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Return to Myself 6

2名の行方不明関係者?の確保と、

 更には、予定通り遺跡の調査も無事に終えて、


 流石に…皆腹も減ったし、預けてる馬車を取りに戻るのも有って、

 ギーロさんの処へ戻る事になった。


 そこで…


 実験と称し…


 自身の印剣一本を除き、

 シレンさんの荷物一式全てが、俺のヒビ割れの浅い入り口付近に設置された。


 彼は強く、嫌だと、

 何で私の荷物を?…私の荷物、だけを?…


 そう言って、必死で抵抗したが、

 如何せん…


 そこは多数決という言う、数の暴力に屈した。

 残念でした、また来週…ご愁傷様である。



 俺は、歩きながら、【深淵】のヒビ割れを動かして、


 横の木や、大きめの岩にぶつけたりして色々試してみた。

 勿論、今回は無意識では無い。


 ちゃーんと、考えつつ…

 あの結界をぶっ壊せた時の…

 あの、状態の再現に勤しんだ。勿論、ミューにも意見を求めながら。


 黒石を吸収して、なんというか…

 深淵の淵?の部分の、少し、俺自身の体感?感触が、

 ちょっと、いや随分変わった様な気がする…

 そして…え?



 あ?はい…了解。そうですね。


 神様、一旦休憩に致しましょうと、

 お爺を見ながら、アマジャさんが言ってきた。



 なる程そうか、今はお爺やんも一緒いるからな、無理は禁物と。



 休憩だと、言われたのにも関わらず、アマジャさん達は、何かと働いていたので、


 ちょっと悪い気もして…

 俺は何となく、金属バットで素振りをする。


 頭をスッキリさせるには、一度頭を空っぽにする方が良いしな。

 …え?おい誰や?

 最初っから空っぽじゃろがい?…て、言った奴わ?

 

 アホか、舐めんな、ちょっとだけ入っとるちゅうねん。


 …30グラム?

  知らんけど…







 ところで…エッタさんでしたか、貴方はサザーリンのところに居たそうですな。

 あやつだけは、なんとか無事に、我らの手の者で保護したのですが…、


 しかし、お国の方は…災難でしたな。

 アーマの連中の事だ、何をやらかす事だか…あれらは一種の厄災だ…


 故に、大丈夫等とか…簡単に無事で有る、などととは、どうしても言えませんからな。


 だが、何かしら情報が入ったら、貴方にお知らせしましょう。

 「はい、ありがとうございます」


 …でも、大丈夫でしょう、きっと。奥様はとてもお強い方ですから。


 何より、肝心の姫様は、ココに居て、

 ちゃんとご無事ですし…


 しかもですよ?


 もしも、姫様を傷つける様な者が居れば、きっと大変ですよ?


 なにせ、神様は姫を溺愛されてますからね…ああ、同じくミューさんも。


 もう、すっごく怒ると思いますよ?

 それはねえ…考えたでけでも、ちょっと恐ろしいですよ?


 前に、林の中から急に出てきて姫を驚かせた、凶暴そうな野犬の群れが居たんですが…


 神様とミューさんが、それはそれは怒って…


 もう本当に…

 まるで狂ったように、執拗に追い掛け回してましたよ

 …寧ろ、犬達の方がが気の毒な位に。


 あれもう、一体どっちが野犬なんだって

 …いや、狂犬なのかな…?


 あんなのを見たらもう…



 そうですか、そうですか。

 我らの神様は、幼女の様な弱者には、とても慈悲深いというのは…


 伝わる神話の通りに、本当だったのですね。


 

 どうにも破壊者としてのお話、逸話が多くて、


 そのせいでよく、忘れられがちなのですが…


 全ては、次なる創造の為の破壊、

 つまり、何でもかんでも破壊する様な、そんな悪神や荒神では無いのです。


 やはり…我らの信じる神は、群れた悪を裁き、弱き者には優しい、


 素晴らしい神であらせられると言うことですね。


 ああ、もう一度、祈りを捧げておきましょう…






 少し離れた場所で、アマジャさんと親戚さんが索敵…

 いやぶっちゃけ、飯のタネ、食材を熱心に探している。


 まさか…エッタさんまでが、ヘビ、ヘビ言ってるのだが?



