移動していた時に
そんなこんなで私とシリルは可タリーナの別荘にいくことになった。
チビ竜達は、別の馬車で移動に。
体がそこそこ大きいのと、小さな竜とはいえ本当は魔法が使えるらしい? (私は今まであのチビ竜が魔法を使った所を一度たりとも見ていない。それも口から炎や周りを凍らせる冷気を放出するシーンすらも)ので、怖がらせないようにという理由から別の馬車で移動である。
もっとも途中で様子見に行きはするが。
さて、私は現在私服である。
花柄のワンピースに白いカーディガンを羽織ったもので、どちらも故郷の村の近くにある街の衣料品店、しかも去年の春物バーゲンセールで購入したものだ。
一応自分の服の中では比較的おしゃれなものかなと思うのでそれに着替えたわけだが……それを見たシリルがめを輝かせた。
「フルールの私服」
「え、えっとそうですが……」
「フルールの私服! 可愛い、可愛い!」
喜ぶシリルに私は嬉しさを覚えると同時に、シリルは本当に大丈夫なのだろうかと思った。
今日までに終わらせると言って、書類をこなしていたのを渡しは知っている。
おかげで今日のシリルは目の下に大きなくまができている。
私もシリルが起きているのでお付き合いしようかと思ったのだけれど先に寝ていていいよと言われたのでそうした。
一応は眠気覚ましようにコーヒーを用意しておいたので、あれでなんとか目をさましてもらえればと思っていたのだ。
既にシリルの旅支度も全部整えておいたので問題なく私は、その日幸せな眠りの中に入り込んだ。
次の日、フラフラになったシリルと一緒に馬車に乗り込んだ私は、そのままシリルに膝枕を頼まれた。なので、
「いいですよ」
「本当!」
い、一応は恋人同士だしと私は思ったのだけれど、シリルは嬉しそうに笑った。
美形がこうやって笑うと更に綺麗でドキドキしてしまう、と私は思う。
やはり美形は特だ。
そう思いながら馬車に乗る間膝枕をした頭をなでたりしていた。
だがそれがどうもよくなかったらしい。
シリルは全然眠れずにいて、休憩地点でカタリーナ達の馬車に行ってしまった。
代わりにカタリーナが私の馬車に来て、
「フルール、遊びに来たわよ」
「カタリーナ様。あの、シリル様はなにか言っていましたか」
「フルールに膝枕をしてもらうと幸せすぎて全然眠れないって」
「……」
「というわけでしばらく私の話し相手をしてもらおうと思うの。よろしい?」
「はい」
私の答えにカタリーナが楽しそうに笑いそれから私は……カタリーナのアルベルク調きょ……矯正日記を聞かされてしまったのだった。
やってきたカタリーナの別荘は白い壁と青い屋根のものだった。
四方が山に囲まれたそこは都会と違って空気も美味しい。
故郷を彷彿とさせるそれは、私には何処か懐かしく感じられる。
それにきっと水も美味しいので料理もおいしく出来るだろう。
腕がなるなと私が思っているとそこでカタリーナに、
「じゃあ私とアルベルクが一緒の部屋、シリルとフルールが同じ部屋でいいわね」
「「「え?」」」
私とシリル、アルベルクが同時に疑問の声を上げた。
それにカタリーナが、
「分かったわ、では私とフルールが、アルベルクはシリルと一緒の部屋でいいわね」
「う、うん」
「それはまあ……」
そう答えるアルベルクとシリルにカタリーンは微笑み、
「ちなみに二人の部屋はダブルベッドだからよろしくね」
「「え?」」
「本当は私、アルベルクとそこに行こうかと思ったのだけれどしかたがないわね。それでは行きましょうフルール」
カタリーナがそう笑顔のまま言う。
だが私は気付いてしまった、カタリーナは怒っていると。
でも積極的なんだな見習わないとと私が思ったのだけれどそこで、
「たのもー!」
ある人物が現れたのだった。




