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季布一諾3

 只今、夕日が真っ赤に燃えてる18時ちょい過ぎ…


 一体全体?どうしてこうなったのか…


 俺…【深淵の破壊神】代理と、

 

 世界の創生主たるその一柱【ツク=ヨミ】、


 そして【アザエルの使徒】マーヤル、【旅団】シレン…

【アザーエル】の【目】アマジャ、

【耳、剣】のエギラ、


 更に…


 不幸な一般女性ヘンリエッタ、

 もっと不幸な幼女 マーオ、


 伝説のキメラ種、クモのミュー


 全くもって、意味不明なメンツが、なぜか一同に集い、




 まさか…同じ鍋をつついているとは…


 なんて日だ。




 ちな…本日は、


 仮にも我は神だぞ?…とか言う、フザケた来訪者のたっての希望により、

 

 唯一にして、最後の豚骨ラーメンが使用された…。

 まあ…最初が肝心って言うし、決して舐められる訳にはイカンからな…知らんけど…



 鍋の具材は、道中たまたま遭遇してしまった、哀れな鹿と、


 すぐ近くで採取された野草やキノコ…そして虎の子だった豚骨ラーメンを、ブッ込んで、グツグツ煮込んいる…


 この香り…


 いや…これはもはや味見の必要も無い…


 間違い無い…これはもう、圧倒的美味いに、そう決まっている。


 ビジュアルと匂いだけで、

 これ、中3野球部男子なら…白飯3杯楽勝いけるやつ…




 完成後、親戚さんによって、遂に各自に配られる。


 パンっと手を鳴らし、「頂きます」俺と、初期メンが一斉に言うと、


 お爺とシレンさんが、慌ててそれに続いた。


 唯一…キョトンのヨミが、俺に、それは?…っと問うが…


 残念手遅れだ。


 俺は既に飯にがっついてたんで、ヤツは質問は諦め、謎のスープを口にした。


 この辺りでようやく判明したんだが、このヨミの姿、見え方が、どうもおかしいのだった。


 神って…そもそもそういう物らしいんだが…


 見る者によって、そのヨミの見え方が全然違うらしい。まず、男も女も無いし…


 声も、人によって聞こえ方…声色が全く違うそうだ。


 例え変装なんかしなくとも、同じ名を名乗って居ても…

 仮に町中に居ても、


 似顔絵じゃ、誰にも同じ人物を、絶対探せないらしい。まあそりゃそうか、


 ちな…それはどうやら俺だけの様だが…


 俺の目には、ヨミは暗い闇の人型のモヤモヤで、

 顔も声もクソも無い…いつかの俺の様なのっぺらぼうだった…。



 え?ヤダ、神様には顔…見えてないんですか?プププ…っと、


 なぜか勝ち誇るエッタさんに、軽く殺意を覚えたが…まあ…俺は大人だ。こんなつまらん事でいちいち怒ったり…


 クソが…




 まあ良い…

 いつものメンツも、新顔も、どうやら鍋の味に大満足の様だしな。


 うんうん、マーオちゃんが笑ってると、良いよな…こっちも幸せな気分だよ…なのにさ?


 ちっ…テメエら…


 特に…俺の両横で、ヨミとお爺が興奮気味に、


「これは美味い、美味いぞお…」そう言って、


 俺の肩や背中を、気安くバンバン叩いていた。


 …なんだ、コイツら?


 ちょっと…いや…かなりイラッとした。

 

 まあ…良い…俺は大人だ…から…な…ギリっ、

 グヌヌヌヌ…今すぐぶん殴ってやりたい…





 さて、飯も食ったよな?




 さあ、テメエのリクエストには、優しい俺は律儀にも、応えてやったよな…?


 で、お次はお前の番だよな、ヨミ…


 なら、さっさとマーオちゃんの封印を解けや?お?



 ああ…待ってくれ…今すぐは無理だよ?「あ?ミュー、すぐに始末しろ!」いや、ちょっと待ってくれ…聞いてくれ…お願いだよ…


 ちっ…言えよ、遺言として聞いてやるわ…



 いや…君?お願いだよ、落ち着いて、ちゃんと話すから、ね?


 良いかい?…普通、封印は、我が死ねば確かに消えるが、それだと我を殺せば、ヒルメは簡単に手に入れてしまうじゃ無いか?

 そうだろう?それじゃダメなんだよ、


 だから、解除に色々条件を付けたんだよ…


 それでまずは、黒い月の日、或いは赤い月の日だ、

 それ以外では、残念ながら無理だよ。


 次に、【呪】大量の大きな魔力が必要なのだ。

 兎に角、解除には結構な魔力が必要なんだよ。

 でもさ…ご覧の通り、我は魔力がスッカラカンなんだよ。

 もう正直に言うと、10分の1どころか、

 本来の20分の1程の力しか残って無かったんだよ…

 実際、今ならここにいる、君の信徒の人間達ならば、結構簡単に我を殺せるくらいだよ?


 …おっと、これは、くれぐれも、世界的には内密で頼むよ…



 だがね…


 我は君に会うために、相当無理して、

 かなり強い魔法を、重ねられるだけ重ねてここに来たからさ、


 まあ、すぐバレたし…キメラには、魔法を上書きされたしさ…散々だったが…


 だから…それも有って回復までは今少し、時間が必要なんだよ。


 もうね、無理して魔力絞り出しちゃったからさ、

 暫くは、枯渇したままなんだよ。


 「…そうか判った、じゃ、ミューさん、構わずやっておしまい!」いや、ちょっと、だから、お願いだよ、ちょっと待ってくれ…って…な?


