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深淵を覗く時2

 なんやかんや有りまして、

 そして、気付けば晩御飯の時間です。


 至って平和ですが、

 良いのでしょうか?


 …良いのでしょう、知らんけど…


 まあ平和なのって、とってもありがたい話では有りますが…




 で、美しい所作で

 、親戚さんが俺の前に華麗に跪き、そしてこう言った。


 「神よ、どうか我等に、貴方様の奇跡、カレーをお与えください…」


 

 …「お、おう」


 静かに…そして力強く頷く残りのメンツ達…


 アカン、


 こいつら、もうすっかりカレーパウダーに夢中やん…



 このままでは…

 これからの食事全て、カレー味のみになりそうじゃね?


 それ以前に、

 あ…ちゅう間に、コレ無くなってしまう勢いやんかいさ…



 まずいぞ、このままじゃイカンな…なんとかせねば…



 あ、そー言えば?


 「ところで、親戚さん…」

 貴方って、確か香辛料の商人なんですよね、…キャラ設定上は?

 「え?あ、き、きゃら…?」 


 兎に角まあ、


 あ、一応、ですが私、塩、胡椒、唐辛子等、扱っております行商人…と言う立場でも有りますが…


 そうそう、それ、

 このカレーパウダーも、実は香辛料の集合体なんですよ。


 ひょっとしたら、商会で扱ってる商品を混ぜれば、ココでも作れるんじゃ無いかな?って思うんですよ、俺…


 「え?混ぜるんですか?そんな…凄く…勿体ないですよ?」


 普通、混ぜたりせずに、それぞれをそのまま使うのがこっちの当たり前、なんだそうだ。


 何故なら、スッゴイ高級品だから。

 


 フッ…親戚さん、

 これは、思わぬビジネスチャンス到来ですやん!!

 ビッグサクセス、来たアアア……ですやん、

 これ、マジで!


 「え?びい…ぐ?、何ですかその…えーっと、あのー…」


 フッ…まあまあ、俺は親戚さんの肩に、トンっと手を置き…ニヤリ…


 これから追々、やっていきましょう。うまく行けば…いや、この反応を見れば、俺はもう、確信しましたよ…


 絶対に、近い将来、

 必ずや…この世界の料理に、スパイス革命を…



 我等は、この香辛料の世界の、天下を取…るでしょ…?

 

 ん?

 …今、そんな場合じゃないか。


 しかし…良いですか親戚さん、

 スパイス…香辛料の世界は広く、深いのです。


 そう、それは、【深淵】にさえ、匹敵する、遥かなる世界、遥かなる旅路…なのですよ、


 故に、他に先駆け、我等で目指しましょうぞ、


 その、遥かなる高みを… 知らんけど…。



 「おお、神よ真にありがたいお言葉では御座いますが…

 今はコチラの肉が焼ける前に、

 是非とも、是非とも我等に、御身のお力、その奇跡、カレーのお恵みを…」


 「あ?、おう…」



 カレーパウダーを受け取ると、親戚さんは上機嫌で、くるくる回転しながら、優雅に鍋の方に向かっていった。そして…クルッと振り返り…


 「ですが、神様…」


 いつか我等の商会の本部に行きましたならば、その際には、【口】の連中を、このカレーの奇跡で説得…

 いや、たった一口でも食せば、最早誰にも…

 この魅力には、決して抗えはしないかと… 


 まあ、そっちの香辛料の【深淵】を覗くのは、また、いずれゆっくりと…


 と、いう事で。


 

 では、コチラ、


 カレーの奇跡を纏いし、この、トカゲの丸焼きカレー風味、

 

 神様、是非ご賞味下さいませ。

 どうぞ、一番美味しい部位で御座います。



 あ、はい、頂きます。


 知ってた。


 ちッ、旨っ…

 腹立つ位、美味い…


 カレーパウダーがいい仕事してやがる…


 普通に、いや、かなり旨かった。



 大きいからか、ヘビより食べ応えがあって、より肉っぽかった。


 おかしいな…戦時下の異世界生活1週間…だった筈なのに…


 今、ちょっと何か…違う、



 皆、俺の【深淵】よりも、


 カレーの…

 

 スパイスの深淵?に、すっかり夢中だった。



 ん?ま、いいか。

 正直、急に破壊神とか言われるよりも、


 日銭稼いで、ちょこっと良い暮らし…、って方が、多分俺には分相応だよね…


 



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