説明書や攻略本は熟読するタイプです。
ほぼ説明会です…orz
「異世界の歩き方」の前書きをよむと…どうもこの本は、この世界にきた転移者や転生者が、あまりにも簡単に死んだりしてしまう事に心を痛めた心優しい著者が、不甲斐ない後輩たちが生き残る為の助けに成るように作成したもので、この世界で生き残るために必要な知識について記載されているらしい。
その為、この本は持ち主の理解できる言語に自動的に翻訳されるらしい…。
「それで、日本語で書いてあるのか…。」
加えて、転移者・転生者特典として、元の世界での経験や知識、魂の大きさや強さによってステータス(魔法の影響なのかステータスやスキルと言った、まるでゲームのシステムようなものが有るらしい)の補強も出来るらしい。
目次を見ると、創世記神話から始まる歴史や現状の社会情勢と地理、気象や地質、動植物の分布や生態、等々の知識が半分。ステータス関係スキルや魔法の話が半分。
「社会情勢なんて、とりあえず必要無いだろ…」
田舎で農家、しかも独り暮らしなんかしていると、普段から会話がないから独り言が多くなる。
見渡す限り周囲に人の気配はなく、街道等も目につかない状況。まず、一人で生き残るために必要だと思われる所を優先して読むべきだ。
…とりあえずステータス関係のページまで読み飛ばす。
必死に嘴や翼を使ってページを捲る。ステータス関係の説明は…っと、
ステータスは、名前や種族や称号等のパーソナルデータ、生命力・筋力・敏捷度・器用度・知力・精神力の六項目ある能力値、様々なスキルの三項目に分類される。
これらは裏表紙の裏に最新データが記載されて随時更新される。
読みかけのページに爪先を挟み、全身を屈め嘴で裏表紙の裏を開く…って、確認大変だな。
名前:大田 舞桜
種族:獣人(鳥人族:ペンギン)ランクA(王族)男性
職業:農家(王族、調合士)
称号:飛べない鳥の王
【能力値】
生命力C・筋力D・敏捷度E(水中・氷上・雪上等のみB)・器用度D・知力B・精神力B
【スキル】
能力強化系:統率力強化C(但し、飛べない鳥類のみA)
一般技能系:剣術F、体術C、水泳B、農業C、調合D
知識知能系:動物学F 、植物学D、薬学D
特殊技能系:―
能力値やスキルなどの表記はランクで表され、最低のF(無いよりまし)、E(半人前)、DとC(普通&一人前)、BとA(一流)、SとSS(超一流)、LG(伝説的)、G(神の位)となるらしい。ちなみに標準的な人族は概ねE~Bに含まれるらしい。
剣道初段、柔道三段、大学ではバイオサイエンスを専攻し、農業で生計をたてていた 前世の経験が反映された内容に見える…統率力や水泳は、称号や種族の特典かな?
しかし、死にスキルばかりだな…本のページを捲るのも四苦八苦してるのに調合とか無理だろ…剣も持てないぞ?体術は何とかなるか?嘴で地面を耕して農業?何その無理ゲー…?
統率力強化とか、ゲームとかなら迷わずティマー系かサモナー系だけど現実ならどうなんだ?ネット小説とかなら内政チートとかも有るかもだけど…自分以外誰も居ない状態でコミュニケーション能力強化なんて使えない。
ゲームなら、初期で適正のある分野に特化させるのが基本だけど…
「それって…もしかしてデストラップじゃないか?」
デストラップΣ(-_-;)気づいてしまったようだな…