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混沌3

 それはもう…

 俺以外は皆、本当にギャアギャアと…そりゃ大騒ぎだった。

 

 特に親戚さんが、かつてない程に、それはもう、異様に猛っていた。


 かなりの大声で俺に向かって、危険だーとか、下がれーとか、


 もう、マジで、狂った様に叫んでる。


 で?


 あ、っという間に?

 すんごい勢いで、アマジャさんが、俺に向かってぶっ飛んで来た…


 まさにその時!

 

 クモの目が光って、そして片側の前脚で1回、地面を叩いた。


 すると、高速移動中だったアマジャさんが、何と、その場でピタリと止まって、

 そっから地面に落下した、いやしてしまった…


 驚いたの事に、アマジャさんだけじゃ無く、親戚さんまでも、戦闘態勢なポーズでフリーズしていた。


 微かに、声は出るみたいで、

 どうやら金縛り?的なヤツの様な…?


 え?…


 じゃあ何で…

 テメエはそんなに落ち着いてるのかって?


 いや、理由はこれまた一切判らんのだが…、


 このクモ、俺達に敵意は全く感じないし、


 見た目は随分小さくなったが、


 …コイツ、俺がこっちに来て最初に会った、あのクモじゃね?…って、


 何となく?すぐに判った…気がした。


 「なあ…お前、あの時のクモなのか?」


 こっちを振り返り、クモは上下にぴょこぴょこ動いた。


 ん?それがイエスって事?…

 おお、そうかそうか、やっぱりな。


 ところで…あのアマジャさ…

 いや、あそこの二人、痛くないの?ケガとかしてない?


 あのままでも、大丈夫なのか?

 …クモは上下に動く。


 そっか。じゃ、取り敢えず、一旦いいや。


 それで?お前、何でヒビから出ててきたんだ?


 ずっと…あの中に居たのか?

 クモは身体を左右に振った…

 お?それはノーだな。


 じゃあ…、聞くけど…


 ぶっちゃけ、お前は…俺の敵なのか?


 クモは左右に強く動く。そうか…強めのノーだな。



 じゃあ…味方かい?


 おお、上下にぴょこぴょこだ。ホウホウ、味方か、そうかそうか。いいぞ。

 

 そういえばさ、始めて会った時、アレって、俺を助けようとしたのか?

 

 ぴょこぴょこだ、なる程やっぱり、そうだったか。そんな気がしてたんだよ。


 で?それは何故?

 …クモは困ってる様子だ。

 そうだな、喋れないもんなお前…そうか、二択の質問じゃなきゃダメか、困ったな。


 とりあえず、お前を信じるからさ、あの二人を解放してやってくれん?


 …ああ、勿論ちゃんとお前を庇うからさ。お願いだよ、


 クモは俺と二人を交互にに見たあと、また地面を1回叩いた。


 多分、動けない時も、凄い力を身体中に込めてたからなのか?

 解放された瞬間、二人は、フラフラと、明後日の方向に倒れ込んだが、速やかに飛び起きた。

 

 そして、クモは、俺の腹に飛びつく。二人に攻撃させない為だな。へー、賢いな。


 あ?…このクモ、全く重さを感じないんだが?

 …ま、今は良いか…


 さて、アマジャさん、親戚さん…

 一旦、一旦落ち着いて、ね…大丈夫、大丈夫だから、ね?


 …親戚さん、あなたはマジで1回、1回、落ち着いて、

 そう、深呼吸しようか、深呼吸、

 ほら大丈夫だから。はい吸ってー…吐いてー


 もう、生まれてこの方、した事ない程に、

 もう必死のパッチで、なんとか二人を宥めた、


 …メッチャ疲れた。


 ほら、これ…アマジャさん見えませんか?


 俺の目には、俺の身体中から出てる黒い湯気みたいなのと、クモから出てる黒い湯気が、同じ色で、しかも、所何処、繋がってる様に見える。


 「…確かに、見えます…が、しかし、このクモは、ただのクモではあり…」



 ほら、アマジャさん、あれですよ、あれ、


 モンスター?…いや、

 

 クモがじっとこちらを見ている。

 どうやら仲間になりたそうだ…


 仲間にしますか?

 Yes No  って…


 みたいなヤツ、ほら、有名なあれですよ、


 あれ?…知りませんか?そ~ですか、



 はいはい、とにかく、良いですか二人とも…

 コイツは、たった今から、俺の、仲間でーす、

 はい、良いですね?判りましたね?お返事は?


 はい、じゃ、物騒な武器は、サッサとしまってね、危ないから、ね。



 親戚さんが、まだちょっとヤバい…必死に感情を抑えて、ハアハア言って、何かすげえ顔になってる。

 …急には、飲み込めないんだね、まあ…判るけどさ…



 「神様、も、申し上げますが…その…クモですが、

 魔物どころか、その…とんでもないバケモノ…いや、ま、間違い無く…その、

 …キメラ種かと、思われまして…ですね…、ひ、非常に、き、危険でして…」


 

 ああ、なんか…そうでしたね、前に確かそんな事を聞きましたね、


 でも、ほら、全然大丈夫でしょ。

 こんなにペタペタ触っても、脚引っ張っても、全然怒らないし、見てほら…ぴよーんって?


 

 そもそも、俺を殺す気なら、最初に背中から、バッサリとイクでしょ?余裕で…

 

 しかもほら、コイツ、よく見たら、お目めもクリクリしてて…


 アレ?ちょっぴり可愛いのか?…って、

 そんな感じ、する?…でしょ?

 

 うわ…二人とも、メッチャブンブンと首振ってるな…そっか無理か。


 …しないかー、そうですかー、残念。

 

 いや、でもマジヤバいな、コイツ…

 ホントにちょっと、かわちいんだが?


 ほら…マジで、お目々クリックリやん?


 普通のクモと比べると、確かに大きさが、若干おかしいけど…


 それが逆に?作り物?とか、フィギア?ぬいぐるみ?…みたいな、絶妙ないい感じの大きさで、

 

 むしろ、今の大きさが、丁度いい感じなのでは?



 そうだな…名前がいるよな、えーっと…オスかな、それともメス?


 アレ…動かんな?それって…どっちでもないって事?

 お…ぴょこぴょこした。



 判った。俺がお前に、とっても素敵な名を授けてしんぜよう。


 ん?そうかそうか…



うれしいか、俺も、なんかうれしいぞ。





 

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