表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/164

事情4

 長〜いミーティングは、俺の意見で終わりを迎えた。

 それでも、【使徒】さんらと元々行動を共にしていたミゲヤさんは、やはり詳細が気になって仕方が無いっぽいが…

 

 「もう決まったからな…皆で無事にカーナンへ向かおう」 そう言って、荷物をまとめ始めた。


 朝になったら、手分けして、馬と食料を探して、カーナンへ出発だな。

 親戚さんが言った。





 

 その夜更け…


 宿の扉を叩く、割と大きな音がした。


 …街に、深夜に着いた商人か何かだろう…しかし…あれは?

 アマジャさんが言う。


 だが?

 窓際にいたミゲヤさんが、急にダッシュで下に降りていった。


 アマジャさんと親戚さんが顔を見合わせ…

 次の瞬間、同じくダッシュで親戚さんが階段を降りていった。



 うーん、何だろう?ちょっと、イヤな予感がする。


 えっと、アマジャさん?…何がおき「…あの戸を叩く音、あれは我等の合図を兼ねたものと同じでして…」


 「…おう?」


 えーっと?つまり?…お仲間かも、って事ですか?

 「はい、直ぐに判るでしょう」


 俺達の部屋は、所謂、大きめの雑魚寝部屋で、複数のベッド…と呼ぶには貧相な寝台が10基、並んでた。


 俺達以外には、たまたま客が居なかったので、親戚さんが一部屋丸ごと、安く借り上げたらしい。


 そこに、ミゲヤさん先頭に、夜分遅い来客がやって来た。


 ご年配の2人が、すぐさま俺に対し片膝を付き、頭を垂れた…


 「私めは【使徒】アルデントと申します」

 「同じく【使徒】サザーリンと、申します…」



 …!


 「え?あ、はい…」


 ここが日本なら、「オッス、オラ悟空…」で、

 軽く掴みを取っておくトコだが…


 何か、メチャ偉いしと…らしいんで、こっちに来てから始めての…

 思いきって、自分の名前を言って見たった。

 

 「今晩わ、どうも始めまして、お…いや、ワタくし、柴 龍太郎と申します。

 どうぞ、お顔をお上げ下さい…」ちょっと緊張した…


 一瞬、顔を上げかけ、俺の名前が耳に入ったであろうその時に、

 2人は更に膝を折って、更に深く、深く頭を下げた。


 それに続くように、アマジャさん、親戚さん、ミゲヤさん、

 そしてもう一人、最後に入ってきた若い濃い顔の青年も…


 全員、一斉に膝を着いた。


 …随分後で聞いたが、教会の一部の、ホントに一番上の方の使徒だけに伝わっていた前任の【深淵の破壊神】の名前、

 それが…シヴァ…だったらしい…


 ちょ、待てよ…?

 いや…偶然何だけどさあ…


 シヴァと柴って…はい?


 いやいや、ホンマに?ホンマのホンマ?

 

  …マジで?


 偶然にしちゃ、あんまりにも出来過ぎ君、やない?


 とは言え…

 土下座状態の男衆に、寝台の上で固まる女衆…


 いや…もうこの空気がツライ…


 あ、どうか、皆さん顔を上げて下さいよ…








 まさか…だ、これを青天の霹靂というのだろうか…


 商人の馬車に便乗し、乗り継ぎ、ようやく宿迄帰り着いた。

 扉の前に居たらば、見知った顔が階段を駆け下りてきた。…ミゲヤだった。


 おお、【使徒】アルデント様、ご無事でしたか、それにサザーリン様も、良くぞ、良くぞご無事で…


 更に階段からもう一人、何と甥っ子のエギラだった。何故…こんな場所に?

 「叔父さ…いや使徒様、ご無事で?何処かお怪我などは有りませんか?」



 ああ、ありがとうよ。我々は皆無事だ。それより一体…


 

 本当に驚いた。

 

 ミゲヤが、何とも衝撃的な発言をした。にわかには信じがたい…


 だがこの男、ミゲヤはこの様な時に、嘘や冗談など、絶対に言わない、その性格もよく知ってる。つまり…事実?…なのか…


 「はい、私の【目】、そしてアマジャと、2人の【目】で、確認しております…

 間違いなど、絶対に有り得ません、まさしく正真正銘の【深淵の神】様で有ります…」


 疲れてはいたが、私もサザーリンも急ぎ階段を上がった。

 随分前から騒がしかった、首に掛けていた魔道具が、階段を登る最中、ついには壊れてしまったた…

 サザーリンも同様に、その異変に気付いていた様で、

 私の壊れた首飾りを、じっと見ていた。


 部屋へ入ると、その方が居られた。


 まだ随分と若く、同行のザジよりも、まだ少し若く見えた…


 先ずは跪き、真名を名乗ると、

 神も又、その名をお告げになられた。


 神の真名を…


 我等【使徒】の中でも、特に上位職のみが伝え聞く【深淵の破壊神】のお名前、それを…


 まさかの…シヴァを、名乗られた。

 

 その時私は、心底驚き固まってしまった。

 …驚愕、その感情以外…それ以外には何も無かった。

 そして、横のサザーリンが問うた。


 「不敬とは承知でお伺い致したい、貴方様は、本当に…【深淵】より、お越しになられたので有りましょうか?」


 「あ、はい」


 俺の返事に次いで、親戚さんが、凄い真面目な顔で言った。


 サザーリン様そして、アルデント様、

 この、エイギクアーラ・エーギラサノルデルド・リースベラ=ザマエットエーギエーラ・ミスミトが…

 その名、真実を語る清い心のミスミトが、それが事実であると、確かに誓います。


 同じく…私アマア・リジャディード・リースシャールオジエも、真名に掛け、ここに真実だと、誓いましょう。 


 ミゲヤもそうだが、それこそそこなアマジャに至っては、もう絶対に冗談なんて言わない…


 故に、私もサザーリンも理解した。いや…正直、思考が追いつかなかったのだが…

 だが、飲み込んだ。



 これは、紛れもない、本当の事、真実であると。






 で?


 何か…最初の頃の急展開シリーズが帰ってきた?



 えーっと…いやまず、


 てか、親戚さん?名前、長っ…

 良くも噛まずに…言えますね?凄ない?知らんけど…




 で、


 そうして、


 一旦消されていた部屋の灯が、再び灯された。


 


 

 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