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異世界で猫に転生した俺は、理想の飼い猫生活を目指す  作者: たも吉
第二章 野望のはじまり
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女性の買い物は長い

 一階にある倉庫、いや、これは解体部屋と言ったほうがいいかもしれない、冒険者ギルドよりも設備の整った作業部屋にはすでにクロコダイルが運び込まれていた。

「このようなものをお持ちいただくのは黒猫商会様だけですので意味のないこととは思いますが、一応確認のため、今回お持ちいただいたのはこのエンシェントクロコダイルで間違いございませんか?」

「はい、間違いありません」

「ははは!

 確かに無駄な確認だな。

 しかし、毎回質の良い龍の巣産の肉を持ってくるなと思ってたが、世界樹に住んでいたとはな。

 これからもこの街に龍の巣産のものを持ち込んでくれるのか?」

「今はこの街としか取引していないのでそのつもりです。

 ここは森から近くて街も大きいですし。

 今後取引先が増えたりした場合は、その時の状況次第になるとは思いますが。

 あとはまぁ、ここの街長だとか代官だとか領主だとか、よくはわかりませんがとにかく偉い人が何もしてこない限りはって感じですかね」

「なるほどな。

 うーん、まぁ大丈夫だとは思うが……、一応俺と商人ギルドの嬢ちゃん二人から釘を刺しておくか」

「そうですね、黒猫商会様と取引ができなくなると、当ギルドはダメージが甚大です。

 念には念を入れましょう」

「ありがとうございます。

 助かります」

「それで、このエンシェントクロコダイルなのですが、私たちは扱ったことがありません。

 解体は冒険者ギルドのほうでお願いできませんか?」

「ん?俺たちもこんなもん扱ったことないぞ?」

「だとしても、こちらの職員よりも冒険者ギルドの解体作業員のほうが腕は確かでしょう。

 それにモンスターの扱いにも慣れていますし。

 このような上物、少しも無駄にするわけにはいきません」

「まぁ、確かにな。

 わかった、解体は俺たちがやる。

 場所はこっちを使わせてもらうぞ。

 設備がいいからな」

「はい、構いません」

「しっかし……、一般的には冒険者ギルドと商人ギルドは仲が悪いとされているが……。

 ジズー絡みだと協力することも多くなりそうだな。

 ま、これからはよろしく頼むわ」

「そうですね、こちらこそよろしくお願い致します」

「それじゃあ、職員を連れてくる。

 ちょっと待っててくれ。

 ジズー、解体は時間がかかると思うが見てるのか?」

「あ、初めて扱うものって言ってましたもんね。

 じゃあ適当に観光してきます。

 いつ戻るかわからないですけど、いいですか?

 もちろん今日中には戻りますが」

「はい、いつお越し頂いても構いませんよ。

 ちなみに宿はもうお決まりですか?」

「いえ、宿はこれから探します。

 どこかオススメとかありますか?」

「では私が宿をご用意させて頂きます。

 お戻りになられたらご案内致しますね」

「ありがとうございます。

 それではよろしくお願い致します」

 お礼を言って、俺たちはギルドを出た。


「宿をとる手間が省けたね~。

 今日はひたすら観光できるね~」

「何度かこの街に来てるけど、どこに何があるとか全然わかんないなぁ。

 適当に見て回る感じでも大丈夫?」

「全然オッケー!

 むしろ全部見る!」

 薫子さんのテンションがMAXになってる模様。

「みんな、とりあえず服屋に行かない?

 私も雫も薫子もここではかなり浮いてる格好でしょ?

 せっかくだし、獣人の国っぽい服とか着ようよ」

「いいねそれ!

 外界の服を着るなんてステキ!」

「よ~し!

 それじゃあ服屋を探そ~!」

「「「おーっ!」」」

 盛り上がる女性陣を見て、俺はふとこんな言葉を思い出した。

 それは、「女性の買い物は長い」ということ。

 そしてそれは現実となる。

「これ、か~わ~い~い~!」

「あ、これなんかもかわいくない?」

「それかわいいねー!」

「これなんかもどうですか?

 かわいいと思うんですけど」

 ロナも含めた女性四人に「かわいい」が飛び交う。

「なあレオ、さっきから何を見てもかわいいって言ってないか?」

「俺もそう思った」

 クリスとレオが不思議そうに言う。

 わかる、俺もわかるよ。

 男には理解できないんだよな、あーいうのって。

 実際に体験したことはなかったけど、テレビとかマンガとかで知ってはいた。

 ほんと、何がかわいいのかさっぱりわかんない。

 だけど、バカ正直にそんな事言うと機嫌を損ねるだけだ。

「ねえねえジズー!

