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往生3

 俺は人の死に関わった仕事をしている。

 所謂、葬儀屋さん、おくりびと…そんな感じ?


 なのだが…


 実際、人の死に際って奴には、

 まだ一度も会った事は無い。

 仕事の依頼は大抵、亡くなった後だからさ。


 いや、一家丸ごとで…確かに死亡した時有ったけど、


 その…死んだ実の家族3人の横にいたんだけど、

 まさに同席してたけども…



 俺って、意識無かったから。その方が良かったとは思うし。


 …って言うか?


 俺が初めて立ち会った人の死に際って、


 まさか…俺自身の、かよ?


 超ビックリだわ、


 色んな意味で、マジかよ?





 そっかあ…


 遂に、こっちでも死んだか、俺…あ、


 ひょっとして?

 あっちでもコッチで死んだ、史上初の男なのでは?知らんけど…




 でも、どうなんだろ?


 これで、元の世界に帰れるのかな?



 でもさ、

 帰ったら、見たことない数百年後の世界だった…


 みたいな?


 実は、浦島太郎状態でしたとか…マジ嫌だよ?


 この件の…担当者って誰?…



 ひょっとして、前任管理人の、破壊神パイセン?なのか?


 だったら…隠れてないで、せめてそこんトコだけは、

 本当に頼んますよ?マジでちゃんとして欲しいっす。





 でも…そうか、


 どうやら俺はここ迄か…


 ちょっと、感慨深いな…


 

 親愛なるアマジャさん、親戚さん、ミゲヤさん、エッタさん…


 あ、一応、弟さん他数名の方々も…



 みんな、今迄ありがとう。


 色々有ったけど…

 実際、僅かな期間だったけど、

 俺、本当に楽しかったよ。


 そして…


 うおおおおおおおおお、マーオちゃ〜ん、…うえぇ〜ん…さみちいよ…

 おっちゃん…無茶苦茶寂しいでちゅ…すっごく悲しいです…


 後に残った俺の遺品は全てマーオちゃんのものです、

 特に甘い飴ちゃんとココアは、誰にも(あの女に)あげないでくださいね。


 エッタさんを嫌いになってもっ、俺の事は嫌いにならないでくだちゃいっ!!(前田のあっちゃん風に)


 しかしなあ…


 クソ…最後の、ダサい死に方だけが、超〜心残りだわ…



 拳を天に突き上げて…


 「我が生涯に、一片の悔い無し!」


 とか…どうせなら格好よく言いたかったよな…


 いや?…まあ、悔いしか無いけども…




 で、でも、どうか、どうか…

 俺の事、忘れないでね…


 時々で良いから…思い出してね…



 どうか、俺の形見を大切にして…くだ……?


 ん?




 …?



 …おや?



 えーーっと?




 アレ…ここ、いつもの【深淵】やん?



 え?

 俺って死んだ…から…だだ…よ、ね?




 …ってかさ、

 今、俺の目の前にさ、


 あの…いつものヒビ割れが…いつも通りあるんだけど?





 えーっと…

 コレ、前の突入実験の時のポジションと、同じゃね?




 ん?待て、待て、落ち着け?



 つまりさ…ココを…持って…


 ヒョイッと…


「よっこら、しょう一郎…って、誰やねん、それっ!」




 …あ?


 

 ……戻った?




 俺…いきなりの復活か?




 しかも、血まみれワイシャツなんかも、


 何故かスッキリ元通…りやん?


 いや、それどころか、このワイシャツに、ノリのパリッと…ゴワゴワ感がしっかり残ってる?…


 さっき迄…ヨレヨレやったのに…


 これって、こっちの来る前のシャツの感じ…?





 えーっと?



 あ…ああ、


 みんなが皆、大きく目を見開いて、凄えビビってんな…


 だよねー?

 スッゲえ、血…吐いてさ…


 死んでたもんね?俺…判るわ〜、

 でも、「安心してください、履いてますよっ!」、って、

 いや、そうじゃ無くてー、


 違う、違う、違うのよ、俺が…


 一番驚いてんの、絶対に、俺だからね?




 あの…アマジャさん?


 …えっと、あれ…蝋人形ですか?



 親戚さん?

 あれ?泣いてます?


 エッタさ…

 アカン、白目剥いてる…放置や



 うおおおおおマーオちゃあああああああああああん、

 俺、帰ってきたよおおお、ガッツリ熱い抱擁。


 おお、うれしいの?うれちいのー、そーなの?おっちゃんもねー、メッチャ…う…れ…え?



 え?何?ガシッ?



 アマジャさんと親戚さんにガッツリ抱きつかれて、背中バンバン叩かれた…



 いや、あの…


 


 ああ、まあね、まあまあまあまあまあ…あの…



 でも…あの、もうそろそろ、イイデスカ…ね?



 …いやっ、ダメだ…とても言えない…空気が辛い…


 



 元の世界に帰還することは出来なかったが、

 何故か、ちょっと良かった気もした。



 

 何故か無事?復活してしまった俺の前には、



 俺の亡骸は、無いな?


 なんなら、吐いた血の海も無いが…何でやろ?



 獣人の何人…何匹?が、

 もうギャアギャア〜悲鳴を上げながら、俺から逃げ惑っているな…



 しまったな…


 いっそ、テッテレー♪…

 

 とか、最初に言っとけば良かったかな?


 まあ、ええか…


 


 兎に角?

 俺は、アイル・ビー・バック…した。したった。




 今ここに、不死身の破壊神、爆誕!みたいな?

 的な?



 ウソ、ウソ、たまたま偶然かも知れんし…




 いや、その理由も知りたいけど、


 一番気になるのは…


 俺の命の残機? まだ有るんか?

 残り…あと何機だろう?


 コイン、集め倒すか?



 まさか…アレで終わりとかだと…

 ちょっと、つらたんなんですけど?



 嗚呼、パイセン、助けて、早く帰ってきてえええ。



 もしくは、【深淵】の説明書、プリーズ…



 誰か、至急…大盛り、つゆだくでそれ下さい、お願いします。



 


 

 




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