柔軟性 4
新たなる我が力…
瞬間無限逃走術?…
その名も、どこでもド…あ…違う、ヒビ割れ、そうドアじゃねえよ、ヒビ割れね…いや危ねえ、危ねえ、
そして、既に利用していた、「深淵の輪舞曲」…
ヨミをつっ突いて、更に他のアイデアを募ってみた。
うーん…そうだね…
それよりもさ、「深淵の輪舞曲?」それ、円形に回すならさ、
いっそ【深淵】のヒビ割れを、垂直じゃ無く、斜めに…
円錐状態にして回せば、上も護れるよね…
…なっ!…んだと…?
なる程…確かにな。
それは完全に盲点だったぞ?
…いや、単に俺がアホだっただけか…
こいつ、やっぱ賢いな。
こうなったら…
こっちは、おバカ…で押す、押し通す。
この…困ったちゃんなぬるい雰囲気で、更なるお知恵を拝借するのだ!
ねえねえ、他には?他には?
え?そうだね…うーん…あ、そうだ。
ほら、さっきサメって魚が、ヒビ割れに触れて意識飛んでた…って、言ってたけどさ…
完全に【深淵】に入らなかったら…
一部…そう、頭だけだったら、生物は直ぐには死なない…と、仮定して、
君に向かって来る敵に【深淵】のヒビ割れ…ってか穴を向けてりゃ、
相手は勝手に飛び込んで、それこそ勝手に自滅するんじゃ無い?
いやいや、そいつはなんとも楽チンだね。
いや…もう待つ必要も更々無いな。
片っ端からヒビ割れを、相手に突っ込んで行けば良いじゃないのさ?
そもそもこのヒビ割れが見えるのって、
多分…我と、そこのアマジャ君の様な、ちょっと特殊な人間か、
目の力が生まれ持って強い種族…獣人とか、人獣、
後、神獣位だけだろうね…
ヒルメは勿論、普通の神族にだって、そうそう見え無いと思うよ。
え?我?…ああ、もう、君を細かく観察し、認識もしたからね、
しかも、弱いけど一応…我の宵闇も、
一部だけ、深淵属性を含んでいるからさ。
あーっと、つまりこうだ。
別に、君は無理に頑張って走り回る事も無いよね。
そこで動きもせず、じっとしたままで、君がただ念じさえれば良いのだよ…
例え目の前に、数万の軍が居たって…
【深淵】を、向こうに見える端から端っこ迄に、右から左へサッと動かせば、それだけで相手は終わりだよね?
動きを止めるだけなら、これで終わり。
もうそりゃ、怖ろしいくらいに簡単な話さ。
その後…動かない敵に、とどめを刺そうが、
放置して逃げようが、それはもう、君の自由さ。
…なんならそのまま【深淵】に入れちゃえば、一瞬で全滅…いや、完全に消滅さ。
いやいや、怖いね…
ああ、気絶した敵が、どの程度の時間で回復するのかは…
まあ…おいおい実験すればいいと思うよ。
「お、おう…」
あれ?
なんか…思っていたよりも…俺の能力って、大分ヤバくない?
問答無用で蹂躙専用の…超特化型?
自分の力が…ちょっと怖いわ…
そりゃ、破壊神とか、皆に言われる筈やわな…
確かに…深淵も何も見えてないんなら、
俺に何かをされてるかなんて、到底理解不能だよな、
そもそも見えて無いし、多分、風が吹いた程度?
だれにも…気にも止まらんのだろうな…
しかも俺…割とどこでも行けちゃうよ?…
空だろうが、海だろうが…なんなら地中だってOKだし…。
あれ?
俺…意外と無敵じゃね?
いや…ってかさ、良いのか?ヨミ、お前、
俺にそんなペラペラと、ナイスなお得情報、いっぱい漏らしてくれちゃって?
「え?…いや、君が聞いたんでしょ?」
でも実際、我の守りの要は、他でもない君なんだからさ、
いわば、我は君に命を預けてるのだからね、
当然、それは我の為だし…つまり我は何でも進言するさ。
君が強ければ強いだけ、こっちも心強いってもんだしね。
「お、おう…」
あとさ…君の想像力次第で、もっと凄いことも、きっと簡単に出来ちゃうよ?
いやあ、下手したら君、前の【深淵の主】よりもっと、とんでもなく恐ろしい存在なのかもね…いや…
我にその力が有ったらさ…
いや…仮にそうなったらもう、正直怖いよ。
全ての終焉が、この手の中だとか…
絶対に持て余す力だよ…
いやいや…本当に、君にお近づきになれたのは、僥倖だった…
もうきっと、我史上最大の幸運だったんだよ、いや、本当に、
…敵対するとか、正真正銘、全くのおバカ、
もう腹抱えて笑っちゃう位の無意味さだよね。
仮に…
この地上の生物全部と君が喧嘩したならさ、
君が呆気ないほど簡単に、あっと言う間に圧勝してしまうんだよね…
我の目には、そういう未来が、既に見えるんだよ。
そりゃ…過去の【深淵の主】も、きっとそもそも凄く強かった筈だよ?
でも…君はもっと特別なんだよ、まさしく規格外さ…
偶然か必然か…
この世界が、或いは、理 が、
君をこの地へと導いたんだろうな。
「うぇ゙?…そう…なの?なんか…良く判らないんですけど?」
ねえ?君…もっと自信を持って、堂々と威厳ある態度を見せなよ?
仮にも、君だって神なのだから…そんなにオロオロしてると、
寧ろ、君に付いて行く信徒達が可哀想だよ?
「お?…おう…」
うーん…ダメだ…君にはどうも、もっと精神的な指導が必要の様だな。
「へ?」
うーん、そうだな、こりゃ大変だぞ…
かつての…天地創造の頃を思い出すよ…
えーーっと?
それ、どんなレベルですか?…
…美味しいの?




