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異世界で猫に転生した俺は、理想の飼い猫生活を目指す  作者: たも吉
第二章 野望のはじまり
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プリンはんぱない

 プリンで盛り上がった翌日、澪と雫は大量のプリンを作った。

 そして、それぞれプリンを持って、デモーンとエルフィニアに向かって飛んでいった。

 俺と薫子さんとバハムルと百段も、プリンを持ってケモッセオに向かった。

 街に着くと、まずは冒険者ギルドへ向かった。

「こんにちわ、ギルドマスターはいますか?」

「あ、ジズー様。

 少々お待ちくださいね」

 しばらくするとギルドマスターが二階から降りてきた。

「おう、ジズーか。

 今日はどうした?」

「いえ、特に用事はないんですけど、差し入れってとこですかね。

 いつもお世話になってるので、これどうぞ。

 おいしいですよ」

 そう言ってプリンが入った木箱をわたす。

「なんだこれ?」

 ギルドマスターは箱の中身を見て不思議そうに言う。

「プリンという食べ物です。

 甘くて美味しいですよ。

 これは異世界の食べ物を澪と雫がこっちで再現したものです」

 ギルドマスターにだけ聞こえるように小声で言った。

「ほう!

 それは楽しみだな。

 仕事が一段落したときにも食べさせてもらうぜ」

「それは冷やして食べるものなので、保冷の魔法具とか涼しい所に置いといてくださいね」

「そうか、わかった」

「では、俺たちはこれで。

 お仕事頑張ってくださいね」

「おう、ありがとよ!」

 俺たちは冒険者ギルドを後にした。

 そしてそのまま向かいにある商人ギルドに入った。

「こんにちわ、ギルドマスターはいますか?」

「いらっしゃいませジズー様。

 只今お呼びいたしますので少々お待ち下さい」

 しばらくするとギルドマスターが二階から降りてきた。

「ジズー様、ようこそお越しくださいました。

 今日は急にお呼びして申し訳ございません」

「いえいえ、こちらが協力をお願いしていることですから。

 あ、これお土産です」

「これはどうも、わざわざありがとうございます。

 あとで頂きますね」

「それは冷やして食べるものなので、保冷の魔法具とか涼しい所に置いといてくださいね」

 さっきからちょっとセリフの使い回しがある気がするけど気にしないことにする。

「それで、今日お呼びしたのは土地の――」

 ドタドタドタ!

 アキナさんと話してたら下から慌ただしい足音が聞こえてきた。

「コロ様、困ります!

 ギルドマスターは只今来客中です!」

「知っとるわ!」

 バターン!

 なんかコロさんがノックもせずにドアを開けて入ってきた。

「おい、ジズー!」

「ど、どうしたんですかコロさん。

 そんなに慌てて」

「どうしたもこうしたもないわ!」

「何かやばいモンスターでも現れたとか?」

「やばいと言えばやばいな!

 なんだこのプリンとかいうのは!」

「え、なんだと言われましても……。

 プリンはプリンだとしか……。

 今アキナさんにも渡したところですけど。

 え、何かまずかったですか?」

「まずいわけあるか!

 なんだこの素晴らしいものは!

 ぷるぷるとしてかわいらしい食感!

 上品な甘さ!

 ふざけるんじゃねえぞ!

 こんなのを知っちまったら、今までうまいと思ってたものもたいしたことねえって思っちまうじゃねえか!

「いや、そんなこと言われましても……」

「え、そんなにすごい物なんですか?

 すみません、ちょっと頂きますね!」

 あとで食べると言ってたけど、コロさんの言葉を聞いてプリンを食べ始めた。

「ふああああああああああああ!?」

「えぇぇ、そんなに!?」

「なんてことなの!?

 獣人の国ケモナキングダムで一番のグルメを自称する私も、こんな美味しいものは初めてです!

 見た目も、食感も、味も、全てが初めてです!

 なんなんですかこれは!?」

「あ、えーっと。

 それは俺が元いた世界にある食べ物を澪と雫がガイアで再現したプリンというものです」

 俺は小声で説明した。

「いせ……、なるほど……」

 興奮していたアキナさんだが、俺の言葉を聞いてすぐに声を落としてくれた。

 てか、国一番のグルメを自称してたのかアキナさん……。

「コロさんの言う通り、これを食べた後では、今まで美味しいと思っていたものも物足りなくなってしまいますね。

 圧倒的にレベルが違いすぎます……。

 ところで、これはガイアにある物で作ったんですよね?」

「はい、そうですよ」

「これは材料自体はシンプルですね?

