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異世界で猫に転生した俺は、理想の飼い猫生活を目指す  作者: たも吉
第二章 野望のはじまり
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ダンジョン?魔神?スルーします

「おはよー百段、桜、椿」

「おはようみんなー」

「「おはよー」」

「ヒヒーン。(おはよう)」

「「ヒヒーン。(おはようですわ)」」

 今日の朝の散歩は薫子さんも一緒だ。

 今までは、薫子さんはセーフティエリアの内側ぐらいまでが行動できる範囲だった。

 この行動範囲をどうにかして広げられないかといろいろ試していたんだけど、俺が世界樹の折れた枝で、俺の体ぐらいのサイズの薫子さんの像を作ったら、その像を持ち歩くことで薫子さんはどこにでも行けるようになった。

 自分の像を持ち歩くというのがすごく恥ずかしいみたいだけど、行きたいところへいけるというのがとても嬉しいらしく、大抵は像を持ち歩いている。

 それからは、薫子さんも一緒に朝の散歩をすることが増えた。

 この朝の散歩のおかげで、この森のことも随分とわかってきた。

 だいたいではあるけど、どの辺りにどんなものがあるとか、どういうモンスターがいるとか、そういうのはわかってきている。

 ガイアの至高の肉であるデリシャスミートも、驚くことにこの森にはけっこうな個体数がいることがわかった。

 以前、外の森で遭遇した個体よりも、龍の巣の個体のほうがはるかに強くて速かったけど。

 龍の巣という厳しい森にいるモンスターは、同じ種でも、外の個体と比べて強いようだ。

 モンスター素材や肉質、森の植物や鉱石等、龍の巣のものは全部外より質が数段高い。

 絶望の地とか言われてるらしいけど、一定以上の強さがある人からすると、ここは天国だと思う。

 百段たちは初めての龍の巣だったみたいだけど、ここの果物が美味しすぎるから、ここ以外で暮らすのはもう考えられないと言っていた。

 あれ、ちょっと話がそれてしまった。

 とにかく俺たちは、この森の事はそれなりに把握している。

 で、なんでこんなことを言っているかというと……。

「ねえみんな。

 あんな所に洞窟の穴みたいなのってあったっけ?」

「なかったと思うなー」

「私もなかったと思うよ~」

「ヒヒーン。(俺たちも記憶にない)」

「やっぱそうだよね、俺の記憶違いじゃないよね」

 目の前には滝があるが、その滝の傍に昨日はなかった洞窟の入り口の穴みたいなものが岩肌にできていた。

「大型モンスターが穴でも掘ったのかな~?」

「なんだろうね、ちょっと見てくるよ」

 穴から奥を覗いてみると、まさに洞窟ができていた。

 俺は戻ってみんなに報告した。

「普通に奥に続いてたよ。

 かなり広いのかも、先が見えなかったし」

「ダンジョンができたのかな」

 ぼそっと薫子さんが言う。

「えっ、ダンジョンってこんな風に急にできるものだったの?」

「時間をかけてゆっくり成長していくダンジョンもあれば、最初から大きなダンジョンもあるのよ。

 ダンジョンの主次第かな」

「成長って……。

 ダンジョン生き物説的なパターンなんだ……」

「となると、お宝もあるけどモンスターもたくさん襲ってくるってことだよね?」

「そうだね、それがダンジョンだから」

「そっか、なるほど……」

「とりあえず戻ろうよ~。

 みんなにも早く教えたほうがいいしね~」

「百段たち、そういうわけだから今日はもう戻るけどいい?」

「ヒヒーン。(もちろんだ)」

 俺たちはみんなに伝えるために、すぐに家に戻った。


「というわけで、南のセーフティエリアを抜けた辺りにある滝の所にダンジョンができてたから、危なそうだから近づかないようにね」

「ええっ?」

 家に戻ってみんなに報告すると、以外な言葉が返ってきた。

「ダンジョン攻略に行かないんすか?」

「龍の巣にダンジョンができるなんて初めてっす!

 行きましょうよ!」

 クリスとレオが何やら物騒なことを言い出す。

「ええぇぇ……。

 なんでそんなに好戦的なの二人とも。

 どうせ龍の巣のダンジョンってことで、森の外のダンジョンよりも数段凶悪なんだろうし、危ないよー」

「だからこそいいんじゃないっすか!

 そんなダンジョンだからこそ、主を倒して踏破したいんじゃないっすか!

