表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/16

選ばなかった記憶

 最近、あの人と目が合うことが増えた。


 幼なじみ。

 それ以上でも、それ以下でもない存在。


 ……のはずだった。


 ◆


 廊下ですれ違うとき。

 教室で席に着くとき。

 朝の挨拶の、一瞬。


 視線が重なるたび、

 心臓が、少しだけ早くなる。


 理由はない。

 特別な出来事も、きっかけも。


 それなのに。


 ◆


 夜、布団に入ると、

 時々、同じ夢を見る。


 誰かが、目の前に立っている。


 近くて、

 でも、顔がはっきり見えない。


 何かを言われている。


 声は聞こえない。

 言葉も分からない。


 ただ――


 私は、首を横に振っている。


 ◆


 目が覚めると、息が少し苦しい。


 何を断ったんだろう。

 誰を傷つけたんだろう。


 思い出せない。


 それなのに、

 謝りたい気持ちだけが残っている。


 ◆


 夢の中で首を振るたび、

 現実の私は、少しずつ何かを失っている気がした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