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異世界で猫に転生した俺は、理想の飼い猫生活を目指す  作者: たも吉
第一章 世界樹で野良猫生活
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調味料が欲しい

 ん、なんだ?

 なんか違和感を感じて目が覚めた。

 背伸びをして馬車から降りる。

「うおっ!」

 馬車の出入り口の両サイドにクリスさんとレオさんが直立不動で立っていた。

「「おはようございます!」」

「あ、おはようございます。

 いや、え?

 こんな朝早くに何してるんですか?」

「ジズー様の警護です!」

「……なぜに?」

「昨夜のジズー様から頂いたステーキ、やばいです!

 あれは戦争になってしまいます!

 ジズー様を拉致しようとする者が現れても不思議ではありません!」

「は……?」

 この二人は一体何を言ってるの?

「ごめん、ちょーっと意味がわかんないっすね。

 これはバハムートさんの指示ですか?」

「「いえ、自主的に来ました!」」

 なぜハモる……。

 てか許可なしでここに来てるのか。

 城の仕事とかないのかな、まずいんじゃないかな?

「勝手にここに来るのはまずいんじゃないですか?

 仕事サボって来てるんですよね。

 怒られるんじゃないですか?」

「「いえ、全然大丈夫です!」」

「大丈夫ではないわ、このバカども!」

 ゴツンッ!ゴツンッ!

 うわ、超痛そう!

「いってえー!

 げえっ、シツドラ様!」

「仕事を放り出して何をしているかと思えば……。

 さっさと帰って仕事に戻れ!」

「しかし!

 ジズー様をお守りしないと!」

「行けっ!!」

「「……はい」」

 しぶしぶ帰っていくクリスさんとレオさん。

 はぁ……、なんだったんだ。

「ジズー様、大変ご迷惑をおかけしました。

 誠に申し訳ありません」

「いえ、全然迷惑なんかじゃないんで大丈夫ですよ。

 いきなりだったので驚いただけですので。

 どうかお気になさらず」

「ありがとうございます。

 それでは、私も失礼致します」

 一礼して飛び去っていくシツドラさん。

 まぁ、よくわかんなかったけど、ご飯にするか。


「百段たちおはよう。

 ご飯採りに行こうか」

「「「ヒヒーン」」」

 散歩がてら果物を採っていく。

 適当な数を採ったらそのまま川へ。

 百段たちに果物を食べてもらってる間に魚を捕る。

 今日もバハムルは朝から来そうな気がするし、多めに獲るか。

 魚に枝を刺して焼こうとしたところで予想通りバハムルの声が聞こえた。

「ジズー!おはよう!」

 挨拶と同時に着地し、魚を焼いてる火の前に座るバハムル。

 食う気マンマンだなぁ。

「おはようバハムル。

 昨日も思ったけど、家で食べなくていいの?」

「ジズーのご飯のほうがいいのだ!

「あ、そういえばさっきクリスさんとレオさんがここに来てたけど、もしかしてご飯食べたかったんかな」

「それで爺に怒られてたんだなあの二人。

 でも、気持ちはわかるのだ!」

「バハムルは怒られないの?」

「ボクは仕事なんてないぞ!

 怒られるわけないのだ!」

「いいえ、怒りますぞ?」

「「!?」」

 気づいたらシツドラさんが後ろにいた。

 いつ戻ってきたんだ、全然気づかなかったわー。

「じ、爺。なんでいるのだ……?」

「昨日に続いて今朝もお姿が見えませんでしたので探しておりました。

 クリスとレオを見てもしやと思って戻ってまいりましたら……、全く何をなさってるのですか」

「ジズーは友達だからな!

 ふ、普通に友達んちに遊びに来ただけだぞ!」

「だからといってこんな朝早くから押し掛けるなどご迷惑でしょう!

 坊っちゃんもどうせ朝食目当てなのでしょう?」

「そ、そんなわけないのだ!」

「はぁ。そんなに城の朝食は不満なのですか?」

「不満とかないぞ。

 だけど、ジズーのご飯のほうがいいのだ!」

 おいバハムル、自白してるようなもんだぞ?