 まさか…

 この世を造ったと言う神さんが…

 この俺にすがりついて、慈悲を懇願すしてるとか…どうなってんだ、この世界?


 だがしかし、


 「おい?次に騙したら、もう絶対容赦しねえぞ?あ?」


 君さ…一応ね…我はこの世界の創造主の一柱なんだよ?

 そりゃ確かに君も、ある意味そういう立場なんだろうけどさ…


 その偉い神を、まさか、堂々と脅迫したり、恫喝したりするとかさ…


 ちょっと酷くないかい?

 もう少し、我に敬意を払ってく…あ、いや、待ってくれ…


 いや、本当に…すいません…我はちょっと言い過ぎました、どうか、ちょっと待って下さい…



 …ちっ、それで?


 あ、舌打ちした?

 いや、ハイ…えーっと…そう、そうです。

 恐らく…ですが、いや、もう間違い無い話なのですが…



 もうすぐ直近に、ヒルメが【呪】を行う…そうせざるを得ない様な状況を作って…その魔力を丸ごと奪います。その予定です。


 実は、その為の、魔力の流れを変える神器を所有しておりまして…え?詳しく?…はい。


 今現在、ズク族の生き残りに、多くの獣人、人獣を集めて、ですね…


 大きな拠点を、サデヤルの近くに造っておりまして…


 そこで、敢えて…


こちらから【呪】を行う…いや、そう見せる芝居を打ちまして…、


 で、ヒルメがその対抗の為の【呪】を準備したならば、

 その魔力を、横からまるっと頂こうと…そう計画しておりまして…、はい。


 そこで奪った魔力の三分の一で、まずその封印をといて、

 で、残りの三分の一の魔力で、我の力の補充をして…


 更に残った三分の一を、生き残ったズク族の人数を増やしたり、強化したり、

 まあ、ズクの補充をしましてですね…


 で、そのまま、弱ったアーマの城を一つ、強化した我等ズク族が責滅ぼしてしまおうかと、


 そう、考えております。



 ところでマーヤル師匠?

 「え…し、師匠?あ、ハイ…」

 奴の言う…【呪】って、その計画通りに、横から簡単に奪えると思いますか?


 そうですね、我等人類が構築可能な術式では…不可能ですし、想像も出来ません…

 ですが…ヨミ殿程の力が有れば、それが可能では無いのかと、そう思います。


 なる程…

 で?ヨミさんよ?

 具体的にどうやって、魔法で魔法を奪うんだ?俺にも判るように説明してクレヨン。


 クレ…ヨン?

 …ああ、そうだね、まず、こちらの【呪】の、狙い を、絞らせない様に徹底する。


 それに対抗する為には、

 迎え撃つ【呪】には、なるべく広い範囲に作用するような…

 割と曖昧な条件付けを、せざるを得ないんだ。


 例えば…私が君を狙って、【呪】に、君の命を確実に奪う…と、条件付けした場合、

 君も【呪】に、確実に、命を守るって条件付けをするんだ。そうすると…

 その【呪】に掛けられた命の重さが、それぞれから相殺されてしまう。

 掛けられた命の重さが、仮に同じなら、

 実質その【呪】は不発だ。足し引きで、無くなるから…


 命の重さの差が、余程開いて無いと、ある意味すぐ回復出来てしまうから、

 それはもう、殆ど無傷と、同義じゃあ無いかな?


 まあそれ故、こんな大きな戦争の局面で、

 通常すぐに判る様な狙いは、敢えて付けず…


 そうだね…有能な副将の命だったり、食料を腐敗させるとか、急病を蔓延させるとか…ね、


 まあ、とにかく地味に相手の嫌がる所で、見逃してる様なとこを、密かに狙って行うんだよ。


 うわ…性格エグいな神族って…?



 つまり…受けるヒルメ側は…あれこれ守る為に、【呪】の力、条件を大きく分散せざるを得ないんだ。


 そうだな…、それが、超強力な大弓の一撃なのか、

 或いは、投石による広範囲の多数攻撃なのか、と、言う違いだな。


 そして…集中させれば恐ろしく強力で【深淵】にさえ穴を開けてしまう【呪】であっても、


 要は、こちらに向かってくるのが、それが多くの小石であれば、


 実は、割と簡単にそれを受け止められるって、

 まあ、そうゆう話なんだよ。


 その為の神器も既に用意してあるんだ。



 ほお…


 では聞くが?

 その奪った三分の一で、ひょっとして…お前、

 俺を出し抜くつもりだよな?


 「バカ、いやいや…これ、これ、ねえ?もう忘れた?見えてるよね、この蛇口?…」


 しかもこれ…呪いだからね?魔術の上位互換だよ?

 

 しかも、君やミューがいちいち反応しなくても、

 我の特定の言葉や動きで発動する、凄く凝った、手の込みようだよ?


 我はともかく、君の眷属のミューを信じてあげて、お願いだから…。



 「お、おう」



 じゃ、まあ…ええか。知らんけど…

 

 

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