 これとかどうかな?

 かわいいと思うんだけど!」

「うん、良いと思うよ」

 聞かれたら笑顔で肯定する。

 それにつきる。

「そうなんすか?

 俺はあんまりかわいいって思わないっすけど」

 クリスがそんなことを言ってしまった。

「クリスって何もわかってないね。

 超かわいいじゃんこれ!

 見る目ないなー」

「えええぇぇぇ……」

 ほらちょっと機嫌を損ねた。

 あれは意見を求められてるようで求められてないんだよ。

 ただ肯定してほしいだけなのさ。

「そういえばフランはあっちに混ざんなくていいの?」

「あっしとは趣味が違うし。

 それに、あっしが「なにこれかわいい~!」とか言ってたらキモイっしょ?」

「まぁそうだけどさ……」

「あっしはカッコイイ系だかんね。

 方向が正反対だし、あーいうキャピキャピしたノリはキャラじゃないし」

「確かにフランにあのノリはあわないっすね!」

「しっかし、ただ待ってるだけってのツライな。

 なんか食ってようか」

「それがいいのだ!

 洋服とか全然わかんないからつまんないのだ!」

「賛成っす!」

 やはりドラゴンは食いしん坊だね。

 そうだ、せっかくだからバハムルに買い物を経験させよう。

「じゃあお金渡すから好きなものを買ってきていいよ。

 クリスとレオはついていってあげてね。

 俺とフランの分もお願いね?」

 そう言ってお金が入った袋をバハムルに渡す。

「ボクが買うのか?」

「うん、買い物も大人への一歩だからね。

 お願いできる?」

「わかったのだ!

 行ってくるぞ!」

「いってらっしゃい。

 クリス、レオ、お願いね」

「「了解っす!」」

 バハムルは元気に走っていった。

「フランは何かしたいこととか行きたいとことかないの?

 なんなら付き合うけど」

「いや、別にこのままでいいし。

 わかりにくいかもだけど、あっしもなんだかんだで外の世界を楽しんでるし」

「そう?ならいいんだけど」

「それに、今日はムリだろうけど、明日は街の子供にサッカー教えるっしょ?

 あっしはそっちではじけるし」

「フランはほんとサッカー好きになったよなぁ。

 俺としては嬉しいことだけど」

「そういえばどういうルールで広めるか決めたし?

 なんかキーパーをどうするとか話してたっしょ」

「あぁ、うん。

 ガイアの人は俺が元いた世界の人よりも身体能力が高いから、全く同じルールにすると点が入らなくなっちゃうからね。

 キーパーをドラゴンみたいなすっごいのにしたら、シュートは全部止められちゃうよね。

 だからキーパーはキャッチ禁止にしようかなって。

 キーパー自体をなくそうかとも思ったけど、やっぱりキーパーっていう特殊なポジションがあるのもサッカーの醍醐味かなってのもあるし。

 あとは魔法禁止とかね」

「あっしはよくわかんないけど、サッカー大好きなジズーたちがそういう結論になったんならそれでいいと思うし。

 早く試合ができるようになるぐらい広まってほしいわ」

「普及のためにはボールの量産と、魔法の発動を抑えるものが必要なんだよね。

 まだまだ課題は多いけど、がんばっていきまっしょい!」

「協力できることがあったらあっしに言うし。

 サッカー普及のためならなんでもするし!」

「うん、ありがとね」


 この後、バハムルが買ってきたものを食べながら女性陣の買い物を待った。

 結局日が落ちるまで買い物してたよ。

 女性は体力あるなぁ……。

 その後、商人ギルドに戻ってお金を受け取り、宿に案内してもらった。

 ちなみに鰐の代金は金貨五万枚だった。

 超びっくりした。

 何度も聞き直したし。

 アキナさん曰く、革自体が超高級な上、あの巨体だから革の量も多い。

 しかも、数十年に一度、下手したら百年に一度くらいしか討伐されないので希少性も高い。

 なので、金貨五万枚でも商人ギルドも十分儲かるとのこと。

 というわけで金貨五万枚、かさばるので黒金貨五枚を受け取った。

 正直想定以上の額になってビックリだ。

 女性陣はさすがに疲れたのか、夕食を食べたらすぐに眠りについた。

 俺たちも待ち疲れみたいなのがあったので、すぐに寝ることにした。

 明日はいよいよサッカー普及への第一歩だ。

 子供たちが気に入ってくれますように……。

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信長の秘書

別作品の投稿を始めました。
今は仕事が忙しくて書けてませんが、しばらくはストックを投稿していこうと思います。
よろしければ、そちらもお読み頂ければ幸いです。

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