第三話 探索と帰還
お詫び前回の話のサブタイトルが陽一化学記になってしまったのを深くお詫び申し上げます。これからは気を付けますのでどうかお見逃し願います。{本当は第二話です。}では今回も短めですが、ぜひお楽しみください。
どんどん地面がちかずいてくる。この場所は近くに海?があるところだ。特に緑が濃いとかそういうこともない、平均的な場所だった。たぶんこの星の平均を知りたいがために、ニックはここに降りたんだと思う。そろそろかな?
ガコン
どうやら音を聞く限り地面についたようだ。何かあったらと思っていたが、特に何も起きなかった。さすが俺。
「地面二着キマシタ。」
そうかそうか。ではさっそく用意しておいた動きやすい服を着よう。うむ、似合っているな。後はこれを、っと。ではいくか!
「オ気ヲツケテ」
外に出ると南米の密林だって目じゃないくらいの植物の密度が一面に広がっていた。しかし、なんだこれ?という植物もあるが、中には、ん?これの亜種かというものもある。特になんだこれ?組の中でも特に目を引くのが、この紫の実を満々とぶら下げるこの帰途、この半円を描くように幹が作られているこの木か。というかこの曲がっている気も、小さい実がついているな。ニックが出てくる前に特に忠告していなかったということは、ここと地球の温度や気候も大して変わっていなかったということは、もしかしたら地球でも育てられるかもしれんな。ちょっと持って帰るか。これだけあるんだし、少しくらいパクってもばれないだろ。この二つの木からパk、げふんげふん持って帰ってきた木の実をニックの中に放り込んだ。
そこから少し周りを歩いてみた。というかこれ地面から生える草があまりない気がする。木からはこれでもかといろんな植物が絡みついていて、どれくらいの植物があるのかすらわかんないありさまなのに、地面は普通の原っぱくらいしかないし。さっきまでうえばっか見ていたから今まで気づかなんだ。地面は地球と違う成分でも入っているのかな?非常に気になるがさっきの木の実だけで手いっぱいなので、これを調べるのは今度にしよう。そうして、1時間半くらい歩いた後、ニックのところに帰った。
「オカエリナサイマセ。」
ニックのところに帰ったとたんニックが挨拶してくれた。
「ただいま。後その敬語みたいなのいらないからため口でいいよ」
「ワカリマ……わかった。」
え。いきなり声変わったぞ。「
なんか急に声変わった?」
「あ、マス……陽一が外に行ってるときにいろいろ考えて声をいじった。」
ほえー、そんなことを考えていたのか。
「そうなんだ。すごいな。まるで人みたいだ。」
「ありがと。」
これで機械質な声だなーと思わずに済む。
「ま、それはいいとして、そろそろ帰ろうか。」
「わかった。では目標地球、離陸します。」
そうして俺らは地球への帰路に就いた。
「それじゃニックー、この木の実達が食べられるものなのかちょっと調べてくれるー?」
「わかった、5分で結果を出すから待ってて。」
「おけ。」
ウエハースをかじりながら待つこときっかり5分。
「結果出たよ。」
「お!どうだった?」
「食べられるのかとても気になるね。
「こっちの紫色の実わだべられるね。ただこっちの小さい実の方は食べられそうにないね。」
「ほーん。片っぽは食えないのか。ま、いいやありがとう。」
「別に構わない。」
片っぽは食べられないのか。ちょっとショック。まいいや、たべられるといってたこっちの紫の方の実を食べてみるか。しかし見た目からしてうまそうだな。楽しみ。まあ帰ってからのお楽しみということで。早く着かないかなー。まあいいや。着くまで寝ているか。
しかし、いかに天才清水洋一と超高度Aiニックといえどぶっつけ本番の機械ではミスはつきものというもので、本当にわずかに行きと帰りの到着座標が10メートルずれただけならば御の字だといえる。しかし、この10メートルのずれでも陽一の思惑からしたら大問題なのだ。しかし、陽一はこれに気付かなかった。そしてこのわずかなミスが、陽一とニックの未来を大きく変えることになったのである。
今回はいかがだったでしょうか。次もぜひ見てやってください。