 なあ、ロナとフランもそう思うだろ?」

「気持ちはわからなくはないけど、ジズーさんたちは反対みたいだし……」

 気持ちはわかるのかロナ……。

 竜族ってのは好戦的な種族なのかな。

「あっしはそんなだりーことしたくないし。

 ジズーが危なそうって言うぐらいだから、たぶん主なんてあっしらの手に負えないレベルだと思うし。

 放置するっしょ」

「そうだね、ぶっちゃけバハムートさんやミカエルさんよりもやばい気配がしたよ」

「「「えっ!?」」」

 ドラゴンスリートップが超驚く。

「そんなやばそうなのがいるなら逆に放置はまずいのでは?」

 と、レオが言う。

「バハムート様にご報告して、竜族総出で調査したほうがよろしいのでは?」

「森のことだから、バハムートやミカエルに報告はするべきだと思うし、彼らがそれぞれ調査するというのなら私は止めはしない。

 上司からの命令で貴方たちが調査に行くのもしょうがないと思う。

 でも、うちはダンジョンには手を出すのはナシで」

「ええぇぇ~!

 なんでっすかー?」

 薫子さんの言葉にクリスが食い下がる。

 なんなんだ、クリスのダンジョンへの情熱は……。

「あのダンジョン、たぶん主は魔神だからね。

 怒らせると殺されちゃうよ?」

「えっ!

 この世界って魔神とかまでいるの!?」

 初耳の物騒な単語が出てきて、俺もビックリした。

「滅多に表には出てこないんだけどね、いるのよー。

 別に魔神=悪とか、そういうわけじゃないよ?

 良い魔神もいれば悪い魔神もいる。

 他の種族と一緒だよ。

 まぁ、変わり者は多いけどね」

「魔神っすか……。

 それは確かに俺なんかじゃどうにもできないっすね……」

「クリスはダンジョンを踏破したいの?

 それとも強い相手と戦いたいの?」

 しょんぼりしてるクリスに聞いてみた。

「ダンジョンを踏破したいっす!

 冒険は男のロマンっすよ!」

「それなら森の外のダンジョンでもいいんじゃない?

 俺たちもたまには森の外に行くわけだし、機会があればダンジョンに行ってみるのもありだと思うしね」

「マジっすか?

 ありがとうございます、ジズーさん!」

「あと、龍の巣から近いケモッセオの街の冒険者ギルドにも伝えておこうと思うんだ。

 あの街の冒険者って、龍の巣に挑戦する人もいるみたいだし。

 ちょうどいいから、澪と雫のこともその時に紹介しようか」

「おっけー、ついに獣人の国デビューかー!」

「楽しみだね~!

 もふもふさせてもらえるかな~!」

「そうだ、フラン。

 獣人の国以外に、龍の巣の近くに街がある国や、龍の巣に挑戦する人がいる国ってある?」

「いや、獣人の国以外はどこも人間の国と同じような感じだし。

 だからケモッセオには龍の巣とか、龍の巣に近い森で稼ぎたい人が種族問わず集まってるわけだし。

 この間冒険者ギルドに行った時、いろんな種族いたけど覚えてない?」

「あー……、あの時は周りは全然見てなかったなぁ……。

 そっか、あそこに全種族集まるのか」

「じゃあ、ケモッセオの街でサッカーが広まれば、冒険者がサッカーに興味を持ってくれれば一気に各種族に広まるかも~?」

「それな!

 冒険者は金になることには興味を持つに決まってるから、大会とか開いて賞金でも出せば食いつくと思うし!」

「おおー!それいいねー!」

「賞金かぁ……。

 申し訳ないけど、デリシャスミートに犠牲になってもらおうかな。

 売れば賞金と大会運営にかかる分のお金を稼げるかな?」

「龍の巣産のデリシャスミートは現金化はムリっしょ。

 もうちょいランク落としたほうがいいし」

「そうなのか……。

 まぁ、そのへんは後で考えるとして、とりあえず近いうちにケモッセオに行くってことでいいかな?

 今回の目的は、まずダンジョン発生の報告。

 次に澪と雫をギルドマスターの二人に紹介。

 その時に何か程よい物を売って現金を得る。

 その後に、ケモッセオの子供にサッカーを広める。

 っていう感じで」

「「「おっけー!」」」

 ダンジョンとか魔神とか、いかにもファンタジーなものが出てきたけど、特に関わらなければ危険はないだろう。

 けっこう近所だから、魔神とはそのうち会うこともあるかもしれないけど、今は魔神よりサッカーの普及のほうが大事だ。

 お願いだからしばらくはおとなしくしといて下さい!

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信長の秘書

別作品の投稿を始めました。
今は仕事が忙しくて書けてませんが、しばらくはストックを投稿していこうと思います。
よろしければ、そちらもお読み頂ければ幸いです。

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