泣くのが嫌なら、さあ歩け2
なんか…
若干だが、むしろ?
一歩的にやられて、
もはや多少、気の毒にさえ思ってしまう?
残念な農民達を強く睨みつける、強面のアマジャさん。
そこに、
遂に満を持して、
水戸の御老公様が…
いや、マーヤルさんが声を掛けた。
アマジャよ、そしてミゲヤも…
無益な殺生はいけません、
…もう、その辺にしておきなさい。
もしやそなたらは、神の御前で有るのを忘れた訳では有るまい?
アマジャさんと親戚さんが顔を見合わせて、答える。
いや、しかし…使徒様、
この手の手合いは、放っておけば、また違う者を襲いますよ?
ちゃんと痛め…いえ、懲らしめとか無いとですね…
「エギラよ、この者共の目を見なさい、もう完全に…すっかり怯えて、心も折れておるじゃ無いですか?
何より、恐らく…何かきっと、深い事情でも有るのでしょう、ねえ村長さん?」
おお!凄えなコレ…マジ、リアル黄門様みたいな流れやん?
今にもあの、
OPテーマが聞こえてる来るようだ…
♪じんせーいっ、楽ありゃ…
待て?
ん?ってか、ちょ待てよ…
御老公に助さん格さん…
更には、
お風呂担当?のお銀は居るし…
じゃ…?
ま、まさか俺が?
…うっかり…八兵衛なのか?
お、落ち着け俺…
ま、まあまあ…
助さんも、格さんも…
おっと違う、
アマジャさんと親戚さん、ここは御老公様に免じて、
取り敢えず武器は一旦、納めましょうか。
声には出さなかったが、
俺にはあの?例のバリア【深淵の輪舞曲】が有るんで、
ココでも意外と安心してた。
…で、
なんやかんや、深く事情を聴きました所?
なんと!
突然やって来た軍人風の見知らぬ男達に人質を取られ…
やむにやまれず、俺達を襲って、俺を連れ出せと…
さもないと…以下略、的な?
そして、この様な事になっております…って、
それもドラマでよくあるやつ?
まさに、王道のあるあるやんか?うわうわ…マジかよ〜?
もうこの流れは…
世直し、ですよね?
悪党どもを、次から次にバッタ、バッタと、
しばき倒すんですよね?うんうん、
この後、御老公様の決めゼリフ…
さあ助さん、格さん、悪党どもを懲らしめてあげなさい…の、パティーンじゃね?来たコレ案件?
何故か、勝手に一人で興奮してる俺を尻目に…
判りました、では…
そう言って、丸ごと放置しようとする助さんと格さん?
え?
いやいやそれは…ちょっと違くない?
ウソでしょ?
え?…まさか、このままスルーなの?
一応、一応?…確認する?
「あの…この人達、ホントに助けないんですか?」
アマジャさんが俺を見て、ハッとした…
「まさか…この様な者にまで、貴方様は御慈悲をお掛けになられるのですか…」
同じくハッとした親戚さんが、
「…至りませんで、大変申し訳御座いません…」そう言って膝を付き頭を下げた。
あれ?いやいや…
違うよ?えーっと…黄門様は、あっちのお爺やんで、
俺はただの、うっかりさんポジの筈ですけど?
そして…その農民達から詳しく情報を聞き取り、
彼等の集落には、颯爽と風車の弥七…こと、シレンさんが、単騎で偵察に向かう…
「いや、もう最悪の場合は、私がチャチャっと賊を殲滅して来ますね」っと、妙にかる~く出掛けていった。
なあ…ミュー、ちょっと一人だと心配だからさ、お前追い掛けてってさ、
もしもの時には、助けてやってくんないか?
ミューはイエスのぴょこぴょこをした次の瞬間、
もの凄い勢いで糸を飛ばして…
あれ?貴方ってあの?
…マーベル?いやソニーか?の…クモっぽいヒーローさんですか?
いやいやそれとも?
…立体機動装置着けた、調査兵団の方でしたすっか?…って、
もうそんな勢いで、ぶっ飛んでいった。
忘れてた。ミューって普段、気遣いも出来て、子守だって完璧な、とっても優しい子って、認識だったけど…
そうだ、本来はガチの戦闘殺戮マシーンだった…
農民達から刺さった武器を回収しながら、親戚さんがポツリと言った。
…シレンが行った段階で、もう大概なのに…追い打ちが…まさかキメラ種とか…
何処の阿呆か知らんが、さすがに同情したくなるわ?ツイてないよなあ…もう、只々絶望しか無い、本物の地獄だぞ、きっと。
マーヤルさんがとエッタさんが、農民達を手当てをしている中で…
ん?…
アマジャさんは一人、何故か薪を集め始めた。
…ん?おお!
おお、そうかそうか…なる程ね!
もう、この後の展開が見えたのか?野宿決定。
流石はアマジャさんやな。
ねー、マーオちゃん、あのおじちゃん凄いねえ〜お利口さんだねー。
ほんの小1時間くらいかな、
暫く時間が経った頃に、
「じゃ、もうそろそろ…一回、気の毒な連中の様子でも、観て来ますかね…」
親戚さんがオッカに跨って、ゆっくりと移動を開始した。