 まあ、その分ミューが子守してるからな、寧ろかなり安心だが…。





 丁度そんな頃に…


 素振りを終え、フーっと、上を向いて息を吐いた時に…

 

 俺の頭上から、一羽の鳥が急降下?直滑降してきていたのが見えた。


 木の影、離れている他人にも見えない死角を突いて…多分…アマジャさん達からは見え無いんじゃね?



 だがしかし…だ。



 ホントたまたまだったが、

 偶然、上を見あげてた俺は、それを直ぐに察知出来た。


 そして…

 そのボールの…

 落下?到着地点を予測し、


 そして、静かにバットを構えた。



 しかも…おいおい、途中からただ真っ直ぐだと?

 ふっ、笑わせやがる。



 俺は既に、一撃必殺…代打の神様、八木の構えだった…

 当然、俺の脳内では、ウグイス嬢のアナウンスと共に、

 甲子園の大歓声が、

 そして、あの入場曲スカイハイが、絶賛脳内再生中だった。


 アドレナリン出まくり!



 バットを振ってたせいで、多分、俺の脳も実戦モードだったし…

 身体も充分温まっている。まさに今、俺は絶好調だったのかも知れない。


 ニヤリ…せいぜい、いいトコ130キロ台後半位か?


 しかも、やや外角よりの高め真っ直ぐかよ?…


 あの程度の速さなら、丸見え、絶好球ぞ?どうぞ、打ってくださいってか?勝ったな…


 アホめ、この4番を…俺を舐めんなよっ、


 「ココっじゃっ!!」…ガキンっ、


 俺はバットをコンパクトに、そして鋭く振り抜く…


 確実にボールを芯で捕らえた時の…

 確かな、そして心地よい良い手応えを感じていた。


 短い金属音を聞き、皆が一斉にこっちをみるタイミングで、


 打ち上げられたその鳥が、フラフラと落下してきた。


 ふ…俺も、この位はやれるんですよ?

 まあね、けして伊達じゃ無いんですよ?

 なにせ、こう見えて、いつも4番か5番、張ってましたからね。


 草野球やけど…



 綺麗にスイングを終えた俺は、クルクルとバットを回し、

 格好よくフリップしようとして…あ?  …やめた。


 「ひっ…ひいやああ…」


 その…血だらけ、肉片付きのバットを見て…


 ちょっと…いや、大分引いていた。


 シレンさんが随分驚いて、そして慌てて走ってきた。

 「大丈夫ですか、どこもお怪我は御座いませんか?」


 横の川で、慌てて、もうそれこそ必死で…

 一心不乱にバットを洗ってる俺に、シレンさんが聞いてきた。


 「え、ああ、全然大丈夫ですよ、あの程度の真っ直ぐなら、余裕ですよ…」


 …血…以外は…





 

 一体何だよ、あれは?


 驚いたな…あれ魔鳥…闇疾風だよな?

 こっちの目を狙って飛んで来るアレ、


 無茶苦茶速いし、気配も音も殺して、ぶっ飛んでくるのに…


 あれを?


 慌てる様子も無く、それこそ、いとも簡単に撃ち落としたぞ?


 俺でも、ちょこっと難しいのに?



 しかも…余裕って?

 

 そうか…だよな、やっぱり…そうか、

 マジで神様なんだ…凄えな…ちょっと震えたわ…


 しかも、なんだよあの両手剣の構えは?


 いや…そもそもアレは、剣…なのか?


 それも、あんなに後ろに構えてて、


 あの速さにも一切負けなかったどころか、

 姿勢も崩れずに、タイミングもドンピシャだったぞ…


 あれ…一体どこの、何と言う剣の流派だろうか、

 凄いな…あんなの、一度も見た事無いな…



 なる程な…凄い、凄いとエギーが言ってた通りだった…って事か。






 俺は、早くも夜の食材ゲットだぜー、

 とか…一瞬思ったが、


 如何せん、それはもう…モザイクが必要な位、グチャグチャの…それは酷い有様だったので…


 そっと手を合わせ、華麗にスルーした…


 間の悪い時に俺を狙ったせいで…

 運が悪かったな鳥…成仏しろよ…って、

 お前が言うなって話やが…


 

 手を合わせる俺を、妙に感心して、じっと見つめるシレンさん…?




 俺は…


 自分の預かり知らぬところで、

 謎に?新たな狂信者を生み出していたようだった。


 マジで知らんけど…

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