 卵とミルクと……砂糖ですかね。

 砂糖はこの街で買える最高の砂糖を使っているようですが、卵とミルクは私が知らない物のような気がします」

「すごいですね、一個食べただけで材料までわかるんですか。

 しかもその質まで」

 さすが自称国一番のグルメ、すごい味覚を持ってるみたいだ。

「卵と牛乳はうちの鶏と乳牛のものです。

 最近森で見つけたんですよ」

「森っていうと、まさか龍の巣ですか!?

 龍の巣に鶏と乳牛のモンスターがいたんですか!?」

「え、ええ。

 以前コロさんに教えてもらったウ・コッケーとゴールデン・ガンジーがいたのでうちに連れて帰りました」

「はあああああああああ!?

 ウ・コッケーとゴールデン・ガンジーだとおおおおおお!?

 龍の巣にいたのか!?」

「はあ……、いましたけど」

「龍の巣にいたってことは、まさかとは思うが希少種じゃないだろうな?」

「どちらもコロさんから聞いた特徴とは少し違う部分がありましたので、希少種かなーとは思ってたんですが。

 ウ・コッケーはなんか神気をまとっていて、やたら神々しい感じの鶏です。

 ゴールデン・ガンジーは、百段たちのように羽が生えてます」

「マジか、希少種じゃねえか……。

 俺はウ・コッケーの希少種の卵とゴールデン・ガンジーの希少種のミルクで作られた物を食わせてもらったのか……。

 もったいねぇ……、もっと大事に少しずつ味わって食べればよかった……」

「と、とんでもないものを頂いたのですね私は……。

 申し訳ないのですが、プリンに見合う対価を払うことが私にはできません。

 私はしがないただの商人ギルドのギルドマスターです。

 たいした貯金もありません!」

「いやいやいやいや!

 お土産ですから!

 ただの差し入れみたいなもんですから!

 対価なんて求めてませんよ!

 むしろ、いつもありがとうございますって感じで差し上げたんですから」

「お前ってやつぁ……。

 とてつもなく器のでかい、いいやつだな!」

 コロさん号泣。

「私なんかにこのような……。

 大変光栄です!」

 アキナさんも号泣。

 二人が落ち着くまでしばらく時間がかかるのだった。


「それで、土地の買収の件なのですが、サッカーができる程度の広さの土地なら何箇所か買収できそうです。

 スタジアムは大きさ的に街の中に作るのは許可が下りませんでした。

 ただ、街の外なら構わないそうです」

 二人が落ち着いて、コロさんが冒険者ギルドに戻った後、仕事の話に戻った。

 以前アキナさんに、サッカーの練習場やスタジアムを建てたいんだけど土地は買うことは可能なのかを聞いた。

 大雑把な必要な広さを伝えると、調べてくれるとのことだったのでお願いしていた。

 今日アキナさんに呼ばれたのはこの件だ。

 ちなみに俺と澪と雫は、冒険者ギルド所有の通信の魔法具と商人ギルド所有の通信の魔法具を登録してある。

 ギルド所有のものということで、俺たちと同じ超遠距離用だったので、それならばと思って登録させてもらった。

「すみません、まだサッカーに必要な物のほうがまだ目処が立ってないので話を進めるのはまだ待ってもらえますか」

「はい、それは承知しております。

 こちらが候補の土地の場所と、買収に必要な金額になります」

「なるほど……。

 街の中にスタジアムが作れないのは残念だけど、まぁしょうがないですよね。

 街の中に土地を買ってスタジアムを立てるつもりでしたが、その分浮いたお金で警備をしっかりすれば街の外でも大丈夫そうですか?」

「大丈夫かと思います。

 城の傍であればモンスターは近づきませんので、警備の対象は主に盗賊になるでしょう。

 盗賊であればある程度の規模の警備隊を組織すれば問題ないでしょう。

 あと、黒猫商会様の名前を前面に出していけば、盗賊すら近づかないと思います」

 商会の名前、もうそんなに広まってるのか。

 ちょっとびっくりだ。

 それからしばらくグラウンドとスタジアムの建設について相談した。


「では、今日はこれで失礼しますね。

 ありがとうございました」

 お礼を言ってギルドを後にした。

「二人ともごめんね。

 暇だったでしょ」

「ううん、全然暇じゃないのだ!

 難しい話だけど、勉強になるのだ!」

「そうだねー、私もガイアの民のことを知る勉強みたいなものになってるから有意義だよ」

「そっか、それならよかった。

 それじゃ、今なら日が暮れる前に家に着くだろうし、帰ろうか」

「「はーい!」」

「百段、帰りもよろしくね」

「ヒヒーン。(任せろ)」

 俺は百段に飛び乗った。

 そして、俺たちは世界樹に向かって飛び立った。

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信長の秘書

別作品の投稿を始めました。
今は仕事が忙しくて書けてませんが、しばらくはストックを投稿していこうと思います。
よろしければ、そちらもお読み頂ければ幸いです。

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