第1話 出発
前回からいろいろと試行錯誤しました。前回、とても読みにくかったのをお詫びします。
「できたぞー!!」
どでかい箱のような建物の中から、男の大きな声が聞こえてきた。彼の名は清水陽一。近所にも聞こえる声で言ったせいで、近所の人からはまた変人が騒いでいるよ。とあきれられてしまっている。彼がこんな大声を出すのは1度や2度ではないので、もうみんなそ知らぬふりをしている。
さてそんなことをつゆとも知らない陽一は、とうとう完成したこの機械を前に我を忘れて喜んでいる。
「苦節10年、とうとう完成したぞ。」
これを聞けば少しくるっているのではないかと思われるくらい喜んでも罰は当たるまい。
「さあ。これこそ私の研究の一つの完成形だぞ。早速動かしていこうか。」
陽一はそう言って、一人準備を始めた。
陽一がこうして動かそうといるものは何か。これは先も話した特殊相対性理論を用いて光を超える速度で移動できる機械だ。もう少し詳しく話すと、時間軸に干渉して侵入。目的の座標に近づいたら時間軸からこっちの世界に再び出てくる。というものだ。もちろんのことこれを世間に公表すれば、それこそ世界情勢がどう動くかわからないような発明だ。なので陽一はこうして一人で隠して研究、作成をしたのだ。それはそれは大変だったのである。
ふっふっふ。この漢、清水陽一とうとう完成させたぞ。男ならだれもがやってみたいと一度は思う、そう宇宙を移動できる機械だー!!ではさっそくうごかそうか。
「動け!ニックよ!」
ニックとはこの機械に名付けた名前だ。でも返事はしないだろうって?ふっふっふ。苦労したよ。誰にも相談はできないから、ここから一人で作る必要があって心が折れそうになったよ。
「ニック起動。ナンナリトゴ命令クダサイ。」
お、おおおーー!!!ぶっつけ本番だから起動しなかったらどうしようと、心の中ではめっちゃ不安だったのだ。きちんと動いてくれて何よりだ。さて、きちんと動いてくれたんだ。ニックは頭がいいからな。こんな芸当もできるというものなのだよ。
「ニック。機械に何か問題ある?」
「問題アリマセン。」
そうかそうか。それはいい。ならば行くしかないだろう。ほかの星にな!そう判断した俺はニックに乗り込んだ。
「さて。」
そうして意気揚々と乗り込んだ俺だが、ここである問題に気付く。そう、どの星に行くかを決めていなかったのである!!ニックには大気の濃度を変えることができる装置をつんでいるのだが、あんまり地球と大気が変わりすぎるところに行くと、ぶっつけ本番で動かしているニックには荷が重い。地球とあまり大気の濃度が変わっていないところがいいな。と思ったので
「ニックー。地球とあまり環境が変わっていないようなところがいいんだけど、いいところなーい?」
思いっきりニックに任せる。だって自分で探すのめんどくさいんだもん。
こうしてみると感じるかもしれないが、陽一は自分の興味のないことについては、ものすごーーーくめんどくさがりなのだ。その落差の激しいこと激しいこと。この機械を作って見せたように、自分のやりたいと思ったことには全力で取り組むのだが、興味のないことはほかの人に任せてばっかりなのだ。もうちょっとどうにかできなかったのか。
「デシタラココカラ約500光年ホド離レタトコロ二アルG-Y-048星ヲ推薦シマス。」
ふーむ。ニックが言うなら間違いないだろう。いきなり信用しているが自分の作ったものなのだ。信用してしかるべきである。
「では、そこにいこう。早速行ってくれ。」
「了解シマシタ。出発シマス。」
そうして俺らは目標の星へと出発した。
こんなのを読んで下さりありがとうございます。もしよければ次も見てやってください。