回復魔法習得
不定期連載中…現在のところ、一日一話以上投稿できてます(-。-)y-゜゜゜
肩が焼けるように痛い。出血の影響か目眩もする。調合スキルは有るが、調合してる余裕も無い。
本の所まで身体を引き摺って移動する。ペンギンの身体に適しているのか、腹這いでの移動は思った以上に簡単だった。
『不可視の指』でページを捲り目当てのページを開く。
目的のスキルは決まっている為、それを目指して習得条件を満たしていく。
『治療』…習得!
『生命力感知』…習得!
『魔力感知』は習得済みだったので飛ばし…
『基礎法術』…習得!!
これで条件(治癒・生命力感知・魔力感知・基礎法術の4つ)が揃った。
『回復魔法』…習得!!!
「『傷害回復』…だめかっ!」
『回復魔法』習得と同時に習得出来る基礎回復魔法『ヒール』を唱えてみるが、傷が深すぎるのか痛みも流血も止まらない。それどころか、疲労や目眩が増加したきがする。
回復魔法ランクFの『ヒール』は、患者自身の体力を消費して治癒を促す術らしい。
「駄目だ…くそっ!」
更に『回復魔法』を昇格させるべく「異世界の歩き方」へ働き掛ける。
ランクFで習得した時は気にならなかったが、俺の中から何かが吸いとられる様な感覚を伴って『回復魔法』がランクEに昇格する。
「『ヒール』…未だ駄目か?」
『回復魔法』がランクEに成った事で『ヒール』の魔法も、患者自身の体力だけでなく術者の魔力も利用して治癒をより強く促す術へと昇格しているが…患者も術者も両方とも俺だから、疲労と目眩が半端ない!
流血や痛みは多少収まった気がしないでもないが…他の治療方法を探す余裕もないし、今さら後には退けない…俺は意を決して『回復魔法』を更に昇格させる。ランクEに昇格させた時以上の喪失感を感じたものの、無事にランクDへと昇格が完了する。
「『ヒール』!」
目眩や疲労感はランクEで発動させた時程ではなかった。『回復魔法』がランクDに成ることで、術者の魔力を周囲の魔素で増幅し、強く治癒を促す事が出来る様になった。そのうえ患者の体力を消費しなくても良くなった為に負担が軽減されたのだ。
明らかに痛みは軽減し流血も治まってきたが、出血が完全に止まるまで何度か『ヒール』を使う。
かなり消耗し意識を保つのも限界に近いが、さっきの事もあるし無防備に休む気になれず、小舟の中にあった大き目の壺を横に倒し中に潜り込む。
そこまでした段階で完全に限界に達し、気絶するように眠りに落ちる…目が覚めたら元の世界に戻ってたりしないかな?せめて、夢の中だけでも元の世界の夢を………
やっと異世界生活一日目終了…(-_-)zzz
ここまでの登場人物?
ペンギン1羽
猫1匹