」」

 バハムートさんにも迷惑をかけちゃうことになりそうだけど、雫の言う通り着実に前に進んでいる。

 このままがんばれば、いつかはガイアでサッカー観戦をする日が来る。

 そう思うと、俺ワクワクしてくっぞ!

 よし、明日からがんばるぞ!

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信長の秘書

別作品の投稿を始めました。
今は仕事が忙しくて書けてませんが、しばらくはストックを投稿していこうと思います。
よろしければ、そちらもお読み頂ければ幸いです。

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