往生1
そもそも…一体どうして、この朕が…
どうして、どうして、どうして、どうして、どうして…
やること成すこと、全部上手く行かない…
きっと、ヨミが悪いんです…そう、あの子が今まで通りで居てくれたのならば、
きっと、きっと、全て上手く行ってる筈なのに…
私の気に入った大きな庭園も、
大きな大きな街も、
私が欲しいと言えば、直ぐに譲ってくれた、とても優しい子だったのに…
だったのに…
たまたまあの子に内緒で、サーノを洗脳し、
調子に乗って勝手に大きくなってる地上の国を一つ、
…ただ、一つ滅ぼしただけ…
たった、それだけの事なのに?
まさか…あれをヨミが創らせていたなんて…
そう…朕は、何も聴いて無かった…だけなの、
だから、朕は何も悪くない、
そもそも、悪い筈が無いのに…
まさか…たったそれだけで、あんなにも怒るなんて…
この朕の…
そして、この天界でのヒルメの命令は、
常に絶対…絶対で無ければいけないのに、そう絶対に絶対だから…それなのに…
絶対なのに…
確かに…今思うと、ほんの少しだけ…
ほんの僅か、少しやり過ぎた面も…
もしかしたら、多少は有ったのかも…知れないけれど…でも、
だからって、いつまで死んだふりを続けているの?
我らは不死…不滅なのですよ?
ヨミ、貴方だってきっともう…何処かでとっくに再生してるのでしょうに…
何故一向に…どうしてここに、帰ってこないのかしら…
ちゃんと朕に謝ったなら…謝ってくれたならば、
勿論、直ぐに許してあげましょう。
だって、たった三柱の兄弟なのだから…
でもまた、朕に口答えなぞ、しようものならば、今度こそ全ての身体を封印し、もう完全に滅してあげるから…
ねえ…聞こえているのでしょう?ヨミ…
何処かで聴いてるんでしょ?
そもそも、貴方がいけないのよ、
だって、人間だって魔物だって、私が居れば、私さえ居れば…
所詮は、幾らでも増やせるだけの、安い資源でしか無いのに?
朕では無く、そんな無価値の存在を、
まさか庇うなんて…
朕に怒るだなんて…
幾ら優しい朕であっても、怒るでしょ?
そうよ、そりゃ貴方を殺したくもなるでしょう…ねえ、判るでしょう?判るわよね?
貴方が去って以来…本当に、本当に、腹が立つ程に上手く廻らない…
まさか…あれ程の余裕を持って準備した【呪】までもが、まさか発動しないなんて…
確かに、星の暦の、その良い時期は、
まだ、あと暫くの先に有る…勿論分かっているわよ、そんな事位…
でも…きっとここに居ても、貴方はまだ早いだの、その時では無いだのと言って、
私を停めるのでしょう?
まさか…貴方がこっそりと、朕の邪魔をしてるんじゃ無いでしょうね?
でもね、嫌なのよ、
でも、でも、でも、でも、でも、でも、でも、でも…
でもね…本当に嫌なのよ、もう我慢ならないのよ…
ズク族だか何だか知らないけど…ただ、我らに近い血を引いてるってだけの、
あんな雑種
…ゴミクズの様な連中に、
全然違うのよ、違うのよ、有ってはならない事なのよ…そうじゃ無いでしょ?
何でこの朕が、
何で…一方的に、良い様にやられて、その上…
余計な損失ばっかり出して…
それで、我慢なんて、出来ようもんですか?
そうでしょう?
しかも、【呪】が失敗した上に…
そのせいで…
何か、おかしな異物が、この世界に湧いたようだし…
不快…
不快、不快、不快、不快、不快…
もう…ホントにどうして、どうして、どうして、どうして、どうして…
駄目だわ…ヨミ…もう絶対許さない、許さない、許さない、許さない、許さない、許さない、許さない…
もう良い、何回でも何回でも、出来るまで何度だって【呪】を行ってやるわ…
もっと、もっと沢山、贄を集めないと…
見てなさい、ヨミ、
…貴方もきっと、直ぐに…朕に謝りに帰って来るに決まってるのです。
そうに決まってる…
必ず、必ず、必ずや後悔させてあげるから…
先ずは貴方が何処かに隠した【神力】と【神器】を…
絶対絶対、絶対に必ず、必ず、必ず、必ず、見つけ出して、絶対に奪ってやるから!
朕は諦め無いからね、絶対に、諦め無いから…
諦めたりするもんですか…
いいわ、そっちがその気なら…
貴方も異物も、必ず朕が潰すから、潰してやるから…
皆、纏めて、全部…全部纏めて…滅ぼしてやるから…
皆、朕が絶対に滅ぼすから。
覚えていなさいよ…