「お気持ちはわからなくはないですが……。

 申し訳ありませんジズー様、すぐ連れて帰りますので」

「いえ、バハムルの分も用意していたので構いませんよ。

 バハムルがいると賑やかで楽しいですしね」

「ほ、ほらほら!

 ジズーもこう言ってるのだ!

 ボクはここで食べるぞ!」

「左様でございますか。

 ではご迷惑おかけしますが坊っちゃんをよろしくお願い致します。

 それでは失礼致します」

 そう言って帰っていった。

 シツドラさんも朝から城とここを二往復とか大変だなぁ。

「まぁ、あれだな。

 ここに来るのはいいけど、ちゃんと家の人に言ってから来なね?」

「わかったのだ!」

 返事だけはいいんだよなーこの子は。


 食事の後は約束の将棋を作る。

 バハムルは興味深そうに見ている。

「そうだ、ドラゴンって塩とか胡椒って使ってるの?」

「使ってないぞ?なんでなのだ?」

「使ってるなら当然持ってるわけだから、ちょっと売ってもらえないかなーと思ってさ」

「何に使うんだ?

 塩と胡椒ってしょっぱい粉と辛い粉のことだろ?」

「いろいろと使うんだよ。

 昨日のキメラのステーキには塩と胡椒を使ってるし、さっきの魚だって塩を使ってんだよ?」

「え、そうなのか?

 焼くだけじゃなかったんだな!」

「そうなんだよ。

 一応まだそれなりに残ってるけど、いずれなくなっちゃうじゃん?

 で、どうしようかなーって思ってね」

「塩は人魚の国の特産品で、胡椒はエルフの国の特産品って習ったぞ」

「習った?バハムルって勉強してるの?」

「爺がやれってうるさいんだ!

 毎日先生と勉強してるぞ!」

「おー、そうなんだ。

 大変だなぁ。

 でも、勉強は大事だからやっといたほうがいいよ。

 俺は勉強はあんまりできなかったからなぁ」

「わかってはいるのだ。

 でもめんどくさいし、疲れるのだ」

「まぁ、それもわかるけどね。

 でもそっか、人魚の国にエルフの国かぁ。

 バハムルは行ったことある?」

「国に入ったことはあるけど、街とか村には行ったことはないのだ!

 ボクはまだ人の姿になれないからな!」

「なるほど、そっかー。

 人魚の国とエルフの国の人もモンスターを見ると攻撃してくるのかなぁ。

 人間の国みたいに問答無用じゃなければ取引できる可能性もあるんだけど……」

「じゃあ行ってみるか!」

「待て待て待て、モンスター相手にどういう対応するかわかんないから危ないよ。

 俺一人なら自己責任だけど、バハムルも行くならそうはいかないでしょ?

 せめて人の姿になれるようになって、ちゃんとバハムートさんの許可がないとね」

「ボク、ドラゴンだから大丈夫なのに……」

「ドラゴンより強い存在もいるかもしれないでしょ?

 それにバハムルは子供なんだから。

 昨日のキマイラに一人で勝てる?」

「そ、それはムリなのだ……」

「そうでしょ?

 まぁ、バハムルが人の姿になれるようになってバハムートさんの許可がとれたら、いろんな国に行ってみるのもいいかもね」

「本当か!?

 ボクも旅してみたかったんだ!

 がんばって人化の魔法を覚えるのだ!」

「うん、がんばって!」

 何はともあれ、今ある塩と胡椒が無くなる前になんとかしないとなぁ。

 あと、他の調味料とかガイアはどうなってんだろう。

 砂糖はできれば欲しいとは思うんだけど。

 まぁ、まずは塩かな。

 どうしようもなかったら、またバハムートさんに相談してみるか。

「っと、よしできた!」

 話しながらだけど、この将棋盤と駒はかなり丁寧に作ったからそれなりの出来だと思う。

「おお、できたか!」

「自分でもけっこうよくできたと思うなー。

 はい、皆で遊んでね?」

「ありがとうなのだ!

 大事にするぞ!」

 バハムルは飛び跳ねて喜んだのだった。

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信長の秘書

別作品の投稿を始めました。
今は仕事が忙しくて書けてませんが、しばらくはストックを投稿していこうと思います。
よろしければ、そちらもお読み頂ければ幸いです。

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