遭遇2
本日の野営地、小さな泉の湧く場所で、
ようやく、地獄のケツ痛から解放された。
小学校の頃、体育館の床に、直で長期間座らされた時の、あの痛みを…軽く凌駕している。
身体も色々違和感が有ったんで、ヨイショっと軽くストレッチ…を…
え?
いやまあ…
皆、見るよね…それは?何だ何だ?って。
はい、では、皆さん、こーやって、こーやって…って、まあ、説明しながら一緒にストレッチするよね。
ココを、伸ばすよーにね、ああ、そうそう、アマジャさんいい感じ。
で、
出来ないのに、皆と一緒に、一生懸命頑張るマーオちゃんがヤバい、ドクソかわちい…
かわちいし尊い…
もう、尊過ぎて死にそう…
うおおお、アカン、呆けとらんと、急いで録画じゃい…
…で、
そんなこんなあって、で、晩飯って流れ…
いや、皆んなさあ、何?こっち見ないでっ!
そうポンポン、なんも出ないよ…
わしゃ、猫型ロボットちゃうで!
諦めた親戚さんが、街で仕入れた何かの肉を焼き始めていた。そして…
じーーーーー…
俺をただひたすら見つめる親戚さんの、若干?…上目遣いな視線が辛い…
じーーーーー
辛い…
…屈した。負けた…
思わずカレーパウダーを渡してしまった。
ああ、そうさ旨いさ、旨かったさ…
まあ、ええけどさ。
で?
お茶の時間か…
…まあ、
また皆俺を、見るよね…
はいはい、もう甘いのは終わりだからね(マーオちゃん除く)、
エッタさんは自分で詰んだ甘い草でも入れてくださいね。
さて、コーヒーも配って、マーオちゃんとおいしーココアをって
時…
今度はエッタさんの突き刺すような、エグる様な視線が…俺に向けられた…
痛かった。
私にも、それ(ココア)をよこせや、おい、
…その目がそう言っていた。
そのあまりの圧に、思わず屈し…そうになったが、
ブンブンと首を振る…
負けちゃダメだ俺、クソ、俺は負けんっ、負けるもんかっ、
この貴重なマーオちゃんのお気にを、俺は誰にも…絶対渡しはせんぞっ!
自分を奮い立たせ、断固拒否の構え…徹底抗戦だ…
だが…食い下がる、
アチラさんも必死で、食いついてくる…
ぅ、屈した…いや、完全に敗北だ…
よく分からない屁理屈のマシンガンを乱射されて、結局?
甘い飴ちゃん1個と酸っぱい飴ちゃん1個を…和解と称し、奪われた。
天然のクセに?飴ちゃんの事になると、ちょっと怖い…
そんな?和やかな雰囲気の中、
だったのに、アマジャさんが静かに言った。
「誰か、気配を殺し、近づいて来ますね」
「二、いや三人か、野盗…いや、それ崩れ辺り…かなと…」親戚さんが言った。
エッタさんが、よく分からないポーズで驚いているが、もうスルーだな…
まあ、大丈夫、皆さんはそのままで…
そう言って、親戚さんがゆっくりと立ち上がリ、
そして振り返って、接近する誰かに向けて言った。
「よおー、誰か居るのか?ミゲヤか?」
口調がいつもと違い、若干芝居がかってる…
そもそもミゲヤさんなハズは無いのは、俺にでも分かる、
きっとお仕事モードなんだ。
ゆっくりと暗闇から、獣人が現れた。
「お前ら、何だ…ココで、何をシテル」…ちょっとカタコトっぽい感じで、その獣人が問うてきた。
親戚さんが答える。
「実は、商品を詰んだ仲間と逸れてしまってさあ、今探してる最中なんだよ〜」
獣人が更に、ゆっくり近づいて来る。
なのに…アマジャさんは、普通にコーヒーを啜ってる。
…まるで落ち着いてるんだが?
えーっと、つまり、相手は脅威では無い、もしくは雑魚?何だろうか?…
獣人は、猿のデッカいので…
あの、スターウォーズに出て来たキャラにちょっと似てる?かな…。
武器?っていうか…長い木の棒?しか持ってない。…つえ?
何でも、彼らの仲間の犬の獣人複数が、見ても会っても無い、弱い商人のカッコの俺達に対し、
離れた場所で、見ても無いのに?
かつて無い位、滅茶苦茶ビビってるらしく、
その理由?様子を見に来た、って言う、別に揉める気は全然無い、この辺のジモティだった。
親戚さんもアマジャさんも、
多分アッチに殺気とかが無いから?妙に落ち着いてるんだな、きっと。
結局、林の中から、あと二人…いや二匹?出てきて、
その内の、小さい犬っぽいのがじっーと俺を見ていて…
小さく短い悲鳴を上げ…
パタン…
え?
…倒れたんだが?
まさか…気を失ったか?
皆が一斉に俺を見つめる…
えーと?…何?
俺?…俺っすか…?
いやいや違う、全然違うって、
じゃ、証拠出せよ?無いだろ?
なあ刑事さん、俺じゃねえヨ、信じてくれよ、な?
そうだ、カツ丼、カツ丼取ってくんなきゃ、俺、もう何も喋らんからな…
知らんけど…。




