深淵を覗く時4
そして次の日。
俺、深淵突入実験、
作戦呼称、ヤシま…さく…
おっと、
それはヤバいな、きっと、怖い大人達いっぱいやって来て、こっ酷く叱られるヤツだな…
じゃあ改めて…
全員、傾聴!
「現時刻を持って、深淵突入実験、
以下、呼称ヤバいかも作戦、開始します」
でんっでんっでん♪…
「俺、深淵亀裂突入、準備。
…右腕から、侵入開始します」
「了解、アマジャさんの一次、及び二次ロープの結び目切り替え確認」
「続いて左腕を適時投入、接続準備開始」 ……
「ミゲヤさんは全力待機を維持、出力限界まであと0.7秒…我慢。」
デデデでデデデ♪…
「引力供給システム、3名共に問題なし」
「周囲の敵反応無し、引き続き深淵に全力で対応可」
「全ロープ、及び紐、全て異常なし」
「第一次遮断回収システム(ロープ)は順次作動確認」
「第一から第三要員まで、足元及び周囲の安全確認」
「姿勢安定、外部の警戒も維持」
「第二次深淵接続開始… 右足先端から、随時導入を開始」
「続いて頭部より、肩、胸部、導入を開始します」
「続いて、左足、導入を開始します」
「第一次、身体制御を開始」
「姿勢変動幅は問題なし」
「まもなく完全突入!!」
「了解。神様、深淵内部へ最侵入…秒読み始め…」
「3人は最高筋力を維持」
「全集中システムは引き続き運転中」
「神様、侵入率78.6%!」
「最後、脛、足首及び踵を投入」
「神様より、引っ張って等、指示、掛け声なし」
「各【目】にて、内部状況確認開始」
「全身突入、全て問題なし!!オールクリア」
「沸かしていたお湯、蒸発し始め…」
「悟られるわよ。間髪入れないで。鍋、湯気を穴の近くに」
「アマジャさん第一監視モニター、ブラックアウト」
「アマジャさんはそのまま、待機」
「ミゲヤさんは現状をキープ!」
「深淵外部緊張度上昇中」
「事故回路確認」 …… 「エギラを前へ!!」
「救出用暗器諸元、最終調整、準備を開始」
「地球自転及び重力の誤差修正プラス0.00」…
…
…的な?
…みたいな?
俺の脳内では、
あの…新世紀ほにゃらら…の、
緊迫感高まりまくるBGMが鳴り響き…
某組織本部司令室の、あの張り詰めた緊張感が…
それが、脳内で自動再生されていた。
気分、超〜アゲアゲで…
え?
勿論、一人で小芝居、妄想ですけど?
…残念ながら、こっちのメンツには誰も伝わらんのよね、
まあ、説明も出来んが…
で、エントリープラグも勿論無いし…
勿論、直。生身。
シンクロ率?
多分、10パー?知らんけど…
で、…無事侵入を完了っと。
先ずは周囲をジックリと確認、
…異常、問題、共に無し、
腕、指消えてない。
胸、両腕、両足のロープ、及び紐、特に異常なし…ってか…
へー、服もロープも、問題無く、ここに侵入出来るんだ…
振り返ったり、上下を確認する…うん、暗いし、何も見えへん。
そして…
実験と称し、俺のポケットに生きたカエルを入れたアマジャさん…
…もう、ポケットの中、ヌルヌルやん?生き物、直は辞めてよ、マジで…
で、さっきまで、ポケットの中でピコピコ動いてたのに…
何とそのカエルさん、【深淵】突入後数秒で、光の泡となって消滅した…
合掌…
実験と称し、俺のポケットに、そこらに生えてた花を土と根っこまで込みで入れた親戚さん…
もう、ポケットの中、砂だらけやん!、砂とか、直で入れんの辞めてよね…
あ…?
特に…は、萎れたりしてないな…
どこも消滅もしてない様に…見える…
んーーっと?
…まあ、これは一旦保留。
実験と称し、俺のポケットに干し肉と短剣を入れたミゲヤさん…
だから…何で直なん?
まあ…、これが一番マシやけども…
これも、両方特に問題無い…試しに肉を囓ってみた。
硬いし、しょっぱい…いつも通りかな…
敢えて歯型を残してみたり…
ふーん、中でも普通に食えるんだな。
剣も…変化無し、あ、これで干し肉切ったら良かったかな…
実験と称し、鍋の熱湯の湯気が【深淵】内部でどう動くのか?
俺のポケットに、熱湯をダイレクトで入れようとしたエッタさん…
熱いわっ、アホか!
わしゃ、ダチョウ倶楽部か!
なんでやねんっ、おい?…と、
…強く突っ込んだった。
なにこの人……天然?
内部の、入り口?
境界ギリギリで、振り返り外を見た。
ここで、強く、
強く外が見たいと念じてみる…と、
おお、外と同じ位明るくなった…
あ、アマジャさんとミゲヤさんが俺を観てる…
俺が左右に移動しても、顔が連動して付いてくる…
完全に見えてるな、これは。
つまり?
中と外って、今どーなってんの?
俺、今どんな感じ?
…疑問は深まる。
だが、もっと実験を続けなければ。
俺の?真の力を見つけなければ…
それ…
ホントに有んのかな?
知らんけど…
…でも、何か、一つでも有ったら、エエな…




